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新生F3とフォーミュラ欧州参戦の角田「この舞台でやっていく自信はある」

motorsport.com のロゴmotorsport.com 2018/12/06 20:09 石井 功次郎
Yuki Tsunoda, Jenzer Motorsport © GP3 Series Media Service Yuki Tsunoda, Jenzer Motorsport

今季日本のFIA-F4でチャンピオンに輝いた角田裕毅が、アブダビで行われたGP3公式テストで走行。最終日には2番手のタイムを記録した。しかし新たな環境や非常に多いレース数など、彼にとっては過酷な1年となりそうだ。

 アブダビにあるヤス・マリーナ・サーキットで11月29日〜12月1日の3日間、来季からFIA-F3と改名して新車両を導入するGP3のポスト・シーズン・テストが20台の参加により実施された。

 日本のFIA-F4で王座に就いたホンダ育成ドライバーの角田裕毅は、スイス・ベルン近郊のリスを本拠とするイエンツァー・モータースポーツから参加。サーキットもマシンも初めてながら、最終日に総合2番手タイムを記録し、「彼のパフォーマンスには驚きを禁じ得ない」との言葉をチーム代表のアンドレアス・イエンツァーから引き出した。

 アブダビ入り前の角田の準備は入念だった。まず、日本国内で初めてF3マシンを走らせたあと、10月末にはハンガリー・ハンガロリンクでモトパークのプライベートF3テストに参加。そして迎えた1ヵ月後のGP3テスト初日、角田は慣熟走行を終えてから何度もタイムアタックを繰り返した。

「クルマはF3と違ってパワーがある。コーナー入口から出口では、F3みたいに攻め過ぎないように気を遣った。ピレリのタイヤは横が柔らかいので、コーナーでは程よく攻める必要があった。結果的にチームメイトにも勝てて4番手になれたけれど、トップとの差が少し大きい。トップは難しいかもしれないけれど、最終的には2、3番手で終わりたい」と角田は初日の走行と意気込みを語った。

 テスト2日目はマシンのベース・セットアップを大きく変えて臨んだという。しかし、角田以外のドライバーの評判も芳しくなく、午後のセッション向けて再びベースのセットアップを変えた。

「少しは走りやすくなった。でも、新品タイヤを履いたときにブレーキングでミスしてしまい、あまり良いタイムは出せなかった。チームメイトにはそれまでずっと勝っていたのに……」

 2日目を6番手で終えた角田はそう悔しがった。

「でも、クルマのグリップは全体的に上がり、少しは先が見えるセットは見つかったので、明日はそれをさらに詰めて、自分も走りをまとめたい」

 テスト最終日に向けて意欲を燃やした。ところが、迎えた最終日の午前のセッションでは12番手とさえなかった。しかし、午後のセッションでは2番手タイムを記録して3日間のテストを良い形で締めくくった。

「まだ詰められるところもあったけれど、無難にまとめての2番手だった。悔しい気持ちはあるけれど少しホッとしたところもある。今日のクルマは規定最低重量より6kg以上重く、来年のことも考えてテストをやっていた。だからベストの状態で走ったわけではない。もしベストの状態だったら、トップは取れたと思う」

「でも、今回はあくまでテスト。来年へ向けた収穫もあったし、非常に充実した3日間だった。この気持ちや経験を活かして、今後に繋げたい。この舞台でやっていく自信はある。反省点もあるけれど、シーズンオフの間にチャラにして、来年の開幕戦に臨みたい」

 テストを終えた角田は胸を張った。

 来季から導入されるFIA-F3マシンは今季までのGP3マシンよりやや馬力が下がるものの、基本的な設計思想は同じ。2019シーズン開幕直前にはそのFIA-F3マシンを使って2回のテストが予定されている。適応能力の高い角田は、2018シーズンのGP3でチーム・ランキング6チーム中5位と低迷したイェンツァーに希望を与えるパフォーマンスを見せた。

 なお角田はFIA F3と並行して、従来の”F3車両”を使うシリーズであるフォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズ(今年までのF3欧州選手権)にもフル参戦することが決まった。これも、レッドブルとホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクトの共同戦略のひとつである。しかし、角田が年間に走るレース数はかなりの数になるはずで、彼にとっては重要かつ過酷な1年ということになるかもしれない。

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