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一生使えるビジネススキル、一次データの「リサーチ力」を鍛えよう!

ダイヤモンド・オンライン のロゴ ダイヤモンド・オンライン 2017/06/19 高辻成彦

『アナリストが教えるリサーチの教科書 自分でできる情報収集・分析の基本』を上梓した、アナリストの高辻成彦さんに聞く、ビジネスリサーチの基本とは? 連載1回目の今日は、リサーチを始める前に押さえておきたい4つのポイントを解説します。

調査会社に頼まなくてもリサーチは自分でできる

 私たちは日頃から、調べごとが必要な環境にいます。 ビジネスでの本格的な調べごととなると、調査会社に頼んで、一次データを作っていくことを連想するかもしれません。 実際に、詳細な調べごとは、プロにまかせた方が確実でしょう。

 しかし、世の中には、すでに公開されている一次データがたくさんあります。 これらの公開情報を入手し、加工して、二次データとして使うことでできる調べごとなら、多額のコストや時間をかけずに、自分で資料をまとめられます。

 ここではこれを、ビジネスリサーチと呼びます。

ビジネスリサーチは正式に学ぶ機会がほとんどない

 みなさん、調べ方はご自身で習得されたのではないでしょうか。 一から十まで研修などで教えてもらった、なんてありがたい経験は、なかなかないと思います。

 「ビジネスマンだったらそれくらい調べろ!」 と上司に言われたとしても、肝心の調べ方までは、教えてもらえないのが実情です。

 もちろん、ある程度のことは、ベテランから若手に教えられることもありますが、若手とベテランでは経験値の差が大きいですし、教えてもらっても、そのケースについては解決しても、すぐに何にでも対応できるほどの実力がつくものでもありません。

 日本のビジネス界には、残念ながら、調べ方を教えるカルチャーは、定着していないように思います。

 私が、『アナリストが教えるリサーチの教科書 自分でできる情報収集・分析の基本』を書いたのは、そんなビジネス環境の中で、リサーチをしなければならなくなった、特に若手ビジネスパーソンに、情報収集や分析の基本を伝えたいと思ったからです。

 なかなか、手取り足取り教えてはもらえないリサーチですが、ある程度自分できるようになると、事業のアイデア出しに役立ったり、提案やプレゼンでもデータを示せるようになり、説得力が増します。  リサーチは、ずっと使えるビジネススキルの基本です。はやめに習得されることをおすすめします。

リサーチの目的と許容できる時間・コストを決める

 さて、リサーチを始める前には、まず、次の4点を押さえましょう。

 (1)何をリサーチするか (2)何をリサーチの解決とするか (3)いつまでにリサーチするか (4)どの程度のコストを許容するか

 お金と時間に余裕があれば、コストをかけてじっくりと調べることで、充実した答えが導き出せるかもしれません。 しかし、ビジネスで調べごとが出てきた際には、時間的にも予算的にも余裕のないケースが多いように思います。

 そこで、さまざまな制約の中で解決を見出していく必要がありますが、そのためには、調べる対象範囲を広げすぎず、どこまで掘り下げるかを、最初に決めます。

仮説を持ちながらアウトプットを考える

 また、効率的に作業を進めるには、あらかじめ、リサーチの回答の仮説を立てておくことも大切です。

 どんな業界構造なのか、どんな検証の証拠をそろえるのが望ましいかなど、作業の段階を踏むたびに、自分で答えを考えながら作業を進めましょう。

 そして想定した答えと違った状況になった際には、作業を軌道修正していくといいでしょう。

物事をMECEで構造的に捉えるクセを身につけよう

 実際にリサーチする際には、MECEを意識します。

 MECEとは、”Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive”の略で、「モレなくダブりなく」という意味です。

 たとえば、リサーチをする際、どのような区分で業界が大別されるのか、業界構造を理解する必要があります。そのときに、モレやダブりのない区分を考えるのです。 業界の分類を考えるなら、地域別にどう分かれているか、製品・サービス別にどう分かれているか、といった具合です。

 リサーチに限らず、MECEの考え方はビジネスシーンで使いこなせるようになるといいですね。

 さて、今日は少し駆け足で、リサーチ前に知っておきたいことを解説しました。 より詳しくお知りになりたい方は、『アナリストが教えるリサーチの教科書 自分でできる情報収集・分析の基本』をご覧になっていただければと思います。

 ビジネスリサーチを丸投げせずに、自分で行うヒントになれば幸いです。

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