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『A LIFE』、壮大な「マサオ」の物語が完結…ラスト・マサオ爆走、廃人→奇跡の生還

サイゾー のロゴ サイゾー 2017/03/19
© Cyzo 提供

 今クールの民放連続テレビドラマのなかでは視聴率トップを独走中の『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)。その最終話が19日に放送された。

 同ドラマは、主演の木村拓哉が演じる外科医・沖田一光が、かつての恋人で現在は親友・壇上壮大(浅野忠信)の妻である壇上深冬(竹内結子)の難手術を行うために、壇上記念病院副院長でもある壮大の強い要請を受けて、同病院に勤務するという設定。

【詳細画像はこちら】 http://biz-journal.jp/2017/3/post_18397.html

 前回放送回では、壮大は深冬に、沖田ではなく自分が手術を行うと告げるが、後日、深冬は壮大と沖田を呼び出し、当初の予定どおり沖田に手術をやってほしいと告げた。これを受け壮大は深冬に対し、「なんでカズなんだ! え? カズは腕がいいからか! カズのほうが信用できるからか! え?」「失敗したら殺されても、カズならいいからか!」などと感情を爆発。するとそこに、壮大が壇上記念病院を別の病院の傘下に入れることを画策していたことを知った院長の虎之介が乱入し、「マサオ君、君を解任する。この男は、この病院を乗っ取ろうとしていたんだ!」と突然、壮大が病院を解雇されるところまでが放送された。

 同ドラマでは、さまざまな事態に直面するたびに対処方針をめぐり沖田と激しく衝突したり、同病院院長で深冬の父親でもある壇上虎之介(柄本明)と経営をめぐり対立したり、さらに深冬の病状への心配に加え、愛人である榊原実梨(菜々緒)の突飛な行動に翻弄されたりと、困難続きで感情を爆発させる「マサオ」こと壮大の“迫真の演技”も話題を呼んでいる。

 そんなマサオの“葛藤っぷり”の印象が強すぎ、「もはや主人公は沖田ではなく、マサオ」現象が発生しているが、今回放送回でも、病院を追い出されたマサオが、ボロボロになったシャツとコート姿で街を徘徊した末に廃屋化した実家に引きこもり、髭モジャモジャ&髪ボサボサ姿でウイスキーをあおる“廃人・マサオ”が、強烈なインパクトを視聴者に与えた。

●救い

 そんなマサオを沖田が訪問し、深冬の難手術をやってくれるよう依頼すると、マサオは虚ろな目で次のように独白した。

「誰も俺の気持ち聞かないだろ。俺はみんなの話聞いて、がんばって、がんばって、それでも受け入れてくれない。子どもの頃からそうだ、『お前は100点取らなきゃ価値がない』って」「もう1度100点取ろうとしたけど、結局全部失って、もう一度ここに戻ってきた。笑っちまうだろ。お前はいいよな? いつも周りから必要とされて」

 このシーンに先立つ、病院を出て行くシーンでも、マサオは沖田に対し「深冬も院長も、みんな『お前がいい』って言ってる。だいたい、お前もどっかで俺のこと笑ってたんだろ?  カズ、お前に俺の気持ちわかるか? え? わからないよな」と捨て台詞を吐くシーンがあるが、「いい年をした中年男性が、どんだけ“自分の気持ちを誰にもわかってもらえないアピール”してるんだよ」状態である。

 そんな女子中学生チックなマサオの悩みを軸に展開されてきたドラマも、マサオが深冬の手術を成功させたことで、結局病院にも院長として戻り、家族との関係も元どおりになり、メデタシメデタシとなる。

 そう、『A LIFE』とは、マサオが「誰にも気持ちをわかってもらえない」というトラウマから救われるまでの、「壮大(マサオ)の壮大な人生(A LIFE)」を描いたドラマだったのである。

(文=富田憲明/コラムニスト)

※画像はTBS放送センター(「Wikipedia」より)

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