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「貯金ゼロ」の人は何から始めればいいですか? - FPに聞いた

マイナビニュース のロゴ マイナビニュース 2018/12/05 11:03 佐藤章子

気が付けば、周りの同年代は着々と貯金が増えているのに自分は……と、ふとした飲み会などの会話で不安になることはないでしょうか。人によって条件はさまざまです。給与の差はもちろん、自宅通勤とアパートを借りているケースとでは、貯蓄できる金額に大きな開きがあります。住宅手当の有無なども大いに影響するでしょう。

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そうは言っても、それを言い訳にしていては、貯金がいつまでも貯まらず、結局困るのは自分です。不利な条件をものともせず、しっかりと貯蓄額を増やすにはどうしたらよいでしょうか。

何のために貯蓄するのか再確認しよう!

「なんとなく周りの友人よりも貯蓄が少ないようで不安」は貯蓄をスタートするきっかけにはなるかもしれませんが、それだけでは十分な貯蓄を期待できません。そもそも貯蓄がなくて困るのは、どんなケースでしょうか。本当に困るものから順位をつけて、今後の人生を予測してみましょう。

病気の治療費と当座の生活費……単純に、人間は生きなければなりません。生活の質などは二の次です。万一病気になったりして収入の道が途絶えても、治療して生活を立て直せるように考えましょう。最初は月々の生活費20万円で1年間生活できることと治療費を含めて300万円程度を最初の目標にしましょう。その第一歩として100万円をめざしましょう。途中で病気になってしまっても、社会保障の恩恵を受けながら健康を取り戻し、再スタートすればよいのです。

老後の生活費……将来もらえる年金額では生活費として不足すると考えているのであれば、老後を生きるための資金は必要です。国民年金や厚生年金に上乗せする年金などに加入しましょう。

子どもの教育……親が生きるための算段ができたのであれば、子どもの将来のために教育費は重要です。しかし、それはあくまでも親が生きられる前提です。子供が自活して高校・大学を目指すのは大変ですが不可能ではありません。親の老後を犠牲にして、無理に私立へ通わせたり、習い事や塾などにお金をかけたりするよりは、子供には家庭環境に応じて一定範囲自立させる方が、本当の意味で力がつくと思っています。

住まいの購入……いつまでも賃貸生活であれば、家賃が消費されていくだけで、なかなか貯金はできません。転勤族や格安社宅があるなどのケースを除いて、家賃を住宅ローンに置き換えの資産形成は、それなりの意味があります。

レシートへのマーキングで節約ポイントを知ろう!

貯蓄の目標が決まったら、今の生活を見直しましょう。家計簿をつけろなどとは言いません。1週間でよいので、レシートをすべて捨てずにもらってきて、あとでそれほど買わなくてもよかったと思うものに赤のボールペンやマーカーでチェックを入れてください。1日の無駄の合計金額を7日間算出します。きっと思わぬ金額になると思います。それだけでなく、無駄の原因や自分の性格も見えてきます。数週間継続するともっとわかることが多くなるでしょう。

例えば、150円のペットボトルを22歳から65歳まで毎日1本購入すると約235万です。マイポットと茶葉代に置き換えても約202万円の損失となります。また、たばこを20歳から1日1箱吸うと65歳までに約688万円となります。両方で890万円です。その間その金額をiDeCoなどで運用し続ければ、さらに大きな違いとなります。

1週間のレシートチェックが終わったら、1カ月間限定の徹底節約にトライしてみましょう。1カ月後のことは考える必要はありません。1カ月と限定しているからこそ徹底できるのです。

表のように、自分なりに支出の仕分けしてみましょう。DとEに仕分けされた項目の徹底節約がポイントです。節約は最初の弾みが大切です。1カ月間徹底すれば、それなりの額が貯蓄できます。生まれた貯蓄予定金額は引き下ろししないために別の通帳とするとよいでしょう。

狙いは最初のまとまった金額を生み出すことと、1カ月間だけでも徹底することによって節約体質への転換準備ができることです。

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思い立ったらすぐに始める節約術(C)佐藤章子

貯蓄のホップ・ステップ・ジャンプ

蓄財は、収入アップと節約から始まります。「貯金ゼロ」だからと言って、いきなり大きなリターンを期待する投資はお勧めできません。

最初のポップは普通預金と定期預金に……最初の貯蓄は、万一の場合に備えるものですので、元本保証でいつでも引き出せる預貯金などに預け入れます。金利は限りなくゼロに近いですが、割り切ります。

ステップは非課税と毎月の引き落としがポイント……次のステップは老後の生活資金であれば、財形貯蓄や任意加入の年金制度等が良いでしょう。個人事業主などのケースは「中小企業退職金共済制度」や「小規模企業共済制度」へ加入して将来に備える方法もあります。

短期や中期の蓄財に対してはNISA等の非課税制度を活用してみましょう。毎月少しずつ購入する「つみたてNISA」などもお勧めです。目的に応じて運用先は別個に考えますが、この段階は「非課税」と「積立」がポイントです。

ジャンプの投資先は、自分の得意分野で……ベースの貯蓄が軌道に乗ったら、将来を見据えて少しリターンを期待できる投資も考えてみましょう。と言っても「投資」のもとは「節約」と「預貯金」であることを忘れてはなりません。一層の生活の見直しを行い、余力を積み上げて投資資金を作りましょう。

この段階のポイントは、自分の得意分野を見つけることです。株への投資を例にすると、「仕事関連の業界で良く状況が把握できる」、「趣味の分野で楽しく投資ができる」、「将来目指したい分野である」など、情報収集が得られやすい投資先を考えてみましょう。もちろん分散投資など、投資の原則も忘れてはなりません。

「蓄財」や「投資」と聞くと、一攫千金へと飛躍しがちですが、どんな投資も安定した仕事と節約が第一歩です。現在は生活が広がりすぎて節約は簡単ではありません。スマホどころか電話もなかった時代は通信費は、手紙や年賀状程度で限りなくゼロに近いものでした。ほとんどなかったので、家電の購入費も同様です。新社会人のアパートにはテレビやエアコン、電子レンジは必ずあるのではないかと思いますが、ひと昔前は家庭に電化製品はほとんどありませんでした。戦後の10年間はラジオとスタンド程度ではなかったでしょうか。

閉塞感や先行き不安が払しょくできない中、社会全体として節約の前に「シンプルライフ」の快適さを見直すことも大切に感じています。

■著者プロフィール: 佐藤章子

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一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。

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