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家事を極力減らしたい人に教えたい究極ワザ 勝間和代氏が指南する徹底したムダの省き方

東洋経済オンライン のロゴ 東洋経済オンライン 2017/06/17 勝間 和代
家事の負担を劇的に減らすには?(写真:筆者提供) © 東洋経済オンライン 家事の負担を劇的に減らすには?(写真:筆者提供)

 「仕事帰りに買い物、子どもの宿題を見ながら夕食づくり、洗濯に散らかった部屋の片づけ――全部終えると、もう深夜!」

 「やってもやっても終わらない家事が本当に苦痛。自分の家がいちばん落ち着かない」

 仕事と家庭を両立する、働く母親たちが多くなるにつれ、こんな悲鳴がちまたにあふれてきました。

家事に殺される前に

 最近では、企業の長時間労働が問題視されていますが、現代人のワーク・ライフ・バランスを考えたとき、働く母親たちのバランスはまさしくブラック企業並みです。毎日、帰宅後も数時間の家事や育児に追われ、肉体的にも精神的にもギリギリの状態にある女性は少なくありません。

 その大きな原因の1つに、家事に対して「時間をかけて丁寧にやるべき」「まっとうな方法でやらなければいけない」といった、日本ならではのとらえ方があります。この旧態依然な考えのもと、家事はここ数十年、ほとんど進化してこなかったのです。そのため、女性の社会進出が進んだ現代のライフスタイルとマッチすることなく、苦しむ女性たちが激増しました。

 当たり前ですが、時間には限りがあります。一生懸命仕事をすること、丁寧に家事を行うこと、子供としっかり向き合うことのすべてを、起きている間に完璧に実行することは不可能です。

 しかし、私を含め、多くの働く母親が求めているのは「仕事のペースを落とさず、自宅でおいしい食事がとれて、きれいに家を保ち、家族とのコミュニケーションの時間を確保する」という、難問です。

 時間と労力は有限。そのなかで求める結果を得なければいけない――これは、仕事に取り組む考え方とまるで同じことです。つまり、家事負担の軽減に必要なのは、聖域なきバリューイノベーションなのです。

 自分が価値を感じるところに力を入れ、不要な時間と手間を徹底排除する――拙著『勝間式 超ロジカル家事』でも詳しく紹介しましたが、とにかく昔から連綿と続く、“手間をかけて丁寧に”という思想を、まずは捨てること。そのうえで、先ほどのような一見、難問にも思える、欲しい結果を得るための方法を「ロジカル」に考えるのです。

家事ストレスがゼロになる「超ロジカル家事」とは

 私がこれまで、経営コンサルティングや経済評論の仕事で培ってきた思考とスキルを全力投入し、バリューイノベーションに取り組んだ結果でいえば、家事の手間のうち、だいたい半分はやらなくていいこととわかりました。

 今ではちょっとしたすき間時間にちょこちょことやるくらい――だいたいのべ1時間ほどで、家事のすべてを終わらせることができています。しかも、イノベーション前よりもおいしい食事を家で食べ、室内も格段にきれいになりました。睡眠時間も増え、体調もばっちりです。

 前時代的で不必要な習慣を省き、便利な道具や家電を駆使することで、「面倒くさくて不便!」な家事負担を劇的に減らすことは、難しいことではありません。価値観を変えるだけで、だれでも実現可能なことです。

 次に、だれでもできる「超ロジカル家事」の3つのルールをご紹介しましょう。

 「超ロジカル家事」ルール1 働く家電に投資する

 最新家電は、家事負担を減らすアウトソースの1つと考えましょう。今の家電は非常にクオリティが高く、多少値段が張っても、非常に分のいい「投資」です。

 たとえば、料理の場合。私の自宅のキッチンには、IH圧力鍋が2台、オーブンレンジのヘルシオが2台あります。よく驚かれるのですが、私の生活にはこの設備が必須。1台のIH圧力鍋はみそ汁用、もう1台はおかず用です。そしてヘルシオは一台を蒸しもの、もう一台を焼きものに使うなど、同時に調理をすることが多いのです。

 調理家電は温度も時間もセットできるので、材料さえ入れればあとはほったらかしでOK。10~20分もすれば、4台の家電で一度に4種類の料理が完成します。

 私自身が手を動かすのは材料を切るときだけですので、1食あたり、実働10~15分。コンビニへ総菜を買いにいくのにも、だいたい15分ほどはかかりますよね。それよりも短時間で、安く、おいしい手作り料理ができるわけです。しかも、ほぼほったらかしでいいんですから、外食やできあいを買うことも完全になくなりました。

 仕事に行く前に仕込んでおけば、帰宅したときにはすでにおいしい食事ができているので「早く帰って作らなきゃ!」という焦りからも解放されました。週末の作り置きなども、もちろん不要です。

 掃除の場合も、今は優秀なお掃除ロボが何種類も登場しています。わが家も掃除は掃除ロボの「ルンバ」と拭き掃除ロボの「ブラーバ」に任せきりです。出かける前にセットしておけば、帰ってきたときには家じゅうがきれいになっています。

 よく、使ったことがない人は「本当にきれいになるの?」と聞いてくるのですが――そもそもルンバには、地雷探知のための最新軍事技術が転用された、優秀なセンサーが搭載されています。そんな最新技術を駆使しながら何時間でもまじめに働いてくれるわけです。人間がやるよりも、当然、部屋はきれいになります(笑)。

干さない布団干し

 布団干しも、日中不在のサラリーマンにはハードルが高いですよね。この解決におすすめなのが、あの扱いが面倒なマットもホースもない、象印の布団乾燥機。送風口をふとんに差し込むだけで「干さない布団干し」ができるようになりました。

 家事代行サービス並に便利な働く家電ですが、私がそうお話ししても、数万円する家電の購入を躊躇する女性は非常に多いですね。しかし、ここでも価値観のリノベーションが必要です。

 たとえば、5万円でルンバを購入したとしましょう。最新機種のバッテリーの寿命は6年間ですから、日々動かしたとしたら1日あたりの掃除コストは23円。毎日、出勤前に慌ただしく重い掃除機を引きずるよりも、指1本でスイッチを押すだけでサッと仕事に出かけられるほうが、コスパは断然いいはずです。

 家電は安い買い物ではありませんが、型落ちを選べば、最新機種よりも大幅に安く購入することができます。機能はさほど変わらないことがほとんどです。

 「超ロジカル家事」ルール2 「やめる」を見つける

 先ほども言いましたが、家事には前時代的な習慣がたくさんあります。それらをひとつひとつ発見し、しらみつぶしになくしていくだけでも、家事負担は大幅に削減されます。

 なかでも、大幅に時間と労力が削減されるのがスーパーでの買い物をやめることです。仕事帰りにスーパーへ行き、品物を選んで混んでいるレジに並び、袋詰めして慌てて自宅に帰る……これだけで少なくても20分はかかるでしょう。

 一方、ネットスーパーなら通勤中の電車やバスの中で、スマホで注文が完了です。5分ほどあれば十分でしょう。買い物の履歴も残るので、次回注文がさらに時短できます。すべて袋詰めして配送してくれるうえ、だいたい6000円以上注文すれば配送料はタダです。使わない手はありません。

 「自分で品物を見て選びたい」という人もよくいますが、プロのバイヤーが選んでくれるのですから、よりよいものが届くことのほうが多いというのが、使っている私の実感です。

 また、買い物のときに、下ごしらえに手間暇のかかる食材を買うことをやめる、というのも有効です。私は日常的に扱う食材は栄養価やコスパも考慮しますが、そのうえで、下処理や扱いがラクなものに限っています。

 肉でいえば、塊肉よりもカットしてあるものを選びます。肉を切ったまな板と包丁を洗うのはなかなか手間なので、これだけでも時間と労力のロスが防げます。

 野菜は大きくて場所をとるうえ、カットに苦労するキャベツや白菜はあまり買いません。ホウレンソウやニラ、アボカド、トマトやカボチャは扱いがラクで栄養価が高いのでよく買う、といった具合です。

 ちなみに、カット野菜や冷凍野菜は買いません。扱いはラクですが、どうしても味が落ちるので……。

出しはお湯じゃなくてもおいしくとれる

 また、料理でいえば、やめるとラクになるのは「出しとり」でしょう。

 自炊をしている家庭なら、1日に1度以上は出しが必要だと思います。とはいえ、鍋にお湯をわかしてかつお節をいれて、ざるでこして……など、かなりの重労働。

 実は、出しはお湯じゃなくてもおいしくとれます。出し専門の容器に煮干しとお水を入れて、それを3~6時間おいた水出しでも、旨味が十分に出た、澄んだきれいな出しがとれます。いつでも使える出しが用意されている、というのは、思った以上に気持ちがラクになります。

 さらに、私は今ではそうした水出しもやらなくなりました。うま味成分をもつ食材をうまく組み合わせて調理をするだけでも、十分に出しが効いたおいしい料理ができることがわかったからです。急ぎのときで、出しがたりなそうな食材のときだけ、出しポットにお湯を注いで簡単に出しを取る、といった具合です。

 洗濯でいえば、「干す」と「たたむ」をやめてみることをおすすめします。洗濯物はハンガーで吊るし、乾いたらそのままクローゼットへかけるだけ。また、下着や靴下などの小物類は平干しネットに「並べて」います。いちいちピンチハンガーにはさむ手間もなく、取り込むのも非常にラクです。

部屋を散らかさない最大の仕組み

 「超ロジカル家事」ルール3 モノは定数を決めてそれ以上増やさない

 大きな家事ストレスのひとつに、モノの管理があります。家の中がモノであふれ、散らかっているのが目に映ったり、どこへどうやって収納するかを考えたりするだけでも、疲れを感じるものです。

 部屋を散らかさない最大の仕組みは、あたりまえですが、モノを増やさないことです。管理が行き届くと精神的にも肉体的にもラクになれます。

 では、管理ができる数がどれくらいかというと、人間が視界に入る範囲で1度に把握できる量は、8つまでといわれています。それ以上になると、管理不能のストレスがかかるということですね。

 数が増えやすいものの代表に服がありますが、クローゼットを開けたときに、ワンピースや上着を合わせて7~8着までが最適です。それが難しい場合は、上下のコーディネートで8種類までにするなど、自分なりの法則で8つまでに抑えるのがいいでしょう。

 私は最近の服はほぼ、ワンピースです。コーディネートがいらないので迷わないうえ、場所もとらず、服の点数が自然と抑えられます。しかも女性らしさもあるので、大変重宝しています。

 食器類も数が増えすぎるモノの1つでしょう。形や種類ごとに8種類までにするなど、一度見直しをするといいですね。1種類あたりも家族の数+1枚くらいあれば十分です。

 また、色や形をそろえると整理整頓度がアップします。わが家は食器類を白と青を基調にそろえています。食器棚を開いたときに、色に統一感があるとすっきりと片付いたイメージになります。

 8つ、もしくは8種類に抑えることが難しい場合は、定数だけでも決めておくことをおすすめします。つまり、1つ増やしたら、1つ捨てる――「イン」と「アウト」を管理することを習慣にすると、収納ストレスから永遠に解放されます。

 家事が充実すると生活が充実し、生活が充実すると、仕事が充実し、長時間労働でなくても成果が出るようになります。ぜひ、超ロジカル家事によって生まれる好循環を楽しんでください。

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