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メルカリ、1Qは25億円の営業赤字、売上高105億円 —— 市場に混在する期待と不安

BUSINESS INSIDER JAPAN のロゴ BUSINESS INSIDER JAPAN 2018/11/08 15:45 佐藤 茂

国内でフリーマーケットアプリを爆発的に普及させ、2018年6月に株式上場を果たしたメルカリ。「Go Bold(大胆にやろう)」をモットーに、世界的なマーケットプレイスの創造に挑戦する日本のユニコーン企業に対する期待が膨らむ一方で、株式市場では厳しい視線が注がれる。

メルカリ会長兼CEOの山田進太郎氏(撮影:2017年12月) © 撮影:今村拓馬 メルカリ会長兼CEOの山田進太郎氏(撮影:2017年12月)

11月8日、メルカリは第1四半期(2018年7月〜9月)の売上高が前年同期比45%増え、105億5200万円となったと発表。営業赤字は25億1300万円を計上した。同社は営業損失が主に広告宣伝費に伴うものと、開示した決算短信の中で述べている。

一方、メルカリの株価は6月19日の上場日に5000円の初値をつけた後、8月9日に通期決算(2018年6月期)が開示されると下方圧力が強まり、現在では3000〜3050円レンジまで下落。一時は7000億円を超えた時価総額も4200億円近辺にまで縮んだ。成長フェーズにあるベンチャー企業の赤字は問題ではないと言われながらも、市場では8月の通期決算内容が売り材料とされた節がある。

メルカリにとって重要な指標の一つが「総流通総額(Gross Merchandise Value=GMV)」で、プラットフォーム上で取引される総額だ。市場関係者の中には、このGMVの増加速度の鈍化を指摘する声が聞かれる。

メルカリのGMV推移 © メルカリの通期決算資料より メルカリのGMV推移

GMVのグラフは時系列に見ると右肩上がりの曲線を描いている。2018年6月期は前年から48%増え3704億円となり、スピード成長を見せた。しかし、2017年6月期に記録した73%増と比較すると増加率は鈍化し、より早い成長を期待する投資家たちにとっては不安材料となった。

四半期ベースでは、2015年6月期には前四半期比較で平均53%の伸びを記録。翌年から2018年6月期の3年間で、伸び率平均は、19%、14%、10%となり、ペースはスローダウンしたとも言える。8日発表の決算資料によると、第1四半期のGMVは1071億円だった。

メルカリが2017年に拡大戦略を本格化させ、投資家たちの期待を強めたのがアメリカ事業だ。Facebookの経営メンバーだったジョン・ラーゲリン氏をMercari, Inc.(アメリカ)のCEOに就任させるなどして経営体制を強化する一方で、アプリやウェブ版のリニューアルやリブランディングを行うことでサービス面での強化を加速した。

© メルカリ通期決算資料より

アメリカにおけるメルカリのGMVは、2018年6月期に2億1200万ドル(約241億円)で、前年同期から27%増加した。市場の規模を考えると今後、飛躍的に拡大できるポテンシャルは十分にある。

8日、メルカリは業績発表の中で2019年6月期の通期連結予想の公表を控えている。「海外事業や新規事業が投資フェーズにあり、短期的な損失額が拡大する可能性がある」としながら、「中長期での事業成長を重要視した経営を行う」と加えた。

インターネット上でのプラットフォームの覇権をめぐる競争で、アメリカや中国企業が先を走る中、日本発のプラットフォーマー、メルカリはアメリカの巨大マーケットを攻略できるのか。国内に留まらず、世界市場を目指すメルカリの真価を問うには、短期的な株価推移ではなく、中期的な事業戦略に注目が集まるだろう。

(文・佐藤茂)

(編集部より:第1四半期・決算資料の内容を加えて、記事は2018年11月8日15:45に更新しました)

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