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ファミレスランチのコスパ検証!サイゼ・ガスト・ジョイフルが火花

ダイヤモンド・オンライン のロゴ ダイヤモンド・オンライン 2018/09/11 06:00 松崎のり子
ファミレスランチのコスパ検証!サイゼ・ガスト・ジョイフルが火花: ビジネスパーソンにとって、ファミレスランチはコスパのいい選択の1つだ(写真はイメージです) Photo:PIXTA © 画像提供元 ビジネスパーソンにとって、ファミレスランチはコスパのいい選択の1つだ(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 私たちにとってなじみ深い外食業態の1つがファミレスだ。その名にあるように、かつてのイメージはファミリー層を想定したロードサイドの駐車場付き大型店だったが、これもずいぶん様変わりした。

 最近ではちょい飲みメニューを充実させ、食事の場だけでなくお酒を楽しむ客層を開拓。サイゼリヤのグラスワイン1杯100円(税込)という値付けはもうおなじみだが、各チェーンも低価格アルコールと300~400円程度の小皿おつまみメニューを充実させている。気づけば、郊外よりも駅近くの商業ビル内でファミレスの看板をよく見かけるようになった。それにより、昼間の景色も変わりつつある。

 以前のランチタイムは子ども連れのママ友のおしゃべりの場だったが、今見かけるのはビジネスパーソンの一人飯か、商談の光景。電源付きのカウンター席を備えた店舗も増えている。ランチにドリンクをセットすれば、プラス100~200円前後でドリンクバーが利用できるので、わざわざよそのコーヒーチェーンに行くよりも手頃な価格で済む。ファミレスランチは、ビジネスパーソンにとってもコスパのいい選択の1つなのだ。

著者がファミレスを利用する3つの理由

 筆者もちょくちょくランチにファミレスを利用している。その理由は主に3つだ。

 1つは、失敗が少ないこと。日中移動が多い仕事をしている人の場合、見知らぬ土地で手頃な店探しをするのは意外と難しい。深夜の某テレビドラマのように、1人であちこちの店をじっくり検討できるほど時間的な余裕はないし、それで満足度の高い店に出合える保証もない。しかし、その点全国展開しているようなファミレスなら、味もメニューも大体想像できる。知らない街だろうと、知らない県だろうと、まず味は変わらない。悩みたくない時ほど、ファミレスランチという選択はありだと思う。

 次に、ランチタイムが長いこともポイントだ。通常の店は14時で終了だが、15時までの店舗が多い。中でもすかいらーくグループのガストは平日17時までと、もはやランチとは呼べない時間設定になっている。うっかり昼に食べ損ねた時には実に助かる。

 最後に、価格が手頃な点がやはり大きい。無論、牛丼や立ち食い蕎麦・うどんなどのチェーン店を選べば、ワンコインを切るランチも可能だろうが、さっと食べて席を立つというのもせわしないし、女性1人ではそういう店に行きにくい。その点、ファミレスランチメニューは、価格的にも内容的にもほどほどのバランスだ。一人飯にグルメ感覚を求め過ぎない人なら、まずはファミレスに向かうのが正解だろうと思う。

 とはいえ、実際の価格やコスパが気になるところだろう。早速ランチの中身と価格を見てみよう。

税込ワンコインの安定感がさすがサイゼリヤ

 筆者がランチによく利用するのはサイゼリヤだ。全国に1081店(2018年7月現在)と店舗数も多く、ビジネス街でも見かけることが多い。

 ランチは税込で500円。ハンバーグなどの肉メニュー(ライス付き)、スパゲッティやドリア(パン付き)の合計9品から選べる。さらに全品にサラダとスープ付きで、スープはお代わり自由だ。食べごたえも十分ある。ご飯の大盛り・小盛りにも対応していて、それぞれ30円がプラスマイナスされる。つまり、ダイエット中につきご飯少なめでいいとすれば、470円でランチがいただけるというわけだ。これは助かる。

 なお、ランチとセットでドリンクバーを注文した場合は税込110円とこれも破格。コンビニカフェと10円しか変わらないのだ。飲み物付きで600円程度というのは、ランチとしてはかなりコスパがいいと言えるだろう。

 ただし、1つ落とし穴がある。サイゼリヤは、ランチ以外のグランドメニューも安いのだ。看板メニューのミラノ風ドリアは299円で、ピザは399~499円、パスタも299~499円という価格である。本当に節約したいと考えるなら、ランチメニューではなくグランドメニューから頼むというのも手だ。筆者が観察している限りでは、そういうツワモノ客も少なくない。

サイゼリヤを追撃するのはガストのランチ

 外食大手すかいらーくグループのうち、最も店舗数が多いのがガスト。1368店とサイゼリヤを上回る(2018年6月現在)。低価格帯のメニュー展開が特徴で、ランチもグループ内で最安だ。価格が最も安いのは「日替わりランチ」499円(税抜;以下同)。ハンバーグやチキングリルなどの洋風肉メニューが中心。こちらもライスの量を調節でき、大盛は無料、少なめは20円引きになる。お代わり自由の日替わりスープ付きで、スープは味噌汁にも変更可能と、結構頑張っていると感じる。価格やアレンジの自由度はサイゼリヤのランチと遜色ない。

 ただし、ドリンクバーはサイゼリヤよりも100円以上高い219円。ドリンクをつけた以上、3杯は飲もうと頑張りたくなる価格だ。ランチ+ドリンクバーの税込合計で800円近くなる価格をどう見るかだろう。

 こちらもグランドメニューをチェックしてみたが、ランチの499円と同価格のものはあるが、それより安いのはミートドリア399円くらいだった。比較のため注文してみたが、サイゼリヤのミラノ風ドリアよりやや味付けが濃いめという印象だった。普段あまりがっつりご飯を食べない女性ならこのメニューだけでもいいかもしれないが、男性にはやはりランチセットのほうをオススメしたい。

 なお、ガストでは20組に1組が無料になるという「ごちガスト」を2018年9月26日まで実施中だ。すかいらーくグループのスマホアプリをダウンロードし、会計時に「ごち挑戦券」の画面を提示して、スロット機のボタンを押す。筆者は惜しくも外れたが、当選すればランチ代が無料(最大10万円[税込]まで)になるかもしれない。

デニーズランチはご飯が多め?

 すかいらーくグループには、他にジョナサンやバーミヤンなどがあるが、ランチ価格で言えばガストが最安なので今回は省く。他のチェーンを見た時に、サイゼリヤより安いといわれるのがジョイフルだ。日替わりランチ(ライスかパン付き)が税込495円、ドリンクバーをつけると合計603円。しかも、土曜祝日も注文できるのが素晴らしい(日曜のみ販売なし)。

 しかし、全802店舗(注)のうち、東京には6店舗となっており(2018年9月5日現在)、現地に出向けなかったため評価は見送らせていただいた。

 ならばと、セブン&アイ・フード系グループのデニーズも見ておこう。

(注)ジョイフルの店舗数はHPより

 こちらの日替わりランチは、他の通常メニューと比べても最安だった。とはいえ、税込で680円は、安いかと言えばそうでもない微妙な価格だ。なお、ライス・パン付きで、大盛りにも少なめにも変更できるが、どっちを選んでも価格に変化はない。ドリンクバーはランチとのセットで279円(税込)。全体的に見れば安くはないが、では高いとも何ともジャッジしにくい。他のチェーンを気にすることなく、わが道を行くんだなという印象だった。

 ついでに、ご飯の量にも注目してみた。一般的に、ご飯1膳分は約150gで240kcalとなっている。この240kcalをまず頭に入れて、ファミレスのメニューを見てみよう。そこにはたいていカロリーが記載されているので、それでランチのご飯がどのくらいの量であるかがイメージできる。

 ちなみにサイゼリヤのランチの場合、ライスは303kcal。つまり、ご飯1膳分より約2.5割増しになる。ガストは店舗により異なるとあるので数字は出せないが、デニーズの通常盛りはサイゼリヤよりわずかに多い306kcalだった。なお、デニーズはご丁寧に、大盛りが437kcal、少なめは168kcalと、3パターンすべてのカロリーを表示している。数字上では、大盛りは通常盛りのなんと8割増しに近い。通常盛りも大盛りも、デニーズはご飯に自信があるらしい。

ファミレスランチが値上がりする日は来るのか?

 ランチ代節約の視点でいえば、すかいらーくグループは食事代に対してTポイントが貯まるし、ポイントを食事代にも使えるので、お財布の中が寂しい日はそれをランチにあてるという方法もある。

 しかし、サイゼリヤでは電子マネーやクレジットカードが一切使えない。そうした決済インフラにはコストを割かないというスタンスなのだろう。手元に現金がない日に、安いからと気楽にサイゼリヤにうっかり入って頼み過ぎると、会計で慌てるはめになるので注意したい。

 今回ファミレスを利用して痛感したのは、ファミレス全体に共通する人手不足問題。ホール係の人数がかなり絞られているために、席に案内されるまでに待たされた点である。料理のオーダー以降はスムーズなのだが、皿を下げる人手が足りないのだ。

 ここまで、さんざんコスパやら低価格やらと書いてきて恐縮だが、人件費を絞らなければ厳しい価格設定になっているのが現実である。ファミレスランチに安さを求めるなら、少々待たされても文句を言うのは筋違いだろう。

 外食の値付けは消費者の財布事情と直結している。ファミレスランチからワンコインメニューがすっかり消えた時に、私たちはやっと「ひょっとして景気が良くなった?」と実感できるのかもしれない。

*サイゼリヤとデニーズは税込価格、ガストとジョイフルは税抜価格とした。**店舗によってはランチ、ドリンクバーを実施していない店舗もある。詳細は各HPで確認してほしい。

(消費経済ジャーナリスト 松崎のり子)

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