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新型BMW5シリーズ セダンに試乗|BMW

OPENERS のロゴ OPENERS 2017/07/19 OPENERS
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8年ぶりにフルモデルチェンジを受け、7世代目へと進化したBMW「5シリーズ」。ツーリングに先行してデビューし、今年1月に日本にも上陸したセダンモデルに、小川フミオ氏が試乗した。

Photographs by ARAKAWA Masayuki
Text by OGAWA Fumio

最大で80kgもの軽量化に成功

BMW「5シリーズ」がフルモデルチェンジ。7世代目にあたる新型が2017年1月12日より日本に登場した。

先行発売された3リッターV6の540i(後輪駆動と全輪駆動あり)と2リッター4気筒ディーゼルの523dをはじめ、523iと530iとそれにプラグインハイブリッドの530eがラインナップされる。

今回試乗したのは、ターボディーゼル搭載の523d。140kW(190ps)の最高出力と400Nmの最大トルクを発生する。かつ燃料消費率は「クラストップ」とBMWが謳うリッターあたり21.5kmだ。

僕はリスボンで開催された国際試乗会にも参加したのだが、523dは日本で初めて試乗できた。あちらでは3リッター6気筒ディーゼルの530dしか乗れなかったので、売れ線のはずの4気筒ディーゼルは楽しみだった。

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5シリーズはメーカー自身が「世界で最も成功しているセダン」と言うだけあって、とりわけ欧州での人気はとても高い。日本は比較にならないぐらいだ。

5メートル近い全長を持つボディは均衡のとれたプロポーション。奇をてらったところはほとんどなく、古典的なセダンでありながら、要所要所に現代的な魅力をうまく盛り込んだスタイリングが印象的である。

ボディサイズにかかわりなくスポーティセダンを作ると標榜するだけあって、新型5シリーズでも操縦性や安定性をひたすら追求。たとえば車体には軽量素材を惜しげもなく使い、結果最大で80kgもの軽量化に成功したという。

はたして見事に期待どおりのクルマだった。


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運転の楽しさを感じさせてくれるディーゼルエンジン

新型BMW 523dは「ビジネス アスリート」と謳われている。それは欧州のカンパニーカー制度と関連しているはずだ。

ドイツや英国を中心に欧州では会社が部長以上の役職を持つ人に通勤用車両を貸し与える制度がある。そこにおいて5シリーズは常に人気の高いモデルだからだ。

なぜ5シリーズの人気が高いか。それは「アスリート」の部分と関係しているだろう。スポーティセダンとして傑出した出来のBMW車の例外でない。

ボディサイズは(先に触れたように)全長4,945mmと小さくないが、操縦性は軽やか。2リッター ディーゼルと聞けば、ひと昔前の常識では燃費重視で速く走らないクルマと思いがちだけれど、BMWは明らかに違う。

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BMWが手がけるディーゼルエンジンは他メーカーにも販売していたこともあるように、実にスポーティだ。つまりトルクがたっぷりあるうえによく回り、運転の楽しさを感じさせてくれる。

新型523dはアイドリングからの出足はよく、いっさい息づきなしに、上の回転までエンジンが回る。実に気持ちよい加速感だ。

すっと出て、そこからぐんぐんと速度を増していく。その感覚は胸のすく思いをするほど。見事な出来だ。音の作り方のよさも貢献しているだろう。

カリカリというようなディーゼルのノッキング音はいっさい聞こえない。BMW車はうまく音質をチューニングしていると僕は思っているが、523dでも例外ではない。

静かで、少しだけ小気味よい排気音がする。(さすがに)レッドゾーンは5,500rpmとガソリンほど高くはないものの、そこまでの吹け上がり方は、音とともに興奮させられる。

もちろんガンガン回しても走れるが、通常は現代のエンジンらしく、2,000rpmまでで充分事足りる。最大トルクが発生するのは4,000rpmだが、1,500rpmを過ぎるとぐぐっと力が盛り上がり,2000rpmに達するまでで実用上は充分と思える力が出るのだ。

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ステアリングホイールを切ったときの車体の動きは俊敏。それでいてスポーツカーのような鋭さは意図的に抑えられている。あくまでも大人っぽいスポーティセダン。その定義の範疇ですっと曲がり、加速へと移るときに姿勢変化の気持ちよさも堪能できるしつけだ。

運転支援システムもよく出来ている。


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実に人間的なクルマ

新型5シリーズのセリングポイントのひとつとして、運転支援システムと先進的安全装備の充実が挙げられる。

「アクティブ クルーズ コントロール」は先行車との距離(設定できる)を維持しながら自動で加減速を行い、停車まで制御する。

「レーン デパーチャー ウォーニング」は運転者が意図しないまま車線を逸脱になりそうな場合の対応プログラム。警告を与え、さらに車線を越えた場合はステアリングホイール操作に介入してもとの車線復帰をサポートする。

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新型5シリーズでは加えて、ステアリングホイール操作を車両がサポートする「ステアリング&レーン コントロール アシスト」も新採用。

隣車線の車両が近寄ってきて接触の危険があると車両が判断した場合はステアリングホイール操作に自動介入するのが「アクティブ サイド コリジョン プロテクション」だ。

駐車スペースなどからクルマを動かす場合に近づいてきた車両や歩行者の存在を感知すると、ディスプレイに警告を表示する。

実際に僕も高速道路で、「アクティブ クルーズ コントロール」と「ステアリング&レーン コントロール アシスト」の組み合わせを試してみた。

スイッチを押しシステムを作動させ、車速は任意の速度に設定すれば、簡単に操作できる。メーター内でシステムが作動していることを示すグリーンの表示を確認できればよい。

アクセルペダルからは足を離し、ステアリングホイールには軽く手を触れているだけで、クルマは先行車との車間距離を守りながら、交通状況に応じて加減速を繰り返す。

ステアリングホイールも市街地の一般道では車線の読み取りができなくなる場面があるけれど、高速ではほぼ一貫してシステムが作動。自動操舵によってカーブでも車両は車線の中央というポジションを維持するのだ。

運転支援システムのいいところはアクティブ クルーズ コントロールを使うと明らかに燃費がよくなることだ。加えて疲労度もそれなりに低減できるとされる。

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ただし例外もある。それが新型523dである。ステアリングとハンドリングとパワートレインというドライブの核になる諸要素が実に見事な出来だからだ。自分の五官をフルに動かして運転を楽しみたくなる。

人間のビジネス アスリートもおそらく同じではないだろうか。マラソンやジム通いなど、自分の身体を動かすことで感覚を研ぎ澄ますことの重要性を知っているはずだ。

新型5シリーズは見事に最新の技術を使いながらも、実に人間的なクルマである。そこがすごいと思う。


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BMW 523d|ビー・エム・ダブリュー 523d
ボディサイズ|全長 4,945 × 全幅 1,870 ×全高 1,480 mm
ホイールベース|2,975 mm
エンジン|1,995cc 直列4気筒DOHCディーゼルターボ
最高出力|140 kW(190 ps)/4,000 rpm
最大トルク|400 Nm(40.8 kgm)/1,750-2,500 rpm
トランスミッション|8段AT
駆動方式|FR
ブレーキ前/後|ベンチレーテッドディスク/ディスク
サスペンション前|ダブルウィッシュボーン式
サスペンション後|インテグラルアーム式
タイヤ 前/後|(標準)225/55R17  (Luxury)245/45R18  (M Sport)245/40R19 / 275/35R19
燃費(JC08モード)|21.5 km/
トランク容量|530 リッター
価格|(標準)713万円  (Luxury)783万円  (M Sport)781万円

問い合わせ先

BMWカスタマー・インタラクション・センター

0120-269-437(平日9:00-19:00、土日祝9:00-18:00)

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