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とんねるず、無名芸人と裏方を愛し続けた「数々の伝説」と「次なる野望」

AERA dot. のロゴ AERA dot. 2018/02/14 11:30 黒崎さとし

 お笑いコンビ・とんねるずが出演する「とんねるずのみなさんのおかげでした」(フジテレビ系)が今年3月に終了することが昨年末に発表され、その後の活動に注目が集まっている。同番組は近年、視聴率に対して、出演者のギャラを始めとした制作費が高く、数年前から放送打ち切りが噂されてきた。フジテレビが経営不振に陥るなか、ついにメスが入った格好だ。週刊誌の芸能担当記者は言う。

「とんねるずに関しては、『みなおか』終了後に新たに深夜番組での起用がアナウンスされました。一部スポーツ紙は『みなおか』最終回で長年にわたって“共演NG”と言われてきたダウンタウンとの共演もあり得ると報じていました。いずれにせよ、今でもとんねるずへの関心は高い。最近でもかつてスタッフたちと組んでいたユニット『野猿』の復活が発表されたり、何かと話題になっています。3月末の放送終了まで、さまざまな仕掛けを見せてくれそうなので、楽しみですね」

 一方、今後はコンビではなく、石橋貴明(56)と木梨憲武(55)が、それぞれピンでの活動が増えるのではと予想されているようだ。

「2人揃っての番組出演はギャラの問題もあるので厳しいかもしれないですが、単体での露出は増えるのではないでしょうか。ピン出演でこれまでも数多くの番組をヒットさせてきましたしね。多才なうえ、芸能界の内外で遊び倒してきた2人しかできない、趣味に走った番組も見てみたい。今、すでにNHKのBSプレミアムでノリさんと仲良しの藤井フミヤさんと『木梨文化使節団キューバへ行く!』という番組をやっています。過去にも、『イシバシ・レシピ』(TBS系)や『木梨サイクル』(フジテレビ系)など、趣味性の高い番組もありました」(バラエティー番組放送作家)

 また、30年近く続き、数々の名コーナーを生み出してきたが、3月にはDVD-BOX「とんねるずのみなさんのおかげでBOX」も発売される。

「本人たちは『いくつかのコーナーを特番でやれたら』という希望もあがっているそうです。現実的には難しいかもしれませんが、例えば『博士と助手~細かすぎて伝わらないモノマネ選手権~』などのコーナーは、まったく日が当たらない若手芸人たちをフックアップしてきた。そうした中から新たなお笑いスターが誕生してきた経緯もあります。今の若手にとっても、ダウンタウン、ウッチャンナンチャンと並ぶ憧れの先輩です」(同)

 たしかに、とんねるずの番組で有名になっていったお笑い芸人も数多い。番組制作に関わったことがあるスタッフの話。

とんねるず・木梨憲武(左)と石橋貴明 (c)朝日新聞社 © dot. とんねるず・木梨憲武(左)と石橋貴明 (c)朝日新聞社

「『細かすぎて~』は、とんねるずさんや関根勤さん、バナナマンさんなどの審査員たちに、どんな芸人が出ているか一切、知らされていないのです。スタジオに到着した芸人は隔離されて、楽屋あいさつなどもしてはいけないルールになっている。だからこそ純粋な笑いが生まれているんです。収録が終わった後、控室に隔離された芸人たちは、審査員とは別の出口から帰るのですが、その経路にタカさんが立っていて、名も知れぬ新人芸人たちに一人ひとりに握手するんです。その後、60人もいる関係者の打ち上げ代金を全部支払っていただきました」(民放バラエティー制作スタッフ)

 現代では“古くさい”と揶揄されるかもしれないが、とんねるずは長年にわたって、局や事務所の枠を超えて常に若手を支えてきたのだ。前出の民放バラエティー制作スタッフによると、「おかげでした」のあるコーナーに出演していた芸人が、ギャラ交渉でフジテレビと揉め、その芸人が出禁になってしまったところ、それを聞きつけた石橋が、局の上層部に頭を下げて出禁を解いたという逸話もあるとか。

 一方、大道具やカメラマンなど裏方と「野猿」を結成するなど、スタッフとも仲がいいのがとんねるずの特長だ。もちろん彼らに憧れて業界に入ってきたスタッフも数多い。

「局のエレベーターで、タカさんと一緒になったとき、まだペーペーなのに気さくに声をかけてくれて感動した覚えがあります。先輩のディレクターも言ってましたが、ノリさんは肩書や立場など関係なく、スタッフに対しても競馬などの遊びに誘うし、飯もよく呼んでくれるそうです。さらに『木梨サイクル』の制作スタッフの話ですが、編集作業をしているとき、『近くまで来たから』といって、たびたびノリさんが奥さん(安田成美)と子供を連れて、差し入れ持ってきてくれたと言ってました」(フリーのバラエティー番組ディレクター)

 とんねるずの“伝説”は枚挙にいとまがなく、芸人たちや制作スタッフからも新番組への登板を望む声は多いようだ。以前、おぎやはぎのラジオ番組に乱入した石橋は「自分は引き出しが少ないから、手品師みたいにネタがバレないようにしなきゃいけない」と語っていた。お茶の間にどんな新たな企画をぶつけてくるのか、それはテレビなのかウェブなのか……。今後の活躍が楽しみだ。(ライター・黒崎さとし)

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