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トランプ大統領とロシアが招く混乱、米市場への影響は

Forbes Japan のロゴ Forbes Japan 4日前 Maggie McGrath

© atomixmedia,inc 提供 ここ10日ほどの間に、米国ではいくつかのことが起きた──。

・ ドナルド・トランプ大統領が連邦捜査局(FBI)長官を解任: トランプはジェームズ・コミー長官を解任した後に出演した全国放送のテレビ番組で、解任は先の大統領選でトランプを勝利させるためにロシアが介入したとの疑惑についての捜査をやめさせるためだったことを認めるような発言をした。

・ 「トランプは同盟国から得た機密情報を、その同盟国に無断でロシアの外相と駐米大使に漏らした」と米紙ワシントン・ポストが報じた。

・ 「解任されたコミー前長官は、すでに辞任したマイケル・フリン前大統領補佐官(安全保障担当)とロシアとの関係についての捜査を中止するようトランプ大統領から要請を受けた。前長官はそれを証明するメモを持っている」と米紙ニューヨーク・タイムズが報じた。

目まいを起こさせるのに十分なニュースだ。そして、それによって米金融市場は混乱している。ウォール街はこの混乱について、「大統領が公約に掲げる減税と規制緩和の実現に必要な政治的資本を失ったということではないか」との疑問を持ち始めている。

ナスダック総合指数は5月17日、昨年6月の英国の欧州連合からの離脱(ブレグジット)決定の時以来の下げ幅を記録。S&P総合500種も大きく下げた。一方で、投資家の相場の先行きに対する不安感を示す「恐怖指数」は46%跳ね上がった。

市場関係者の見方

これらを受けて浮かび上がってくる疑問は、この一連の問題は市場にとってどのような意味を持つのかということだ。ウォール街の専門家たちの意見を聞いた。

7:00sリポート(市場関連ニュース)/ 編集者: 司法妨害など、何らかの犯罪が行われたのだとすれば、それは明らかに状況を一変させ、相場を押し下げる要因だろう。だが、まだその段階にまでは至っていない。

大統領を弾劾すべきとの声が高まっているが、議会は共和党が多数を占めている…そして、弾劾するかどうかは議会が決める。現時点では共和党員の議員たちにとっては、大統領を辞任に追い込むことより、減税を実現させることの方が自身の再選のチャンスを高める。

…要するに、次から次へと出てくる(トランプに関する)ヘッドラインは「今のところ」、株価にとっては逆風だが、相場を弱気にさせるほどの ゲームチェンジャーではないということだ。

コモンウェルス・フィナンシャル/ ネットワーク最高運用責任者(CIO): ファンダメンタルズは安定しており、成長が継続している。大局的に見れば、短期的な乱高下が見られたとしても、市場は今後も堅調さを維持すると考えられる。17日の株価の変動も、同日のニュースも、大局的に見れば単なるノイズだ。

LPLファイナンシャル/ チーフ資産運用ストラテジスト: 大統領による混乱が市場に損害を与えているか──?答えは「イエス」だ…ただ、市場が大幅に値上がりしていたことを忘れてはならない。例えばニュースがトップ記事で「工業株30種平均の下げ幅が250ドル」と大々的に伝えても、それはわずか1.2%下げたということだ。

ただし、それは一方で同時に、トランプ大統領への信頼が失われたということかもしれない。米ドルは17日、日本円に対しても欧州の通貨に対しても下げ、金相場が高値を付けた。

それでも、市場にとってこれらはごく短期的な、反動的なものである可能性がある。必ずしも、長期的な問題ではないと考えられる。

シティグループ/ アナリスト: 株式市場にとっての問題は、議会が尋問や調査、批判の応酬で明け暮れるようになれば、経済政策とそれに関する見通しがどうなるかということだ。

このところ論争を巻き起こしている問題にとそれに関する議論は、大半が政治的に大きな混乱と絡み合っている。そのため投資に関する助言にも、党派的な考えが織り交ぜられるようになっている。私たちは感情的な反応や個人的な好き嫌いを最終的な判断に持ち込まないよう、慎重になる必要がある。

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