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41歳子どもが4人。貯金200万円が増やせず希望がない

All About のロゴ All About 2016/10/15 あるじゃん 編集部

家計簿は毎回赤字で、将来に希望が持てません

貯金がなかなか増やせない © オールアバウト 提供 貯金がなかなか増やせない 皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、4人のお子さんを抱える40代の主婦の方です。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。
※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください。(相談は無料になります)


■相談者
働く四人のママさん(仮名)
女性/パート/41歳
広島県/持ち家・一戸建て

■家族構成
夫(会社員/40代)、子ども4人(12歳、10歳、8歳、6歳)

■相談内容
一番はどこを削るべきかのアドバイスをお願いしたいです。子供の教育費など将来が不安。7年前に年収が半分位になってそこで貯蓄をかなり切り崩しました。いつもお金がないことで追い詰められて、将来に希望が持てません。小学生の子供が4人いて、習い事の支出や将来の教育費の不安、退職金のない老後等々不安だらけです。また、家計簿をつけても毎回赤字で嫌になる毎日です。生活費がどの程度が妥当なのかもわからなくなってきました。保険も現在の内容で大丈夫なのかなど、ご相談させていただければと思います。よろしくお願いいたします。

■家計収支データ 「働く四人のママ」さんの家計収支データ © オールアバウト 提供 「働く四人のママ」さんの家計収支データ

■家計収支データ補足
(1)加入保険の内訳
・夫/生前給付保険(終身保障60歳払込終了、死亡200万円)=保険料6000円
・夫/変額保険(定期タイプ保険期間25年、死亡保障900万円)=保険料2万4000円
・夫/個人年金保険(60歳から10年確定、年金額78万円)=保険料9500円
・夫/定期保険(保険期間3年、死亡保障700万円、医療特約入院5000円)=保険料1万1500円
・妻/生前給付保険(終身保障60歳払込終了、死亡200万円)=保険料4600円
・妻/変額保険(終身保障)=保険料2万3000円(※年払い)
・妻/医療保険(終身保障)=保険料7700円

(2)児童手当5万円の使いみち
貯蓄に回す予定にしてあるが、住宅の修繕や、車の修理などに使うこともある。それでも年間40万円は貯められているとのこと。

(3)ボーナスの使いみち
基本的に貯蓄に回す予定だが、夏休みのレジャー費用や壊れた電化製品を買ったりで、少し使っている。基本的に児童手当と同様、ボーナスは夫に丸々渡して貯蓄口座にプールしている。40万円は貯められていると思う。

(4)住宅ローンについて
物件価格4800万円、諸費用200万円、 頭金 1000 万円、借入期間 35 年、
毎月の返済額14万円(ボーナス払いなし)、完済時期2041年6月

(5)車両費について
家族の人数が多いこともあり、夫(通勤用)と妻で2台所有。自動車保険代と車検代、修理と点検なども月割りにした金額。出来るだけ自転車を利用するなど節約には気を付けているとのこと。

(6)教育費と進路について(相談者コメント)
「あまり贅沢ができない中、習い事を辞めさせるべきかいつも悩んでいます。外国語や水泳をやっています(それぞれ2、3人ずつ)。塾に通い中学受験(県立中)をしたいという子供もおり、諦めさせるべきかも悩んでいます。合格判定テストで合格出来そうな結果が出ており、頑張れば可能性はあると思われる状況ですが、今塾代をかけるべきなのか、高校受験に気持ちを持っていくべきか……。兄弟が4人いると、家で勉強に集中できる状況になれないので、塾に行きたがっています」

■FP深野康彦からの4つのアドバイス
アドバイス1 家計収支を再度確認し、お金の流れを把握する
アドバイス2 家計の見直しは急務、大胆な見直しを
アドバイス3 貯蓄ペースが維持できれば教育費は準備可能
アドバイス4 家計が黒字で必要な貯蓄ができる、それが目標
 

アドバイス1 家計収支を再度確認し、お金の流れを把握する

まず家計収支を整理してみます。

ご相談には「毎月、家計が赤字」とのことですが、いただいた収支のデータは手取り収入53万円(うち児童手当5万円)、支出は合計で月48万円(保険料は合計額と内訳が合いませんが合計額の方で計算しています)ですから、この時点で5万円黒字ということになります。本当に毎月赤字なら、この5万円も毎月どこかで使っていることになります。そして単に記入漏れならいいですが、気づかない支出があるとなると問題です。

あるいはこの金額は児童手当と同額ですし、児童手当は「基本的に貯蓄に回す。40万円はできていると思う」と言われていますので、夫婦の収入分に限ると「赤字」という意味かもしれません。ボーナスも同様で基本的には貯蓄に回り、やはり「年間40万円程度」は貯蓄できているとのこと。

もしそうであれば、1年前の貯蓄残高よりも現在80万円増えていることになります。これは確認しておきましょう。もし昨年とさほど変わらないなら、それだけで80万円支出したことになります。問題はその支出内容を認識されているかどうか……。

また、80万円増えているとなれば、決して赤字家計ではありません。それどころか、この状況でそれだけ貯蓄できていれば、まずまずです。決して悲観することはありません。ともあれ、貯蓄の増減の変化と、支出漏れがないかのチェックをしてみてください。
 

アドバイス2 家計の見直しは急務、大胆な見直しを

では、間違いなく赤字家計だとすれば、どんな対策が講じられるでしょうか。

ひとつは収入アップとなります。詳しい事情はわかりませんが、年収が7年前に半分に下がったとのことですから、再度上がる余地があるのかどうか。働くことだけで考えれば、奥様の方がその可能性が高いことになります。もちろん、4人のお子さんの育児や家事を抱えて、パートからフルタイム勤務に切り替えることは容易ではありませんが、家族が協力し合うことで、今は無理でも数年後は可能かもしれません。考えておくことは必要だと思います。

ただ、家計を見ると、さほど時間的に余裕はありません。結果、思い切った家計の見直しが急務となります。

まず、本当に赤字家計ならば、つまり実際の年間支出が収入を上回っているのであれば、月5万円の児童手当は手をつけない。それを徹底しましょう。これだけで年間60万円貯蓄できます。

次に、保険を削ります。加入保険に学資保険を含まず、月8万円の保険料コストは明らかに掛け過ぎ。大胆に見直す必要があります。

まず、ご夫婦加入の変額保険と生前給付保険は、払済保険に。奥様の医療保険は、この保障内容としては割高。60歳もしくは65歳で保険料が払込終了するタイプかもしれません。終身保障終身払いであれば、入院5000円に先進医療特約を付けても、保険料は月2000円台前半で済みます。ご主人の定期保険も同様に保険料は高い。これも解約となります。

新規加入としては、必要な死亡保障の確保が最優先となります。団体信用生命保険に加入している(住宅ローンをフラット35で借りている場合、未加入の可能性もあります。確認してみてください)とすると、お子さんの教育費500万円×4人分として、ご主人2000万円、奥様1000万円が必要最小限。それぞれ保険期間10年の定期保険で確保すると、保険料はご主人が月6000円台半ば、奥様は1000円台後半。

医療保障については、奥様は先に示したとおり終身保障終身払いタイプを。ご主人も同様の内容で、保険料は2000円台半ば。計4本に新規加入して、月額1万2000円程度に収まるはずです。これだけで月4万円は保険料が抑えられます。

残る個人年金保険はこのまま継続してください。どうしても教育費が足りなくなったときに解約すれば、その原資に利用できます。

他の支出を見ると、頑張って節約していることが伺えます。これ以上削るのは無理なものも少なくありません。その中で、抑える余地があるとすれば、やはり食費です。お子さんはまだ小学生とは言え、家族6人分。しかも、奥様も忙しいとなれば、時間を節約する意味でも食費は高くなりがち。それは十分理解できます。そこで、まずは月1万円、慣れてくれば月2万円のコストダウンを目指してみてください。

仮に食費で月1万円、保険で4万円支出を下げ、児童手当5万円が貯蓄に回れば、月10万円が確実に貯蓄できます。これにボーナスの半分30万円を上乗せできれば、年間150万円の貯蓄が可能となります。わずか2年で、貯蓄が今より300万円増えて総額500万円を超えることになります。まだそれができる余地が今の家計にあることを知ってください。
 

アドバイス3 貯蓄ペースが維持できれば教育費は準備可能

今後のマネープランとしては、考えるべき大事な点が2つあります。

そのひとつが、ご相談者も心配されている教育費です。基本的に高校まで公立の場合、そこまでの教育費は家計から捻出。計画的に用意するのは大学費用で、私立文系であれば4年間で平均390万円。4人だと1560万円ということになります。先の貯蓄ペースが続けば、下のお子さんが18歳になる12年後には1470万円貯蓄が増えています(途中、児童手当がなくなる分に合わせて貯蓄ペースも落ちるケースで試算)から、全員大学卒業までには計算上、教育費は何とか用意できることになります。

ただし、これはあくまで計算に過ぎません。途中、貯蓄ペースが落ちたり、想定外の出費が増え、結果的に足りなくなる可能性も十分にあります。

だとしても、教育費のために新たに借り入れをしないこと。住宅ローンを抱えている以上、あまりに危険です。給付型でない限り、奨学金も安易に利用することは避けてください。お子さんが社会に出る前から数百万円の負債を背負うことは、とても大きなハンディになります。

そうなると、教育費も節約対象となります。親としても心苦しいでしょうし、お子さんにも一時的に辛い思いをさせるかもしれません。それでも、習い事は整理して、1人ひとつに抑えるのが賢明。上のお子さんの中学受験も、公立(中高一貫)であれば学費は心配ないですが、どうしても進学塾に通わせるなら、その分、生活費のどこかを削るくらいの意識は必要です。もちろん、4人とも高校までは公立ということが前提になります。
 

アドバイス4 家計が黒字で必要な貯蓄ができる、それが目標

もうひとつ、忘れてはならないコストがあります。住宅ローンです。完済がご主人69歳のとき。これはかなりきびしい内容です。とくに定年後、公的年金が支給されるまでの5年間。この間の月14万円の支払いはかなりの負担だと想像できます。まだ老後準備に着手する余裕はありませんが、これを少しでも軽くすることが、結果的に老後対策につながります。では、これを回避するにはどうするか。具体策としては、繰上返済かローンの借り換えとなります。

ローンの種類(固定、変動など)はわかりませんが、返済内容から借入額4000万円、金利は2.4%程度だと思われます。だとすると、3年後に300万円を繰上返済すると、その間、金利が変わらなければ、2年11カ月返済期間が短縮でき、支払利息が191万円軽減されます。もちろん、一度ではなく、これを何度か行い、少しでも返済期間を短縮することが望ましい方向です。

一方、借り換えについてはどうでしょう。先のローンの内容であれば、現在の住宅ローン残高は3100万円ほど。例えば、それを返済期間25年、全期間固定の1.0%で借り換えられたとすると、毎月の返済額は11万7000円程度。月2万3000円、支払いが下がりますが、諸費用として70万~100万円が別途発生します。今の時期、これだけ貯蓄が減るリスクを考えると、現状での借り換えは現実的ではありません。

どちらにしても今すぐは実行できませんが、いずれ手を打たないといけないことは確か。とは言え、先の教育資金で示した貯蓄ペースだと、住宅ローン対策まで手が回りません。児童手当が減っていく過程で、どこか支出を削り、貯蓄ペースを保つか。あるいは、収入アップで補うか。もうひとつの方法として、長く働くということがあります。65歳は当然として、70歳までは頑張る覚悟が必要だと思います。

生活費はいくらが妥当か。それは人それぞれです。あえて言えば、家計が黒字で回り、必要な資金が計画的に貯蓄できるくらいの生活費、ということになります。ご相談者の場合、数年前の収入半減が今も大きく家計全体に響いていますが、それを悔やんでも仕方ありません。

支出の優先順位を考え、それが低いものは思い切り削り、今日から家計を貯蓄体質にしていく。せっかく4人のお子さんに恵まれたのですから、将来の希望を捨ててはいけません。貯蓄に疲れたら、そのときは家族で上手に支出すればいいのです。貯蓄でもっとも重要なのは継続。創意工夫し、バランスを取りながら、家計をやりくりしてみてください。
 

働く四人のママさんから寄せられた感想

習い事を考え直して、一人ひとつ、一番やりたいことを習わせようと思います。
値下がりした頃にスーパーへ行き、ついお惣菜等を買ってしまっていましたが、食費の内容を見直して、一週間単位などできちんと管理して減らせるようにして行きたいと思います。収入が増える仕事もなんとか探せたらと思います。今の身の丈に合った生活で、慎ましくも温かい生活を心がけたいと思います。アドバイスありがとうございました。

教えてくれたのは…… 

深野 康彦さん
  undefined © オールアバウト 提供 undefined 業界歴26年目のベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。

取材・文/清水京武

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