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私がデルタ航空トラブルで120万円を稼いだ方法

Forbes Japan のロゴ Forbes Japan 2017/04/14 Laura Begley Bloom

© atomixmedia,inc 提供 私たち家族は先週末、米デルタ航空が見舞われた運航ダイヤの混乱から、1万1000ドル(約120万円)もの大金を得ることができた。ここではその経緯と、私がオーバーブッキング(過剰予約)で予約を取り消されることに拒否反応を示すのをやめた理由を紹介する。

仕事柄よく移動する私は、どこかに向かうときは必ず目的地に到着したい人間だ。旅行情報誌編集者として、航空会社からの予約振替の補償金で生計を立てている人について記事を書いたこともある。だがその裏で、予約を放棄して金券を受け取る人をひっそりと見下していた。私にはそんなことできない──。

デルタ航空は先週、本拠地アトランタを襲った前代未聞の嵐の影響で、何千便ものフライト欠航と大規模な運航遅延に見舞われた。私は夫と娘の家族3人で金曜の朝にニューヨークのラガーディア空港からフロリダ行きの便に乗る予定だったが、悪天候は過ぎてなんとか災難は免れたと思っていた。

だが何時間もの遅延の末、デルタ航空は、定員を超過した私たちの便で、補償金と引き換えに予約振替に応じてくれる乗客を募り始めた。キャンセル待ちの乗客はなんと60人! ただ私は、家族でフロリダ州フォートローダーデールの親戚に会いに行く予定だったので、振り替えには絶対に応じないつもりだった。

補償金の額が予約1席に対しギフトカード900ドル分に達したとき、夫から考え直すよう説得された。旅行を延期するには安すぎると感じたが、私たちの予定は融通が利くものだったので、考えてみてもいいと言った。夫が搭乗口の係員とかけ合って、1席1500ドルへの値上げを試みたところ、1350ドルを提示された。

他のいら立った乗客は係員に対して怒鳴り、予定が台無しになったことを嘆いていた。不思議なことに、航空会社から4050ドルの謝礼を提示されると、飛行機に乗れなくてもあまり悪い気はしない。空港近くのホテルに無料で宿泊し、ただで夕食を楽しむこともできたが、空港から20分の距離に住んでいた私たちは、予約を土曜の便に振り替え、アメリカンエキスプレスの高額ギフトカードを手に帰宅した。

デルタは最高の実績を持つ航空会社の一つで、私は何年も前からひいきに使っている。米CNNによると、メンテナンスや天候による影響も含め、デルタ航空は2016年に連続161日間の無欠航を記録した。

係員の対応は円滑かつプロフェッショナルで、私と夫は「今までで最高の移動日だった!」と何度も話した。金曜日に4000ドル以上稼いだのだから。

翌日の土曜日、オンラインチェックインをしようとしたところ、1時間以上の遅れがあり、デルタ航空がすでに予約振替の協力者を募っているのを見つけた私は、夫に向かって「カチーン!」(レジが鳴る音)と言ってしまった。

実際に空港についてみると、デルタ航空の提示する補償金の額は300、600、900、1000ドルとつり上がっていった。額が1300ドルに達したところで、私たちはここぞとばかりに手を挙げた。最終的にはギフトカードが1300ドル分2枚と1350ドル分1枚、昼食代として1人15ドルと往復タクシー代約50ドル相当を受け取った。合わせて4000ドルを超える額だ。デルタ航空は日曜日に必ず座席を確保すると約束した。

私はこの状況を利用した金もうけに少し罪悪感を持ったが、他の乗客は、絶対に飛行機に乗らなければいけない人のために座席を譲っているのだから、と言ってくれた。実際に、予約を譲ったことで多くの乗客から感謝された。

乗るはずだった便の出発後、私たちはデルタ航空の再予約手続きを辛抱強く待ち続けた。だがデルタは、翌日の3人分の座席確保に苦戦。キャンセル待ち乗客に対して、フロリダ行きの便が火曜日まで満席(正確には過剰予約状態)であることをデルタ航空が告知していたことも分かり、疲れ切った私たちは、旅に出る気力を失っていった。

そこで搭乗口の係員に、旅行自体をキャンセルして座席を譲ってもよいと伝えると、係員はにっこりとほほ笑み、事前補償金として追加で1人1000ドルを支払うと約束。さらに3人分の航空券の払い戻しも決まり、私たちはデルタの提示を受け入れて帰宅した。家族旅行が中止になったのは悲しかったが、代わりに大金を稼いだので、まんざらでもない結末だ。

もちろん、多くの乗客にとっては災難だった。この2日間、空港で寝泊まりする小さな子ども連れの家族や、結婚式や葬式に間に合わない人など、大変な話をいろいろと聞いた。そうした損失は、ギフトカードで埋め合わせはできない。だが私たちには何ら不満はない。

計算すると、私たち家族はちょうど1万1000ドル分のアメリカンエキスプレスのギフトカードに加え、タクシー代や食事代も受け取った。親戚の家に滞在する予定だったのでホテルやレンタカーのキャンセル料金も発生せず、時間を無駄にしたことと旅行が中止になったこと以外には何も損がなかった。

空港のある係員は、飛行機の予約取り消しでもうける技術を極め、次から次へと何千ドルも稼ぐ人がいると教えてくれた。それも今なら理解できる。私もすでに、次にどのフライトで予約を振り替えてもらえるかを考え始めているほどだ。これで新しいキャリアを築くこともできるかも──?

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