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セブンが「次世代コンビニ」に詰め込んだ狙い 現場の負担軽減をどのように実現するのか

東洋経済オンライン のロゴ 東洋経済オンライン 6日前 常盤 有未
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 「(次世代モデル店舗を見て)特に働きやすさの向上という点で、非常に感銘を受けた。今働いている人が定着してくれることが、人手不足の最大の解消策になる」。セブン-イレブン・ジャパンの古屋一樹社長はこう強調した。

 セブンは12月7日、本社に併設する千代田二番町店(東京都千代田区)を次世代モデル店舗として改装し、再オープンする。

作業時間を1日5.5時間短縮

 次世代店舗のテーマは「環境負荷の低減」「働きやすさの向上」「快適な店内環境づくり」の3つだ。

 セブンは半年前にこれらのテーマに沿う技術・設備を募るために説明会を実施。今回の店舗には38社から提案された58種の技術を用いた設備を採用した。可能なものから全国約2万店への拡大を検討する。

 環境負荷の低減については、路面型太陽光パネルを導入。これまでも約8000店のセブン店舗では屋根に太陽光パネルを設置していたが、新技術では床面に太陽光パネルを設置するため、駐車場設置の店舗(全店の約8割)では広範囲で発電をすることが可能になる。セブンの試算によれば、標準的な広さの店舗の場合、その他の新技術と合わせて、外部から調達する電力量を2013年度比で28%削減できるという。

 現場の負担軽減や作業の効率化も次世代モデル店舗の大きな狙いだ。たとえば、従業員が飲料などの商品補充のために入る冷蔵庫は従来、クーラーの風で冷却していたため、非常に寒く、身体への負荷が大きかった。次世代店舗では、壁面や棚に冷水を循環させ冷却する方法を中心にしたため、作業をしている従業員に直接冷風が当たらないように配慮した。

 他にも手前にスライドさせることで商品の補充ができる陳列棚や、身体を屈めなくてもレジ袋を取り出せる機能などを設置。清掃や商品の補充など4作業の合計で1日あたりの作業時間を5.5時間ほど短縮できるという。

 こうした次世代モデル店舗に取り組む背景には、コンビニ店舗における作業の増加がある。

 すっかり社会インフラ化したコンビニでは今、さまざまなサービスを利用することができる。裏を返せば、現場での仕事量が多くなっているということだ。レジの会計や商品の発注・陳列はもちろん、公共料金の支払い受け付け、チケットの発券や総菜の調理などコンビニの業務は多岐に渡っている。

 現場の負担増加が深刻化する中で、セブンの本部としても何らかの手を打つ必要があると判断し、今回の次世代モデル店舗の開店を決断した。「今回の取り組みは打ち上げ花火的にやっているつもりは一切ない。ほぼ全国展開可能だという裏付けをもってオープンした」(大橋尚司・建築設備本部長)。

ローソンは無人レジに取り組む

 現場の負担軽減、生産性の向上という意味では、競合のローソンも省人化の取り組みを進めている。

 同社は12月4日にさまざまなテクノロジーを詰めこんだ実験施設を公開。2018年春からは首都圏の数店舗で午前0時~5時までレジを無人にして、スマートフォンで決済する実験を始める。店員は商品の整理や納品などに集中できる。

 セブンでは今年春から日販(1日当たり1店売上高)の向上策として、レジカウンターの拡大や米飯・チルドケースの増設など店内のレイアウトの変更を進めている。新レイアウトは2021年度までに既存の1万店および新店に導入する計画となっている。セブンとしては日販の向上と同時に、今回の取り組みによって現場負担の軽減を両立させていく構えだ。

 コンビニ業界では消費者ニーズの変化をとらえ、さまざまな商品やサービスを提供することで成長を遂げてきた。その一方で、現場の仕事量は増加の一途をたどっている。利便性を高めながら、現場負担をどのように軽減するか。今回のセブンの取り組みは1つの試金石となりそうだ。

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