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「子供の嘘」をクセにさせない秘訣

All About のロゴ All About 2018/10/12 19:45 佐藤 めぐみ(子育てガイド)

「子供の嘘ってよくあること?」「大きくなったら、自然となくなるの?」と嘘についてのお悩みは多いもの。 © All About, Inc. 「子供の嘘ってよくあること?」「大きくなったら、自然となくなるの?」と嘘についてのお悩みは多いもの。

子供の嘘、大人になるまでにどう変わる?

子供の嘘、気になりますよね。筆者も、よく質問や相談を受けることがあります。「子供には素直に正直に育ってもらいたい」と願うからこそ、気になってしまう子供の嘘。我が子は世間一般と比べどうなのか、大人になれば収まるのか……と悩みはつきません。

ここでは、嘘の頻度に関する一般的な傾向と、その中に潜む危惧すべき実態についてお伝えしていきます。

嘘のピークはいつ頃?

最近オランダで、6歳から77歳までの1005人を対象に、嘘に関する実験が行われました。この実験の目的は、嘘をつきがちな年齢層というのは存在するのかを見出すため。データから分かった2つのピーク年齢を見ていきましょう。

■嘘が上手いのは何歳くらい?

嘘の巧みさは、年齢とともに、逆U字カーブを描いていく傾向があることが分かりました。子供時代は親が見ればすぐに嘘と分かったのに、年齢を追うごとに巧みになり、さらに年を重ねるとその巧みさを失っていく、という弧を描いたそうです。

そのピーク年齢は、18~29歳で、この頃の嘘は、迷いがない、しかもばれにくい、という傾向が。逆に、小学校低学年くらいの子供と60歳過ぎの高齢者はほぼ同レベルで嘘が不得手という結果だったそうです。

■嘘の頻度のピークは?

また、過去24時間についた嘘の数を調べると、“2回”が平均でしたが、10代の子だけ多く、平均“2.8回”という結果に。ここでも、逆U字カーブが見られましたが、巧みさのピークよりもやや早い時期に、頻度がもっとも高くなることが分かりました。

これを踏まえると、10代に嘘の頻度が上がることで、その巧みさが徐々に増していくという流れがあるのかもしれません。ここでも、小さい子供と60歳過ぎの高齢者はほぼ同じくらいの低頻度でした。

世の中の嘘の半分は、たった9%の人によるもの

この実験は、1000人以上の人々から、その平均を求めたものでしたが、また別の実験で非常に興味深い結果が出ています。それは、

・過去24時間の間に全く嘘をつかなかった人が50%なのに対し

・全体の50%の嘘は、9%の人がついたものだった

ということ。つまり、頻度にはかなりの個人差があり、「約1割の人が慢性的に嘘をついている」ことが分かったのです。

子供の嘘を慢性化させないために、親ができる働きかけ2つ

親が子供の嘘に向き合うとき、やはりこの”1割の慢性化”を危惧していくべきだと筆者は考えています。長い年月を経て、嘘で逃げることを何とも思わなくなってしまった背景には、幼少期の環境が少なからず関係していると思うからです。

次に、親が今のうちからできる予防策を2つご紹介しますので、ぜひ取り入れてみてください。

1. 親自ら、嘘を誘発しない

実は、子供の嘘を親が誘発してしまっているケースがよくあります。例えば、”部屋の壁に絵の具がべったり”という状況が目に飛び込んできて、その横には絵の具べったりの我が子……。だれがやったかなんて一目瞭然です。それにも関わらず、「だれがやったの!」と問い詰めてしまうことはありませんか?

ママのあまりの迫力に、「ボクやった」なんてとても言えない状況で、子供は「ボク知らない」と逃げるのが精いっぱい……。ママは、「なんで嘘をつくの!」とさらに攻め込んでいきます。

筆者は叱り方教室などで、大声で叱ったり、体罰を与えたりしても、改善の効果がないことを伝えていますが、親の威圧感は、子供の反省を生み出しません。代わりに、嘘を生んでしまいます。子供が嘘で逃げざるをえない威圧感で迫っていないか、ぜひチェックしてみてください。

2. 親自ら、嘘をつかない

「子供に嘘をついてほしくない」「だから私も嘘をつかない」と親になって正直であることの良さを改めて意識することは多いものです。多くの方が、「子供のお手本になるように、親自ら正直でいよう」と心がけているのではないでしょうか。

上記の実験でご紹介した逆U字カーブでも、親になる年齢の頃から、嘘は減少傾向にあります。

しかし、そこに区分されない“気づかぬ嘘”というものが存在します。つまり、親は嘘と思っていないのに、子供には嘘と捉えられてしまっているものがあるのです。例えば、こんなこと言っていませんか?

・宿題をやらないのなら、そのマンガ、全部捨てちゃうよ!

・ごはんを食べない子は、明日からずっとおやつなし!

・ぐずぐずしていたら、置いていくからね!

その時は怒りのあまり大きく出たものの、せっかく買ったマンガを全部捨てるわけにはいかない、おやつをゼロにはできない、ましてや、子供を家に置いてきぼりにするなんてできません。子供からすれば、

・ママはマンガを捨てるって言っていたけれど、本当には捨てなかった

・着替えも手伝ってくれたし、結局、公園にも連れて行ってくれた

・ママは言っていることとやっていることが違う…

子供にとっては、実際に起こったことがすべて。だからそれと矛盾する親の言葉は”事実と違う”ということになってしまうのです。

言っただけで、行動に移さない「有言不実行」が度重なると、子供は親の言葉を信用しなくなっていきます。

「言ったらやる」「できないことは言わない」というシンプルな「有言実行」が子供の正直さを育む一助になります。「子供に正直でありたい」と思ったら、自分の言動と行動にギャップがないか、しっかりチェックしていきましょう。

*出典:Acta Psychologica. (2015)「From junior to senior Pinocchio: A cross-sectional lifespan investigation of deception 」より

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