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子どもと上手く接することができない父親に募る妻たちの不満

All About のロゴ All About 2020/05/29 21:15 亀山 早苗(恋愛ガイド)

コロナ下で、妻たちの夫への不平不満が止まらない。自粛生活が長くなり、いろいろな工夫をしているのに、「夫はまったくわかってない」というのだ。 © All About, Inc. コロナ下で、妻たちの夫への不平不満が止まらない。自粛生活が長くなり、いろいろな工夫をしているのに、「夫はまったくわかってない」というのだ。

子どもとうまく接することができない父親たち

コロナ禍で、妻たちの夫への不平不満が止まらない。自粛生活が長くなり、いろいろな工夫をしているのに、「夫はまったくわかってない」というのだ。

子どもの作ったものを食べない夫

「うちの夫、週に1、2回出社しています。もともと子どもたちや私に寄り添うタイプではなく、オレ様ですから、夫が家にいると、どうしてもギスギスした雰囲気になる。夫は気づいていませんけどね。だから私が率先して、子どもたちに手伝わせて料理を作っていたんですよ」

カオルさん(43歳)はそう言う。8歳年上の会社役員の夫とは結婚して14年、12歳の娘と10歳の息子がいる。カオルさんは「オレ様」の夫をうまく操縦しながら、家庭を切り盛りしてきた。子どもたちが夫を嫌がらないよう間に入って調整もしてきたつもりだ。

だが、これほど長く家族で一緒にいると、夫が子どもたちをうるさがっているのもわかるし、子どもたちが夫を避けるのも見てしまう。

「夫は悪い人じゃないんですよ。よく言えばストレート、悪く言えば無神経。どうやって子どもとコミュニケーションをとったらいいかわからず、娘のお尻を触っちゃったりするんです。そういうのはやめてほしいと私から言いましたが、なぜいけないのかがわかってない。会社でセクハラしているタイプなのではなかと気が気でないんですが」

せっかく家族でいる時間が長いのだからと、ある日、カオルさんは娘と息子と3人でピザを生地から手作り、さらに白身魚と野菜のホイル焼きなどイタリア風料理をいろいろと作った。

書斎で仕事をしていた夫を呼ぶ。子どもたちは自分たちで作ったこともあって、父親に作り方などをにぎやかに説明していた。

「すると夫が、魚の煮付けとごはんがよかったよ、オレはとひと言。食卓はシーンと静まりかえりました。でも夫は自分が子どもたちを傷つけたことがわかってない。『せっかく子どもたちが作ったんだから食べてよ』と言うと、『もっとあっさりしたものが食べたいんだよね』と。娘が泣き出して、夫はようやく我に返ったみたい。おいしいのはわかってるんだけど、と言い訳していました」

家で仕事をしているから、どうしても運動不足になり、あっさりしたものが食べたくなるのはわかる。だが、父親としてこの態度はないだろうとカオルさんは内心、夫に幻滅したという。

子どものやることにケチをつける夫

平日は出勤するのが当たり前だった父親たちは、突然、家で仕事をしなければならなくなった自分の状況を受け入れるのに必死だ。しかも毎日長時間、家族と顔を合わせなければならない。今までじゅうぶんなコミュニケーションをとってこなかった彼らにとって、この2カ月は「何が何だかわからない状態」だったのかもしれない。

「うちの夫は、子どもたちがやることにケチをつけるんですよ。まず否定から入る。それじゃダメだと何度も言っているのに、『子どもたちの成長を促すためだ』という。褒めるのが先、それがわかっていないようじゃ、部下だって後輩だってついてこないわよと私が言って大げんかになったことがあります」

そう言って苦笑するのは、リョウコさん(45歳)だ。中学生と小学生、ふたりの男の子がいるが、上の子はプログラミングにはまり、下の子はミシンにはまった。

「夫はIT関係の仕事をしているので、上の子には熱心に教えていました。だけど自分の思うようにならないと、『どうしてそんなに物覚えが悪いんだ』と声を荒げる。ミシンにはまって家族のパジャマを縫ってくれた下の子には、『男のくせに何やってるんだ』と全否定。うまくできているんですよ、私なんかびっくりして『おじいちゃんやおばあちゃんの分まで縫って』と頼んだくらい。なのに父親に一喝された次男は、ひどくへこんでいました」

子どもたちのやりたいようにやらせる、生きたいように生きればいい。リョウコさんはずっとそう思ってきたが、夫にとっては「自分の思うような子ども像でなければいけない」のだ。

何度も話し合い、子どもの興味を削がない、やりたいようにやらせる、危険なことだけは注意する。この3つを守ってほしいと頼んだ。

「夫は渋々、了解しましたが、それでも気になるんでしょうね。子どもたちのやっていることを見ては、『それじゃダメだ』とすぐ言う。ダメという言い方がダメなんだと口が酸っぱくなるほど言いました。どういう性格をしているんでしょうね。誰だって褒められたら悪い気はしない、だからもっとがんばる。そういうものだと思うんですが、夫はダメ出ししないと伸びないと信じ込んでいる。子どもだもの、萎縮するだけですよ。そもそも、今まできちんとコミュニケーションを取ってこなかったから、どうせしたらいいかわからないんでしょうね」

リョウコさんは、子どもたちにおとうさんの言うことを気にしないようにと言い聞かせるしかなかった。子どもと父親を分断させるつもりはないのだが、子どもたちの尊厳を守るほうが大事だと判断したのだという。

威圧して言うことを聞かせようとしても、子どもには子どもの人格と人権がある。

「人は褒めて育てる。子どもも大人も同じだと思うんです」

そういうリョウコさんは、人材教育の企業で働くプロである。

「私も夫を育て直さないといけないと今回、つくづく思っています」

彼女にそう言わせてしまうのは、なにやら皮肉な印象がある。

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