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カブコム証券社長が売上の過半を「システム関連」で稼ぎたい理由

ダイヤモンド・オンライン のロゴ ダイヤモンド・オンライン 2018/12/06 06:00 週刊ダイヤモンド編集部,松本裕樹
カブコム証券社長が売上の過半を「システム関連」で稼ぎたい理由: Photo by Kazutoshi Sumitomo © 画像提供元 Photo by Kazutoshi Sumitomo

ネット証券大手5社が激しいシェア争いを展開している。三菱UFJフィナンシャル・グループのカブドットコム証券の齋藤正勝社長に今後の成長戦略などを聞いた。

──証券業界の経営環境は。

 株式取引の電子化が普及するなど、顧客のデジタルトランスフォーメーションが急速に進む中、証券会社によるシステム投資の巧拙が、業績に大きく影響するようになってきました。

 象徴的な出来事が、今年10月に起きた東京証券取引所のシステム障害です。東証のシステムに回線を接続している証券会社約90社のうち、約40社で株式売買ができなくなりましたが、その大半が対面型の国内総合証券であり、外資系証券やネット証券はほとんど含まれていませんでした。

 東証に接続する4回線のうちの1回線が、高速取引(HFT)を手掛ける投資家からの大量のデータ送信によりダウンしたのが原因でした。しかし、回線の一つがダウンしたのなら、残る3回線のいずれかに接続すればいいだけの話。実際、当社を含め、おそらく多くの外資系証券やネット証券では、障害を検知したら自動的に他回線で売買する設計になっています。

 ところが総合証券の多くは、いまだに手動で切り替える仕組みのため、株式市場が開くまでに切り替えが間に合わず、売買注文ができない事態に陥ってしまいました。

──なぜ、総合証券は手動で切り替えるシステムを使っているのでしょうか。

 多くの総合証券は従来のシステムを継ぎはぎしながら維持管理しており、デジタルトランスフォーメーションを一気に進めるのが難しいのです。

また、企業の競争力につながらない勘定系システムなどのバックオフィスを含めた「守りの投資」に投資額の大半を費やしています。

一方、ネット系や外資系証券では、株式の売買システムのみならず、企業の競争力につながる「攻めの投資」が大半で、こうした考え方の違いが競争力の差につながっています。

──ところで、カブドットコム証券では今年度からの中期経営計画で「ネット証券からMUFGデジタル金融企業への進化」を掲げています。具体的にどういう企業を目指すのですか。

 システム事業にさらに注力します。現在、営業収益(いわゆる売上高)に占めるシステム関連収益は10%前後ですが、将来的には50%超にする考えです。

 当社の競争相手は(ネット証券最大手の)SBI証券でもなければ、(総合証券最大手の)野村ホールディングスでもありません。多くの証券会社にシステムを供給しているNRI(野村総合研究所)です。今後はネット証券ではなくITベンダーとして株価が評価される企業を目指していきます。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 松本裕樹)

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