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2018年1月スタート。積立NISAが後押しする少額・積立分散投資

ZUU Online のロゴ ZUU Online 2017/03/15

NISA(少額投資非課税制度)は、2014年にスタートしました。通常、投資において発生した利益には20.315%の税金がかかり受取金額は税金が引かれた額になりますが、NISAを使えば利益に対する税金は非課税となります。金融庁の「NISA・ジュニアNISA口座の開設・利用状況調査(2016年9月末時点)」によると、2016年9月末時点でのNISA口座開設数は1049万618口座です。

しかし、口座を開設したものの実際に投資を行った人の割合は50%程度(金融庁による、2015年のNISA制度効果検証結果)と、伸び悩んでいるのが現状です。そのため、資金が不十分な若年層をターゲットに、小額から積立・分散投資できる「積立NISA」が2018年1月から始まろうとしています。

■「年40万円上限、20年非課税」最終調整へ

積立NISAは「NISAの更なる普及のため、手元資金が十分でない若年層等の利用を促進する観点」から創設が検討されてきました。ことの発端は、金融庁が2016年8月31日に発表した「平成29年度税制改正要望項目」内の「少額からの積立・分散投資の促進のためのNISAの改善」の項目に挙げられていた「積立NISAの創設」です。

2016年12月に政府・与党によって、年60万円を上限に10年間の非課税という枠組でまとまりかけましたが、与党が長期に渡る投資期間を求める金融庁の要望を受け入れたことで、「年40万円上限で20年非課税」という枠組で最終調整に入りました。

今後は与党税制改正大綱の内容に沿って政府が税制改正法案を作って国会に提出し、2017年3月までの成立を目指すことになります。制度開始は当初、金融機関のシステム開発などに配慮して2019年1月からとする案が出ていましたが、2018年1月に前倒しになる見込みです。金融機関はこれに対応すべく準備を行うことになりそうです。

■現行NISAと積立NISAの違いとは?

現行のNISAとの違いをみていきましょう。まず、年間の非課税投資枠は現行NISAが120万円なのに対して、積立NISAは40万円までと金額は少なくなっています。一方で、非課税で運用できる期間は現行NISAが5年間、積立NISAは20年間です。単純に比較すると非課税枠総額は現行NISAの600万円に対して、積立NISAは800万円と増える計算です。

投資できる商品には大きな違いがあります。現行NISAでは株式、投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)が可能でしたが、積立NISAでは投資信託のみとなっています。これは長期の分散投資を促進するという目的があるためで、投資信託の中でも信託期間の定めがないこと、毎月分配型の商品ではないこと、などの条件が設けられる予定です。

当面、積立NISAは現行NISAとの選択制となり、これまで現行NISAを適用していた場合でも2018年以降に積立NISAに切り替えることができます。また、制度上は同じ年で両制度を適用することはできませんが、現在NISA口座は一年単位で金融機関を変更できるため、現行NISAと積立NISAを一年単位で選択できるようになるのではないかという予測もあります。今後の議論の行方に注目です。

■ゆくゆくは積立NISAに一本化

2018年1月スタート。積立NISAが後押しする少額・積立分散投資(写真=mrfiza/Shutterstock.com) ((ZUU online)) © (ZUU online) 2018年1月スタート。積立NISAが後押しする少額・積立分散投資(写真=mrfiza/Shutterstock.com)

ちなみに、2016年に登場したジュニアNISAは年間80万円の投資枠があり、非課税期間は最長5年間です。ただし、上限が400万円までで(5年間)、18歳になるまで引き出し不可などのルールがあります。また、現行NISAでは、5年たった時点で投資商品の価格が下がっており、売却したり特定口座に移管したりすることで損失が発生する可能性がある場合は、ロールオーバーという非課税期間を延長する方法を取ることができます。ロールオーバーの期間は最長10年が認められていますが、今後はこれまであった120万円の上限が撤廃される見込みです。

加えて積立NISAが登場することにより、枠組みが異なるNISAが3種類存在することになり、ユーザーの理解が追い付かない懸念が出てきました。

もっとも、税制改正大綱には「NISA全体に係る整理を行う」「複数の制度が併存するNISAの仕組みについて、少額からの積立・分散投資に適した制度への一本化を検討」といった記述があることから、今後は積立NISAへ一本化される可能性が高くなっています。

国会での審議の結果、細部が変更にならないとも限りません。今後の議論の行方に注目しつつ、金融機関の対応にも注視していきましょう。(提供:IFAオンライン)

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