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新型BMW5シリーズ ツーリングに試乗|BMW

OPENERS のロゴ OPENERS 2017/08/10 OPENERS
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8年ぶりにフルモデルチェンジを受けたBMWの主力車種、5シリーズ。セダンに遅れて導入されたワゴンモデル、「5シリーズ ツーリング」に今尾直樹氏が試乗した。

Photographs by ARAKAWA Masayuki
Text by IMAO Naoki

わざわざツーリングという名前をつけている理由

第7世代となる新型5シリーズが発売されたのは本年1月。その派生モデル第1弾のツーリング、5のツーリングとしては第5世代に当たるそれが6月下旬から発売になった。

ツーリングはようする5のワゴンである。ワゴンというのはセダンのルーフをそのまま後ろに伸ばして、後ろに荷室とドアを付け足して、より荷物をたくさん積めるようにしたクルマだ。

BMWの場合、わざわざツーリングという名前をつけているのは、例えば鳥かごとかダンボール箱とか歯磨き粉とか、なんでもよいけれど、商売のネタをいっぱい積み込んで売って回るような使い方ではなくて、大人2人、ないし5人がスーツケースを積んで長距離旅行に行くようなオシャレな使い方をしてください、ということなのである。

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ツーリングの特徴は、荷室がワゴンとしてはちょっと狭い。でも、テールゲートの角度が寝ていてカッチョいいです、というスタイル優先、オシャレのほうが大事、という人生に対する享楽的な態度というものが基本にある。

実際、最新5シリーズ ツーリングにしても、ボディサイズはメルセデス・ベンツEクラスとほぼ同じ全長を持っているのに、荷室容量でいうと、570〜1700リッターでありまして、Eクラスのステーションワゴンの640〜1820リッターと較べると、勝負にならない。

それでも5シリーズのツーリングには25年間、四半世紀におよぶ伝統というものがあり、その存在意義はけっして小さくない。ドアがひとつ増えたら、どれだけ便利か。セダンに比べて荷室容量が40リッター、40:20:40の比率で、しかも電動の後席背もたれを倒せば、1700リッターもの空間が現れる。

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価格はおおむねセダンの50万円高

リアにはエアサスがおごられ、オートマチックのセルフ・レベリング機構を標準装備する。アルミ製のリアのドアはガラス部分だけ開けることもでき、その際、室内の荷物を隠すカバーも連動して開く。リアバンパーの下に足を入れて動かすと、センサーが感知してハンズフリーで開けることもできる。

パワートレインはセダン同様で、2リッター4気筒の523i、同じエンジンでチューンのことなる530i、それに3リッター直6の540iの3種類のガソリンモデルと、2リッター4気筒のディーゼルの523d、全部で4つ種類からなる。4WDのxDriveは540iのみの設定で、あとはすべて後輪駆動である。セダンと違って540iはxDriveしかない。

価格は523iツーリングの650万円から始まり、540ixDriveツーリング Mスポーツの1069万円まで。セダンと較べると、おおむね50万円高で、これがリアゲートとエアサス、それにアクティブな遊び人なんだぜ、という記号のコストということになる。

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お台場で開かれた試乗会で試せたのはこのうち523dツーリングのみだった。ディーゼルである。お値段746万円と、ガソリンの523iツーリングの650万円より100万円近く高い。いくら軽油が安くて燃費がいいといっても、100万円、正確には96万円の差額を取り戻すにはそうとう走る必要がある。しかるに、その差額を取り戻すために走るというのは本末転倒である。ディーゼルもまた、単なる低燃費、大トルクという機能だけではない記号を与えられている。

しかも試乗車はLuxuryという贅沢仕様で、窓枠にクロームが施され、シート表皮が「ダコタ・レザー」と呼ばれる本革になる。スタンダードより67万円高いだけなので、レザーのゴージャス空間がお好きで、財布に余裕のある方はお選びになると文字通りラクシュアリーな気分が味わえる。

ディーゼルだからといってガラガラガラガラ、アイドリング音がして、信号待ち等で揺れるし、加速は悪いし、後ろから黒い煙を吐き出すし、というようなことを今どき思っていらっしゃる方は皆無だろうけれど、じつにこのBMWの2リッター4気筒ディーゼル・ターボは素晴らしい。

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カタログ上、最高出力190psを4000rpmで、最大トルク40.8kgmを1750—2500rpmで発生する。特に低速トルクのモリモリ感はディーゼルならではでありまして、先代より100㎏軽量化されたとはいえ、1840㎏と絶対的には軽くないボディを軽々と走らせる。

元気ですかー。ゴー、ニー、サンッ、ダーッ!

と叫びたいぐらいよいのである。もっともディーゼルなので4000rpm以上回しても意味はない。回すだけトルクが頭打ちになってガックリである。回すのがお好きな人は避けたほうがよろしかろう。普段の使い勝手、つまり中低速を重視する財布にゆとり派はぜひ一度試してみられることをオススメしたい。

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ランフラットなのにしなやかで厳かで優しい乗り心地

523dツーリングはその乗り心地のよさでも驚愕させられる。前述したように、リアにエアサスがおごられている恩恵か、むしろセダンよりも快適なのだ。タイヤは前後共に245/45R18サイズのミシュランで、これがランフラットとは、にわかにどころか、確認したけれど信じられない。ランフラットなのである。タイヤの進歩がすごいのか、BMWの進歩がすごいのか。両方なのでしょうけれど、しなやかで厳かで優しい。この乗り心地はメルセデス・ベンツであってほしい、というぐらい穏やかなのだ。

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とはいえ、お台場周辺をウロウロしただけであって、その本領というものはツーリングという名称のとおり、ツーリングして確かめたいものである。ディーゼル・エンジンは重たいはずなのに、このクルマ、前後重量配分はリアのほうが重い。セダン同様、60km/h未満では前輪と逆位相、60km/h以上では同位相に後輪を操舵する「インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング」なる4WSを装備してもいる。これがまたじつに自然な作動で、80年代の日本車とは大違いである(当たり前ですね、30年もたっているのだから)。

自動運転のレベル2、運転支援にあたる「ドライビング・アシスト・プラス」を使うと、前走車にロックオンして走り続ける限り、街中でもストップ&ゴーは自在で、停止時の減速もなめらか、乗員に恐怖感を与えない。

いいなぁ、523dツーリング。ぜひ1年、いや一生モンとして愛用してみたい。

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BMW 523d Touring|ビー・エム・ダブリュー 523d ツーリング
ボディサイズ|全長 4,950× 全幅 1,870 ×全高 1,500 mm
ホイールベース|2,975 mm
車両重量|1,800kg
エンジン|1,995cc 直列4気筒DOHCディーゼルターボ
最高出力|140 kW(190 ps)/4,000 rpm
最大トルク|400 Nm(40.8 kgm)/1,750-2,500 rpm
トランスミッション|8段AT
駆動方式|FR
ブレーキ前/後|ベンチレーテッドディスク/ディスク
サスペンション前|ダブルウィッシュボーン式
サスペンション後|インテグラルアーム式
タイヤ 前/後|(標準)225/55R17  (Luxury)245/45R18  (M Sport)245/40R19 / 275/35R19
燃費(JC08モード)|19.4 km/ℓ
トランク容量|570-1,700 リッター
価格|(標準)746万円  (Luxury)813万円  (M Sport)814万円

問い合わせ先

BMWカスタマー・インタラクション・センター

0120-269-437(平日9:00-19:00、土日祝9:00-18:00)

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