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涙の『豊岡卒業式』公開! 豊岡を飛び立つ高校生に、父母から卒業証書を…

コロカル のロゴ コロカル 2018/03/14 20:26 コロカル編集部
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コウノトリや城崎温泉のほかにも、地域資源を生かした様々な挑戦を続けている“飛んでるローカル”こと兵庫県豊岡市。4年制大学が但馬地域にないことなどから、進学を機に、多くの若者が流出する問題を抱えています。

このたび、そんな豊岡市から、卒業シーズンの素敵な動画が届きました。市内にある兵庫県立豊岡高等学校で行われた、サプライズ卒業式〈親から子へのサプライズ卒業式〜わかもの巣立ち応援プロジェクト〜〉の模様をドキュメントした実話ムービーです。

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兵庫県立豊岡高等学校

豊岡市では毎年高校卒業を機に、多くの生徒が進学や就職のために市外へ旅立ち、18年間過ごした故郷や親元から離れます。高校からの卒業は、豊岡からの卒業でもある…〈豊岡卒業式〉とは、そんな卒業生たちに、卒業生のお父さんやお母さんが想いを込めた卒業証書を渡したイベント。飛び立つ子どもたちに贈るメッセージが感動的で、見ているこちらも思わずもらい泣きしてしまいます。

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このムービーが収録された兵庫県立豊岡高等学校は、1896年に設立された兵庫県で二番目に歴史が古い高校。〈豊岡卒業式〉が行われたのは、豊岡高等学校の卒業式が終わってから。何も知らされていなかった生徒たちが、卒業式後の体育館に再び集められたのですが、そこにいたのは自分のお父さんやお母さん! 壇上で卒業証書を受け取ると、どちらも涙が止まりません。

このサプライズ卒業式のために、1か月以上前からPTAや校長たちに協力を依頼。PTA役員有志から11名が参加することになりました。お子さんへの卒業証書も、すべてがシークレットで進められていきました。

ムービーで親から子どもたちに伝えられる「飛んでいけ」という象徴的なメッセージ。これは豊岡市を巣立つ若者へ向けたエールであると同時に、巣立った若者がいつでも帰ってこれる場所として有り続けるようにと、豊岡で残って暮らす自分たち自身の決意表明も込められています。

豊岡市中貝市長より:

かつて、高校の卒業式で息子や娘が決然と席を立ち、出口に向かって背中を見せた瞬間、私の心に浮かんだのは、「ああ、行ってしまう」でした。今、豊岡の私たちは、巣立っていく子どもたちに、あえて「飛んでいけ」と言おうと思います。「世界中に素敵なところがある。しっかりと見ておいで」と。同時に、それは帰ってきたくなるようなまちを創る、という私たちの決意でもあります。故郷は、いつまでもこの地で、故郷であり続けたいと願って、この映像を制作しました。

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本作品を手掛けた、博報堂ソーシャルクリエイティブプロデューサーの山田英治さんから、この作品に向ける想いを語っていただきました。

18年間、豊岡の地で育った子どもたちに、親御さんたちがサプライズでそれぞれの思いのこもった卒業証書を読み上げ、渡します。 事前に協力していただいた親御さんたちに子どもたちへのメッセージを書いてもらいました。「なかなか親の気持ちを言う機会もないので、ぜひ」ということで参加してくれた親御さんたち。生まれた時のこと、子どもたちの性格、やってきた部活のことなどなど、様々な思いのこもった素敵なメッセージたち。 当日、それを目の前で聞いた子どもたちは、皆、涙を流していました。 もちろん親も。そして我々スタッフもカメラを回しながら大号泣していました。

豊岡市が野生復帰させたコウノトリもまた世界を飛び回り、そして豊岡に帰ってきます。

そんなコウノトリのように、私たちは、このキャンペーンを通じて、いつか豊岡から巣立った子どもたちが、大きくなって帰ってくることを望み、あえて「卒業おめでとう。飛んでいけ」という強い言葉でエールを送っています。 

そしてこのエールは、豊岡に残って暮らす市民の皆さんに対するエールにもなっています。

ムービーの最後には以下のようなメッセージが入ります。

「コウノトリのように、自由に羽ばたくときがやってきた。どこにだって行ける。なんにだってなれる。あなたが帰りたくなるまちを目指して。私たちも、このまちで頑張ります。 卒業おめでとう。飛んでいけ」

移住者を増やしたい。そのために大都市に向けてPRをする、という自治体が多い昨今、 あえて「飛んでいけ」と大都市に出て行く若者たちにエールを送るそんな自治体って、すごいね! と言わせたい。

そういえるのは、この地域のポテンシャルに自信を持っているから。そこを伝えたくて、この映像を作りました。

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〈豊岡卒業式〉は、豊岡市で行われている「わかもの巣立ち応援プロジェクト」の一環。これは、進学・就職などで、豊岡市を離れる若者たちを応援するプロジェクト。いま、様々な自治体が移住定住促進プロモーションに取り組んでいますが、その中でも”まちを出て行く若者にエールを贈る”という、少し変わったプロモーションです。

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「わかもの巣立ち応援プロジェクト」で行われているのが、地元の人が若者に贈りたい言葉を掲げたメッセージポスターを市内に掲示すること。豊岡に暮らす、様々な職種、年齢の市民が、巣立っていく若者たちに「どんな言葉を送りたいか」、「どんな思いを伝えたいか」を形にしました。

「世界には素敵なところがあることを、いっぱい見ておいで。」そして、大きくなって、飛んでるローカル豊岡に戻ってきてほしい。そんな想いが込められています。

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全但バス 堀江幸人さんのポスター撮影風景

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そば庄 川原一郎さん・周子さんご夫妻

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平尾商店 平尾健一さん・平尾久枝さんご夫妻

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Next Green 但馬 鎌内克典さん・竹平裕貴さん・名城千鶴さん

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大岡学園高等専修学校 折戸宏次先生と生徒代表

今年は、「飛んでいけ。そして、大きくなって、豊岡に戻ってこい。」というメッセージをこめて、メインメッセージポスター、市民メッセージポスターの計20種類のポスターを作成。市内の商業施設や公共施設など約200カ所に貼りだしています。

ポスターのモデルはみんな、豊岡の人。子どもたちがいつも乗っていたバスの運転手さんや、いきつけの駄菓子屋さんのおかみさんなどが、豊岡を巣立っていく若者にメッセージを送りました。さまざまな職種、年齢の26人が出演しています。

「わかもの巣立ち応援プロジェクト」については、〈飛んでるローカル豊岡〉Webサイトにて。市民ライターによる、ポスター出演者へのインタビューもこちらに掲載されています。

information

飛んでるローカル豊岡

Web:公式サイト

飛んでるローカル豊岡とは:豊岡市への移住定住の促進を目的に、都会とは違う、地方だからこその価値観や魅力を伝えていくために、平成28年度から開始したプロジェクト。市民のリアルな暮らしを伝える、市民ライターの編集によるウェブサイトを中心に、さまざまな取り組みにより、内側から豊岡の魅力を発信しています。

writer profile

Akiko Saito

齋藤あきこ

さいとう・あきこ●宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。

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