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株価高騰の米リーバイス、再上場の「宣伝効果」は長続きするか?

Forbes JAPAN のロゴ Forbes JAPAN 2019/03/22 17:00 Andria Cheng

© atomixmedia,inc 提供 株式を再上場した創業165年のジーンズメーカー、米リーバイ・ストラウスの株価は3月21日、公開価格より30%以上の高値で引けた。問題は、2度目の上場が同社の魅力になり得るのかということだ。

サンフランシスコに拠点を置く同社は、1985年に株式を非公開化した。2018年度の売上高は、前年比14%増の56億ドル(約6200億円)となり、過去およそ25年で最大の伸び幅を記録している。営業利益は同15%増加した。

また、同社は2011年にチップ・バーグ最高経営責任者(CEO)を迎えて以来、債務をおよそ10億ドルにまで半減させている。2015年には、より快適性を重視する「アスレジャー」のトレンドに対応すると同時に女性の顧客を増やすことを狙い、「4方向ストレッチ構造」の生地を採用したジーンズを発売した。

戦略は奏功

リーバイスも伝統的なその他のブランドと同様、直営店を増やす戦略を取ってきた。また、インターネット通販大手アマゾン・ドット・コムを通じた販売も行うなど、電子商取引事業にも力を入れてきた。

CEOを直属の上司とする「最高戦略・AI(人工知能)責任者」のポジションを新設し、4月にはこの職務にあたる幹部が着任。「データ分析を有意義な決断に転換するための支援」をしていく予定だ。

だが、恐らくより重要な点として指摘できるのは、消費者がかつてないほどの選択肢を与えられ、移り気になっている中でも、リーバイスが独自の商品を売り出すことで消費者の関心を引き付けていることだろう。

例えば、リーバイスの店舗では現在、スヌーピーやその他のキャラクターを採用したTシャツをはじめとする「ピーナッツ・コレクション」を展開している。デニム以外のカテゴリーの商品に重点を置く方針の一環だ。その他にも同社は、歌手ジャスティン・ティンバーレイクやナイキの「エアジョーダン」ブランドとのコラボレーションによる商品を発売している。

また、ミレニアル世代やZ世代の消費者がブランドに対し、社会的な問題に関する態度を明確にすることを期待しているとの調査結果が示される中、バーグCEOは銃による暴力に反対する考えを積極的に発言している。さらに、同社は昨年の米中間選挙の際には、投票に行く従業員に休暇の取得を認めた。

残る潜在的なリスク

英調査会社ユーロモニターによれば、リーバイスは米国市場で最大のジーンズ・ブランドだ。2013年には11.6%だった市場シェアは、昨年には12.1%に拡大した。だが、それでも同社は今後、より幅広い市場の変化に対処していかなければならない。その変化は、同社自身がコントロールできるものではない可能性がある。

同社の昨年の卸売売上高は、3分の2近くが百貨店などの顧客から得たものとなっている。百貨店シアーズが昨年10月に破産の申請と店舗の閉鎖を発表したことは、リーバイスにとっての潜在的なリスクの一例だ。

そして、オンラインでもその他の形態での販売でも、競争は激化している。ギャップやリー、ラングラー、アメリカンイーグルといった従来からの競合各社に加え、アスレジャー・ブランドともシェアを奪い合っている。

その他、リーバイスも百貨店メイシーズやその他の小売店も同様に、消費者がより「体験できるもの」に支出を振り向けるようになっていることを認めている。

ユーロモニターのデータによれば、米国のジーンズの売上高は過去5年間に11%減少した。一方、アパレル市場全体の売上高は、10%増加している。リーバイスの高級ラインと競合するディーゼルは先ごろ、破産法の適用を申請したばかりだ。

気まぐれな消費者の好みは周期的に変化する。リーバイスが現状を乗り切ることができるかどうかは、今のところはまだ分からない。

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