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女優・竹内結子さん まもなく三回忌で見えてきた…彼女が落ちてしまった「死へと至る道」

現代ビジネス のロゴ 現代ビジネス 2022/09/23 05:00 週刊現代

三回忌を目前にして…

日本中が衝撃を受けたあの日から、まもなく丸2年が経とうとしている。

'20年9月27日未明、竹内結子さんは40歳の若さで自ら命を絶った。

Photo by gettyimages © 現代ビジネス Photo by gettyimages

紛れもなくトップ女優だった彼女は、夫である俳優・中林大樹氏(37歳)と当時まだ14歳だった長男、生後8ヵ月の次男と自宅で夕食を楽しんだ後、寝室に行きクローゼットの中で縊死した。

三回忌を目前にして、家族は今何を想うのか。

埼玉県内のマンションに住む実父・Aさんを訪ねた。Aさんは竹内さんが設立した個人事務所の取締役を'07年から務めている。本誌はエントランスから現れたAさんに突然の取材を詫びながら、声をかけた。

ーーもうすぐ三回忌を迎えます。あらためてお話を伺えないでしょうか?

竹内さんに似た端正な顔立ちのAさんは驚いた様子もなく、無言のまま力のない目でこちらをじっと見つめる。

すると、Aさんは胸の前で静かに両手を合わせ、ゆっくりと頭を下げた。3秒後、こちらを見ることなく、歩き去った。

〈娘の死については何年経っても何も語らない〉

そんな強い意志を感じざるをえなかった。

竹内さんは遺書も残さず、遺体を発見した中林氏は四十九日や一周忌を終えても一切のコメントを発表していない。

今年も『偲ぶ会』が開催される予定はありません。お墓についても、中林家での自宅供養が続いているそうです」(スポーツ紙芸能担当記者)

イメージと異なる「陰」を帯びた素顔

仕事も家庭も順風満帆に思えた竹内さんがなぜ死なねばならなかったのか、いまだまったく分からないままである。

本誌はあらためて竹内さんの関係者に取材をした。すると浮かび上がってきたのは、天真爛漫なイメージとは異なり、陰を帯びた素顔だった。

ある中堅俳優が語る。

竹内さんは撮影現場ではいつもニコニコしていて、主演なのに偉ぶらず、ADさんにもとても謙虚でした。その一方で、仕事場で家族の話など自分自身に関する深い話はほとんどしないんです。

芋焼酎1本を一晩で空けるほど、大のお酒好きなのはよく知られていましたが、私生活で一緒に飲み歩くような親しい友人は芸能界にはほとんどいなかったと思います。それこそ、女性芸人のイモトアヤコさんくらいでしょうね

竹内さんには朝のルーティンがあったという。それは、朝起きるとどんなに辛い状況であっても、出かける前に鏡の前で笑顔を作ることだった。

亡くなる2~3年前には、デビュー当初から、ずっと二人三脚で一緒に仕事をしてきたマネージャーが別の人気若手女優に担当替えになっていました。役者仲間に友人は少なく、竹内さんは女優業で悩みがあっても、弱みを見せる相手がいなかったのかもしれません」(大手芸能事務所幹部)

「目の奥に強い意志を感じた」

竹内さんはNHK朝ドラ『あすか』('99年)の主役を射止めて以来、人気女優として着実にステップアップしてきた。

コラムニストで作家の中森明夫氏が言う。

私は竹内さんがデビューした16歳当時にインタビューしましたが、目の奥に強い意志を感じたことをよく覚えています。

彼女はトレンディドラマの時代が終わり、身の丈に合ったドラマが人気を集めた'00年代に最も活躍した女優です。竹内さんには美味しそうに食べて、笑っているイメージがありますよね。隣にいてもおかしくない庶民的な雰囲気でありながら、強い輝きを放っていました

20代から30代前半まで、ドラマでは『ランチの女王』(フジテレビ)、『プライド』(フジ)、『薔薇のない花屋』(フジ)、映画では『黄泉がえり』『いま、会いにゆきます』などの大ヒット作で主役またはヒロインを演じてきた。

だが、キャリアを重ねたがゆえに焦りを感じていた面もあったという。

30代半ばからは、演技の評価は高くても数字だけでいうとヒット作に恵まれたとは言い難いんです。最後の連ドラ主演作となった『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』('19年・フジテレビ)は、平均視聴率6.8%でした。女優として責任感の強い彼女が思い悩んでいたのは事実でしょう」(民放テレビ局プロデューサー)

40代を目前にして感じた「不安」

40代になればヒロインとして役柄の幅はどうしても狭まってしまう。竹内さんが女優として将来に不安を感じていたことは想像に難くない。

ある芸能関係者はこんな話をする。

竹内さんは同じ所属事務所で年齢が一つ下の柴咲コウさんとは切磋琢磨し合う関係でした。ところが、'10年に竹内さんが主演したドラマ『ストロベリーナイト』(フジ)の主題歌を柴咲さんが担当し、ミュージックビデオで共演したことにより二人の関係は一変します。

ドラマの内容よりも、柴咲さんの楽曲のほうがメディアで大きく注目されたんです。初の刑事役として気合の入っていた竹内さんとしては水を差された気持ちになったのでしょうね。二人の仲はこじれ、竹内さんの意思もあったのか、以来、共演は一度もありません

その柴咲は'20年3月に所属事務所を退社。自らが代表取締役社長を務める会社がマネジメントを行うことになった。

40代を迎える直前に、同世代のライバルが自分の足で歩み出したことで、竹内さんは自らの今後について思い巡らせたと思います。'19年4月にスタッフが一新されて、『ストロベリーナイト』が二階堂ふみさん(27歳)の主演で放送されたことも、頭にあったでしょう」(同前)

コロナ禍で「自死」を選んだ役者仲間たち

さらに'20年7月に共演経験があった俳優の三浦春馬さん(享年30)、同年9月には年齢の近い女優・芦名星さん(享年36)が次々と自死を選びました。

コロナ禍によってドラマや映画の撮影がストップしていた時期ですから、この事件に動揺しなかった俳優はいません。役者仲間は連絡を取り合って励まし合っていましたが、竹内さんは一人で抱えていたのだと思います」(前出・関係者)

一流女優であっても、将来は保証されていないのが、芸能界である。

わずかでも、人気が下がったと思い込んでしまえば、「自分は視聴者に求められていない」と、どんどんマイナス思考に陥ってしまうものだという。

凛々しく美しい女優だった。

いまだ多くのファンが彼女の死を受け止めきれていない。

悲愴感とは無縁に思えた竹内さんだが、繊細な素顔の持ち主だったのだろうか。

あの夜、竹内さんの胸中に何が起きたのか? 後編記事『あの衝撃からまもなく2年...今も謎に包まれた、女優・竹内結子さんが自ら死を選んだ「深層」』に続く。

「週刊現代」2022年9月3・10日号より

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