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ずっとMacを使ってきた。だがもう買うことはない

BUSINESS INSIDER JAPAN のロゴ BUSINESS INSIDER JAPAN 2018/12/05 15:00 Christopher Curley
© Hollis Johnson/Business Insider © Business Insider Inc 提供

  • 生まれた年(1986年)に発売された機種から始まり、筆者はずっとアップルとともに育ってきた。
  • だがアップルのデザインは近年、変化を最小限に抑えたいユーザーにとってますます厳しいものになっている。
  • 筆者は今使っているMacBook Proを最後のMacにすると決めた。アップルはもう私のコンピュータ会社ではない ── おそらく向こうも同じ意見だろう。

筆者はただのアップル好きではなかった。アップル信者だった。

筆者の最初のコンピュータはマッキントッシュ 512Ke、筆者が生まれた年(1986年)に発表された機種だ。それ以来、ずっとアップルのコンピュータを使っている。

筆者は5年生の時、カッとなったあまり教室から追い出されたことがある。先生が何とスティーブ・ジョブズとビル・ゲイツが一緒にMacを作ったと言ったからだ。今思えば恥ずかしいくらいにアップルに入れ込んでいた(遅ればせながら、そんな筆者に耐えていた人たちに謝りたい)。

だから、アップルのコンピューターをもう使わないと口にすると、教会に行かないと決めたような気持ちになる。だが、筆者はそう決めた。

昔のアップル

5色展開のiMac。 © Getty 5色展開のiMac。

最初に少し歴史を振り返ろう。

かつてアップルは、ニッチで熱烈なファン ── 主にアーティスト、ミュージシャン 、そして筆者のようなMacおたく ── に熱く愛される、だがしばしば苦境に陥るテック企業だった。

1997年、アップルは「崩壊まで約90日」だったとニューヨーク・タイムズは2018年はじめに伝えた。

しかし1998年には有名なボンダイブルーのiMacによってまさかの復活を遂げた。その後、5色のiMacが続いた。

2007年にはiPhoneが登場、ユーザーフレンドリーな魅力と巧みなマーケティングでスマートフォン時代を切り開いた(Recodeによると、iPhoneは最初のスマートフォンではないが、iPhoneが業界を変えた)。

僕じゃない、君のせい

2008年モデルのMacBook Airを紹介するスティーブ・ジョブズ。 © Getty Images 2008年モデルのMacBook Airを紹介するスティーブ・ジョブズ。

振り返ると、2007年は私とアップルにとっての終わりの始まりだった。その後の10年、iPhoneとiPad、MacBook Proを使い続けたのだが。

ギズモードによると、2008年に登場したMacBook Airは、薄型、軽量のノートPCとしてノートPCの新しいデザインの時代のパイオニアとなり、多くの製品に影響を与えた。

しかし、こうしたデザインはあまり望ましくない変化をもたらしたとワイヤードは記した。

MacBook Airのメモリはロジックボード(マザーボード)に直付けされた。さらに、iFixitの分解手順の解説記事によると、バッテリー交換は極めて難しく、特別なツールと19本のネジの取り外しが必要だった。

これは普通のことではなかった。その当時、メモリを自分でアップグレードし、バッテリーを交換することは、特にメカ好きでなくてもできる一般的なことだった。

2008年モデルのMacBook Airは、そうした慣習を捨て去り、アップルの次の10年のデザインの方向性を決めた。ユーザーはアップグレードや簡単な修理が自分で行えなくなり、ジーニアスバーのスタッフに頼ることになった。

修理する権利

2012年モデルのMacBook Pro (Retina) 。 © Apple 2012年モデルのMacBook Pro (Retina) 。

MacBook Airが発表された時、筆者のような熱烈なMac愛好家たちは、アップグレードができないため少し距離を取った。とはいえ、MacBook Airは世界で最も薄いノートPC、受け入れるしかなかった。

このトレンドは続いた。ワイアードは2012年のMacBook Pro (Retina) を「修理不可、ハック不可、支持できない」と記した。部品が直付けされ、接着剤で付けられていたからだ。iFixitによる修復可能性スコアは最低の10点中1点だった。

MacBook Proはかつて、パワーとアップグレードできることの両方を望む筆者のようなユーザー向けだった。しかし、iFixitの修理可能性スコアを見ると、2012年にはRetinaディスプレイを搭載したモデルを筆頭に、最終的にはすべてのモデルが2011年モデルのユーザーフレンドリーな7点から点数を落とし、以後、2点を越えることはなかった。

Touch Barを搭載した2016年モデルのMacBook Proのメモリ、ストレージ、バッテリーなどは交換や修理が困難あるいは不可能で、米ギズモードは「アップグレードにおける戦い」と記した。

こうした改良について、もう少し詳しく知るために ── そして筆者が大げさではないことを証明するために ── iFixitの分解エンジニア、テイラー・ディクソン(Taylor Dixon)に話を聞いた。彼は筆者の疑惑を証明してくれた。

「かつてのPowerBookとPower Macはすべて驚くほどモジュール化されていた。それがアップルが非常にパワフルかつ、アップグレードがしやすいという評判を得ていた理由」

現在のMacBookはそうではないとディクソンは述べた。

「修理できるのは、何らかの形でロジックボードに付けられていないものだけ」とディクソン。

「そして、修理の多くは信じられないくらい難しい」

壊れたキーボード、壊れた約束

ちょうど2017年の夏、アップルは2015年に発売されたMacBookのキーボードを無料で交換すると発表したとワイアードは伝えた。

ユーザーのクレームの対象となった新しい「バタフライ」キーボードは、細かい粒子がキーボードの下に入り込んで簡単に取ることができず、壊れてしまうと悪評が立った。

そう、キーボードもまた、不可能ではないにしても自分で修理することは難しかった。

T2:関係を終わらせたチップ

筆者とアップルの関係を終わらせた最期の決め手は2018年、新しいMacに同社のT2チップが搭載されていることが分かったことだ。T2チップは交換可能な部品をチェックするなどのセキュリティ機能を受け持つプロセッサ。

「目的は、パーツへのアクセスを制限することで、修理できる人をよりコントロールしようということだろう」とiFixitのCEO、カイル・ウィンス(Kyle Wiens)氏は11月、The Vergeに語った。

「独立経営の修理業者の市場シェアを奪うためかもしれないし、彼らが許可したネットワークを維持するためかもしれない。我々にはさっぱり分からない」

iFixitが2018年モデルのMacBook Airを分解した時には、T2チップがコンピューターをシャットダウンすることはなかった。だが将来、どうなるかは分からない。

ディクソンは、ユーザーがホームボタンを修理した後、突然使えなくなったiPhone 6を例にあげた。TechCrunchによると、アップルは最終的にiPhoneの機能を回復させたが、多くの場合、Touch IDの指紋認証機能は使えないままだった。

高級品におたくの居場所はない

© REUTERS/Brendan McDermid

ともに育ち、愛したものへの幻滅は、なぶり殺しのようなものだ。

「アップルを悪役にすることは本当に簡単なこと。だが我々が言う必要はないと思う」とディクソン。

そして、修理ができないことは「敵意なのか、ビジネスのためなのか」は「分からない」と付け加えた。

だがもし、敵意が良いビジネスになるのなら?

コンピューターを自宅で修理する代わりにジーニアスバーに持っていき、サードパーティー製品ではなくアップルが認めた製品を購入することは、同社にとって間違いなく、財政的に賢明な取り組みになる。

しかし、筆者は少しでも自分でいじったり、修理できないものを所有することは好きではない。倹約と世界から少しでも廃棄物を減らしたいという思いがある。

Business Insiderが2018年はじめに記したように、アップルはますます高級ブランドになりつつある。そして、高級品を好むユーザーは筆者のようなケチなジャーナリストよりも、計画的な陳腐化に寛容なのかもしれない。

もちろん、1兆ドルのハイテク企業は、筆者が離れていくことなど気にしない。

誰か、オススメの良いPCを教えてくれないか?

[原文:I've used Apple computers my entire life. Here's why I'm never buying one again.]

(翻訳:一柳優心、編集:増田隆幸)

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