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東芝:半導体株、過半数売却検討 債務超過1912億円

毎日新聞 のロゴ 毎日新聞 2017/02/14
記者会見で厳しい表情を見せる東芝の綱川智社長=東京都港区で2017年2月14日午後7時37分、宮武祐希撮影 © 毎日新聞 記者会見で厳しい表情を見せる東芝の綱川智社長=東京都港区で2017年2月14日午後7時37分、宮武祐希撮影

 東芝は14日、米原発事業の損失額が7125億円に上り、2016年4~12月期連結決算が4999億円の最終(当期)赤字(前年同期は4794億円の赤字)になるとの見通しを発表した。昨年12月末時点で、返済が不要な資金である「株主資本」が1912億円のマイナスとなり、債務超過になる。巨額損失の責任を取り、原発事業を統括してきた志賀重範会長が15日付で辞任することも発表した。

 東芝は14日正午に決算を発表する予定だったが、子会社の米原子炉メーカー、ウェスチングハウス(WH)による米原発建設会社の買収で、会計処理をめぐってWH経営者による不正な圧力があった可能性が浮上。決算に影響を及ぼしかねず、監査法人が「調査が必要」として決算を承認しなかったため、急きょ発表を3月14日まで1カ月延期した。東証1部上場の大企業が決算発表日を延期するのは異例。東芝が今回発表した業績見通しは独自の見解との位置づけで、今後修正される可能性がある。ただ、14日夕に記者会見した綱川智社長ら経営陣は、WHの不正の疑いによる「重要な修正はない」とした。

 17年3月期の最終損益見込みは従来の1450億円の黒字から3900億円の赤字に下方修正し、3年連続の赤字になる見通し。3月末も1500億円の債務超過になる見込みで、半導体事業を分社化して外部資本を受け入れ、債務超過を回避する方針。東芝は当初、主力の半導体事業の経営主導権を維持するため、株式売却を2割未満にとどめる意向だったが、今後、過半数を売却し、経営権を手放すことも検討するとした。外部から多くの資金を調達するため、過半数の売却もやむを得ないと判断したとみられる。

 また、巨額損失の責任を取るため、現在行っている綱川社長ら全役員の報酬カット幅を拡大する。綱川社長は会見で「関係者の皆様に多大なご迷惑をおかけしたことを深くおわびする。責任を感じている」と陳謝した。【小倉祥徳、浜中慎哉】

債務超過

 企業が保有する資産のうち、株主からの払込金など返済が不要な資金を株主資本と呼ぶ。この株主資本を借金が上回り、株主資本をすべて使っても借金を返せない状況を債務超過という。財務が非常に悪化している状態で、新たな出資者を募るなどして解消する必要がある。

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