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2つの価値を併せ持つ、新型「スバル XV」発表会場からリポート!

Autoblog 日本版 のロゴ Autoblog 日本版 2017/04/07
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【ギャラリー】Subaru XV Press Conference (35枚)

富士重工業改め株式会社SUBARUは6日、報道陣を集めて新型「スバル XV」の発表会を開催した。世界で一番最初となる5月24日の発売に先駈け、まずは発表会場でエンジニアの方々からお聞きした話などをご紹介しよう。

次世代SUBARUの主力SUVに

2代目にフルモデルチェンジした新型スバル XVについて、壇上の吉永泰之社長は「痺れるくらい良いクルマに仕上げました」と胸を張る。井上正彦プロジェクトジェネラルマネージャーによると、そのコンセプトは「Fun Adventure」。街の中で映える、使いやすい小型クロスオーバーの魅力と、オフロード走行に対応した本格SUVの悪路走破性を併せ持つ「唯一無二」の「ベンチマートになる」存在を目指したという。次期型「フォレスター」ではなく、この新型XVこそが「次世代SUBARUの主力SUV」になるそうだ。

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街中でも悪路でも使いやすく

新型XVでは「飛行機を作ってきたスバルのDNA」を受け継ぎ、全方位に抜群の視界を確保。フードの見切りを非常に低く設定したことで、前方の小さな子供や落下物を発見しやすく、また運転席から振り返れば、車両後方に立つ身長1mの子供も目視できる。ドアは直角近くまで開き、適度な着座位置(60cm)によって乗降性も良好。1,550mの全高は立体駐車場にも収まる。

そして週末にレジャーへ出掛ければ、200mm確保された最低地上高とスバル自慢の全輪駆動システム「シンメトリカルAWD」、そして新たに全車標準装備された「X-MODE」が威力を発揮。雪道での発進や荒れた上りの山道など、車輪が空転しやすい状況でも、エンジン、トランスミッション、AWD、VDC(いわゆる横滑り防止装置)などを統合制御することで、スムーズに脱出できる。下り坂では「ヒルディセントコントロール」が作動し、ブレーキを適切に制御してくれるので、ステアリング操作に集中しながら一定の速度で下ることができる。

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上と下で分かれるデザイン

そんなXVに込められた「2つの価値」はデザインにも見られる。エクステリアは、スポーティですっきりした上半身と、タフで力強い下半身を組み合わせたという。フロント・グリルのクロームを、両脇から黒い樹脂が包み込むところにも、それが表現されているそうだ。全9色が用意されるボディ・カラーには、鮮やかな「サンシャインオレンジ」や「ピュアレッド」も含まれる。ルーフレールの形状も先代より洗練された印象だ。

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一方で、前後バンパーや4つのフェンダーアーチに取り付けられた黒い樹脂製のパーツは、傷が付いてもあまり目立たないように、無塗装であるだけでなく、表面にシボ加工が施されている。フロント・バンパーの下部に正面だけ、アンダーガード風のデザインが与えられた"なんちゃってクロスオーバー"も少なくないが、真面目なスバルのVXはこの黒い部分がちゃんとバンパーから下に回り込み、アンダーフロアを覆うパネルにつながっていた。

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黒を基調にしたインテリアは各部オレンジ色のステッチを施し、「インプレッサ」との差別化を図る。荷室の床下には汚れた荷物も収められるサブトランクが備わる。

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先代より少し大型化

全長4,465mm × 全幅1,800 × 全高1,550mmというサイズは、先代より15mm長くて20mm幅広い(ちなみに現行型「インプレッサ スポーツ」と比べると5mm長く25mm幅広く70mm高い)。ホイールベースが30mm伸びたこともあり、室内長は80mmも広くなった。最小回転半径は10cmだけ大きく、5.4mとなっている。

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パワートレインはインプレッサと共通

機械的な面に関しては、昨年発表された現行型インプレッサと共通。新開発された車台骨格「スバルグローバルプラットフォーム」を採用した車体に、2種類の水平対向4気筒エンジンを搭載する。直噴システムを備える2.0リッター・エンジンは最高出力154ps/6,000rpmと最大トルク20.0kgm/4,000rpmを発揮。新たに追加された1.6リッター・エンジンはそれぞれ115ps/6,200rpmと15.1kgm/3,600rpmを発生する。エキゾースト・テールパイプはバンパーの裏に隠されている。

日本仕様のトランスミッションは「リニアトロニック」と呼ばれるCVTのみの設定だが、インプレッサのそれとは減速比が異なる(低い)。さらにインプレッサより車両重量が100kg前後重いこともあり、JC08モード燃費は1.6リッター・エンジン搭載車が16.2km/L、2.0リッターの17インチ・タイヤ装着車はこれを上回る16.4km/L、同エンジンに18インチ・タイヤを組み合わせたスポーティな「2.0i-S EyeSight」は16.0km/Lとなっている。

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最高と認められた安全性能

新型スバル XVでもう1つの自慢は高い安全性能だ。カラーのステレオカメラで前方の車両だけでなく歩行者、自転車、白線やガードレールも認識する運転支援システム「アイサイト(ver.3)」を全グレードに標準で装備し、7つの乗員エアバッグ+歩行者保護エアバッグも全車標準装備。これらのデバイスだけでなく新プラットフォームの恩恵もあり、国土交通省と独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA)が実施した、2016年度自動車アセスメント(JNCAP)において、199.7という過去最高の得点を獲得し、2016年度「衝突安全性能評価大賞」を受賞した。

消費税込み価格は「1.6i EyeSight」の213万8,000円から、「2.0i-S EyeSight」の267万8,400円まで。ルーフレール装着車は5万4,000円ほど高くなる。「街中では充分な性能」の1.6リッター・モデルは、税抜きで見れば200万円を切る価格を実現し、「XVの敷居を下げた」という。

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以下は発表会場でスバルのエンジニアの方々からお訊きした話。

1.6リッター・モデルも足回りやボディは2.0リッター車と「基本的に共通」とのこと。剛性の落ちるパーツを使用して価格を抑える、なんて手をスバルは使わない。先代にあったハイブリッドは「現在、開発中」。追加されることは確かだが、「まだ内容については話せない」そうだ。

トランスミッションがCVTのみであるのは、やはり「マニュアルは安全機能との両立が難しい」から。"北米では6速マニュアルも設定されるそうですが"と振ってみたところ、「あちらは主にカナダや、そっちに近い地域に住む方から要望がまだかなり多い」そうだ。他の地域はCVTのみだが、欧州には拒否反応を示す方も多く、なかなかご苦労されているそうだ。

"スバル専用CVTということで開発で苦心される点は?"と訊くと、縦置きなので、幅をミリ単位で抑えるのに努力をしているとのこと。もちろんその理由は、前席の足元スペースを侵食しないためである。考えてみたら、エンジン横置きのFF車から乗り換えても、足元の狭さがそれほど気にならないというのは凄いことである。CVT自体にはまだまだ伸びしろがあるとのことなので、"WRX STIもそのうちCVTになってしまうのでしょうか?"とお訊きしたところ、「あのクルマは競技にお使いになるお客様がいらっしゃるので」マニュアルも必要らしい。マニアの方はご安心を。

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デザインはインプレッサと同じチームが同時進行で手掛けたという。ヘッドライト等の大物部品を共有化することでコストも抑えられたそうだ。そこで記者が、"もっと全然違うスペシャルなデザインを与えてひとクラス上のクルマに見せ、価格も上乗せするという手はお考えになりませんでした?"と尋ねてみたところ、意外そうなお顔をしてからちょっと笑いながら「デザインをもっと変えると、当然ながら設計に時間を要し、コストも上がるし発売も遅くなります。我々はできるだけ早く皆様にお届けしたかった。それから価格のことですが、できるだけ抑えて、お客様にはその分のお金を、XVで出掛けるレジャーの費用に回して楽しんでいただきたい」とのお答えだった。

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価格や燃費の数字で目を引くための前輪駆動モデルは用意せず、最近巷に溢れる乗用車ベースの急造クロスオーバーとは本質的に違った、スバルらしい真面目に開発されたSUVという印象を発表会では受けた。肝心の"乗るとどうなのか"、という点については、近日中にお届けする自動車評論家による試乗記をお待ちいただきたい。

SUBARU 公式サイト

https://www.subaru.jp

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