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メルカリ、上期は44億円の最終赤字 「黒字化急がず、流通額増やす」

ITmedia ビジネスONLiNE のロゴ ITmedia ビジネスONLiNE 2019/02/07 18:07
メルカリの小泉文明社長(=左)、長澤啓執行役員(=右) © ITmedia ビジネスオンライン メルカリの小泉文明社長(=左)、長澤啓執行役員(=右)

 フリマアプリ運営のメルカリは2月7日、2018年7~12月期の連結決算を発表した。売上高は237億8800万円、営業損益は36億5400万円の赤字、純損益は44億7500万円の赤字だった(前年同期実績は非公開)。国内事業は堅調に推移し、売上高220億円(前年同期比43.2%増)、営業利益44億円(24.3%増)を計上したが、米国事業、準備中のモバイル決済サービス「メルペイ」などに積極投資したため、連結ベースでの黒字転換はならなかった。

●国内は堅調、さらなる新規ユーザー獲得へ

 同期の国内事業のGMV(流通総額)は2280億円(45.3%増)、平均MAU(月間アクティブユーザー数)は1236万人(28.2%増)と大きく伸びた。冬物アパレルの取引が特に活発だったという。

 今後は、マス広告を通じて20~30代女性、出品物の拡充を通じて30~40代男性の獲得を図る計画。後者に向けては18年秋、自動車のカスタムなどに関する情報交換SNS「CARTUNE」を運営するマイケル(東京都渋谷区)を約15億円で買収。同SNSとメルカリを連携させ、SNS上で自動車のパーツを出品・購入できる仕組みを取り入れるなどの施策を打っている。

●米国事業では「流通額1億ドル」超えれば黒字化も

 米国事業のGMVは8700万ドル(約95億6675万円、69.3%増)、平均MAUは非開示だった。小泉文明社長は「米国事業は足元では高い成長率を記録しており、今後もさらなる成長が見込まれる。GMVが1億ドル(約109億9626万円)に近づけば黒字化も見えてくる」と強調した。

 今後はGMVの強化に注力していく方針で、小泉社長は「黒字化を急ぐよりも、流通高を増やすことに一番のプライオリティを置く。流通高が少ないのに黒字化しても(市場では)評価されない。ただ、やみくもに赤字を増やすつもりはないので、規律を持ってやっていきたい」と語った。

●「メルペイ」ローンチは慎重に

 17年末に発表したメルペイだが、ローンチ時期は現在も未定。小泉社長は会見で「いたずらに開始時期を延ばす必要はないと考えているが、金融サービスである以上、『取りあえず出してみて、バグがあったら後から修正する』といった対応では責任を果たせない。現在は慎重に準備しているため、もうしばらくお待ちいただきたい」と説明した。

 昨今は、大規模な還元キャンペーンが話題の「PayPay」といった競合の参入が相次いでいるが、メルペイはメルカリ内の取引で入手した金銭をそのまま加盟店などで使える仕様とし、差別化を図っていく構えだ。小泉社長は「メルペイを使えば使うほどメルカリを使いたくなるような、ポジティブなサイクルを回したい」と話した。

●今後も「人材とAI」に投資

 19年6月期(18年7月~19年6月)の通期業績予想は「投資による損失額が広がる可能性がある」(IR資料より)ため非公開。具体的には、AI(人工知能)の強化や人材獲得に向けた投資を積極化する計画だ。

 同社は現在、出品物をスマートフォンのカメラで撮影すると、AIが画像を認識し、品名などを自動で表示する仕組みなどを実装している。米国では配送サービスの料金体系に“重さ”が組み込まれているケースが多いため、出品物を撮影するだけで重量を推計する仕様も取り入れている。

 今後はこれらをさらに強化する方針で、小泉社長は「ゆくゆくは、写真を撮るだけで出品が完了する仕組みにしたい。こうした機能の開発に向け、人材を投入していく」と展望を示した。

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