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三井不動産が千駄ヶ谷で進める再開発計画が大注目に値する理由

ダイヤモンド・オンライン のロゴ ダイヤモンド・オンライン 2018/05/16 06:00 週刊ダイヤモンド編集部
三井不動産が千駄ヶ谷で進める再開発計画が大注目に値する理由: 解体工事が進む「GSKビル」。広大な敷地にどんな建物ができるのか Photo by Kosuke Oneda © diamond 解体工事が進む「GSKビル」。広大な敷地にどんな建物ができるのか Photo by Kosuke Oneda

 今年3月、東京・日比谷に新たな都心のシンボルとして「東京ミッドタウン日比谷」が生まれた。手掛けたのは三井不動産だ。東京駅を挟んで、東の日本橋を牙城とする三井不と、西の丸の内を牙城とする三菱地所は、昔から都市開発でしのぎを削ってきた。この施設ができたことで、三井不が三菱地所の本丸に攻め入る橋頭堡となりそうだ。

 そんな“攻める”三井不の関連会社、三井不動産レジデンシャル(三井R)が、渋谷区千駄ヶ谷4丁目において水面下で進めている計画がある。昨年12月、英国系製薬会社グラクソ・スミスクラインの日本法人本社があった「GSKビル」の信託受益権を、三井Rが日本ビルファンドから170億円で買い取った。今年4月、そのビルの解体工事を行うことが、住民説明会で明らかにされたのだ。

 地上19階の高層棟と地上10階の低層棟の2棟構成で、両棟とも今月7日から解体工事が始まった。来年7月末に完了予定だ。

 説明会に参加した住民は、「地域住民の間では、地上30階の高層マンションが建つとのうわさで持ち切りだ」と話す。確かに、日本ビルファンドのリリースには、リニューアルなど投資負担のかかるオフィスビルよりも交通アクセスなどに優れる住宅用地としての売却が最も有利との結論から、都心部の高額マンション開発に強みのある三井Rに売却したという経緯が記されている。

 この件について、三井不の広報担当者は「マンションを検討中。詳細は現時点では未定で、近隣住民の方々には来春ごろ、新築計画の説明会を行う予定」としている。

秘められたポテンシャル

 一見すれば、どこにでもありそうな再開発計画だが、これが三井不グループ(G)にとって今後大きな意味を持つかもしれない。というのも、この場所は東京オリンピック・パラリンピックが開催される新国立競技場へ、新宿方面から訪れる際の入り口部分に当たり、三井不Gの存在感を示す顔となるポテンシャルを秘めているからだ。

 一方で、競技場のある神宮外苑地区は、2013年に建物の高さ制限を緩和する再開発等促進区となり、三井不Gを中心に着々と大規模再開発計画が進められている。

 競技場の北側にあるスケートリンクの隣接地には、三井不が明治神宮と組んで「神宮外苑ホテル」を建設する。また南側の「外苑ハウス」は、三井Rの手によって高さ約80メートルの高層マンションに生まれ変わる。さらに、現在「秩父宮ラグビー場」がある区域も何らかの再開発が見込まれており、三井不が所有する大型オフィスビル「青山OM-SQUARE」の周辺開発も注目されている。

 日本橋に次ぐ牙城、とは言い過ぎかもしれない。だが新国立競技場周辺が、三井不Gの新たな拠点になる日が近づいているようだ。

(「週刊ダイヤモンド」委嘱記者 大根田康介)

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