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「やるからには、絶対に日本一になってみせる」起業のカリスマ・孫正義の言葉

ZUU Online のロゴ ZUU Online 2022/08/06 17:00
(画像=kelly marken/stock.adobe.com) © 一位 (画像=kelly marken/stock.adobe.com)

本記事は、桑原晃弥氏の著書『世界の大富豪から学ぶ、お金を増やす思考法』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています

■「やるからには、その世界で絶対に日本一になってみせる」──「孫正義 起業のカリスマ」

孫正義(ソフトバンクグループ創業者)

日本を代表する起業家であり、資産家でもある孫正義は父親が十数軒もの店を持つ事業家だったこともあり、早くから事業家として成功することを思い描いていました。

そのために進学先として選んだのが東京大学合格者も多い進学校の久留米大学附設高校です。成績も良かった当時の孫は「東大経済学部を出て、事業をやろう。事業で日本一になるんだ」と考えていました。

しかし、2学期が始まるとすぐに孫は退学届けを提出します。理由はアメリカに行くためでした。当然、周りは強く反対しますが、孫は「周りと同じ歩調で同じ教科書を読み」、日本に何十万人もいる東京大学卒の肩書きを持っても意味はない、それよりも自分がどんな仕事をするかが大きな意義を持つと考え、一歩も退きませんでした。

大切なのは東大を卒業することではなく、どんな事業をやるかでした。アメリカへ渡り、カリフォルニア大学バークレー校を卒業した孫は1980年、日本に帰国、福岡市内の古いビルの2階に、ソフトバンクの前身となるユニソン・ワールドを設立します。そして何の商売を始めるか40に及ぶ事業アイデアについて資料を集め、綿密に調査します。

目指すのは小さな会社ではありません。「5年で100憶円、10年で500憶円、いずれは何兆円の規模にしてみせる」と、当時から熱く語っています。調査の結論がコンピュータ業界でした。孫は、本格的な卸のない日本でパソコンソフトの卸ビジネスを始めれば、圧倒的な1位になれると考え、81年に日本ソフトバンクを設立します。「やるからには、その世界で絶対に日本一になってみせる」と考える孫は「最初から大きく打って出る」ことでエレクトロニクスショーで強烈な印象を残します。1か月後、日本第2位の家電量販店・上新電機から連絡が入り、それをきっかけに「日本一のソフト販売店」をつくり上げたのです。

ココがポイント

最初からトップを目指して、勝てる土俵を選び抜こう。

■「最も重要なのは、自分の能力の輪をどれだけ大きくするかではなく、その輪の境界をどこまで厳密に決められるかです」──「ウォーレン・バフェット」

ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハザウェイCEО。世界一の投資家)

投資で成功するために必要なのは、高いIQか、幅広い専門知識か、それとも潤沢な資金でしょうか。いずれもないよりはあった方がいいのでしょうが、「世界一の投資家」のウォーレン・バフェットによると、最も重要なのは「能力の輪」となります。

「最も重要なのは、自分の能力の輪をどれだけ大きくするかではなく、その輪の境界をどこまで厳密に決められるかです。自分の輪がカバーする範囲を正確に把握していれば、投資は成功します。輪の面積は人の5倍もあるが境界が曖昧だという人よりも、裕福になれると思います」

バフェットの投資は「自分が理解できる、よく分かっている分野」に絞り、その外には安易には出ないということを基本にしています。かつては人気のテクノロジー企業やIT企業にも決して手を出さず、「時代遅れ」と揶揄されることもありましたが、最終的にはバフェットが正しかったことが証明されています。これは「テクノロジー企業やIT企業には手を出すな」ということではなく、その分野が自分の「能力の輪の中」にないとしたら安易に手を出してはいけないという意味です。

投資の世界には基本原則を揺るがすような誘惑がたくさんあります。誘惑に負けて誘いに乗るか、それとも能力の輪をしっかりと守るか。どちらを選ぶかで投資の成果が決まるというのがバフェットの考え方です。企業経営などでも本業以外に手を広げることで躓くことがよくありますが、どんな優秀な人でも自分がよく知る、得意な分野の外に出てしまうとただの門外漢となってしまいます。バフェットが大切にしているのは「集中」です。自分が得意な投資に絞り、かつものの5分で判断できるほど熟知した分野に投資して長く持ち続けることでバフェットは「世界一の投資家」となり、膨大な資産を築き上げたのです。

ココがポイント

投資の世界に三振はない。「能力の輪」を守り抜け。

■「5つの製品に集中するとしたらどれを選ぶ? ほかは全部やめてしまえ。あれもこれもではマイクロソフトになってしまう。そんなものにかかわっていたら、リーズナブルだけどすごくはない製品しか出せなくなってしまう」──「スティーブ・ジョブズ」Ⅱ

スティーブ・ジョブズ(アップル創業者)

アップルの創業者スティーブ・ジョブズの特徴の1つは、「選択と集中」であり、「自分たちが本当に使いたいものだけをつくる」という考え方です。

1997年、倒産の危機に瀕していたアップルに復帰、暫定CEОに就任したジョブズが最初にやったのは、40種類もの製品を4つに絞り込むことでした。製品の種類は多く、それぞれに数多くのモデルがあるものの、マーケットリーダーと呼べるようなものはありませんでした。

ジョブズは増えすぎた製品ラインナップを徹底して絞り込んだうえで、その一つひとつにかろうじて残っていた一流のチームを集中させることで製品開発を進め、iМac、そしてiPodなどの大ヒット製品をつくり上げていきます。

ジョブズが大切にしていたのは「フォーカスとはノーと言うことである」です。企業というのは大きくなるにつれて、どうしても「あれもこれも」と手を出す傾向がありますが、その理由のほとんどは「他社がやっている」「売れている」といった曖昧なものです。そんなことを続けていると製品の数は増え、売上げも多少は増えるものの、「リーズナブルだけどすごくはない製品しか出せなくなってしまう」というのがジョブズの考え方でした。

大切なのは自分たちが心の底から「使いたい」と思う、「すぐれた製品」をつくることであり、「すぐれていない」と思ったら、それにはさわらないことこそがすごい製品を生み出し、すごい企業になる秘訣だとジョブズは考えていました。

亡くなる少し前、ジョブズは訪ねてきたラリー・ペイジ(グーグル創業者)に「5つの製品に集中するとしたらどれを選ぶ? ほかは全部やめてしまえ」とアドバイスしますが、それこそがすごい製品、すごい企業をつくる最も大切な考え方だったのです。

ココがポイント

「集中」こそがすごい製品をつくり、すごい企業をつくり上げる。

桑原晃弥(くわばら・てるや)

1956年、広島県生まれ。経済・経営ジャーナリスト。慶應義塾大学卒。業界紙記者などを経てフリージャーナリストとして独立。トヨタ式の普及で有名な若松義人氏の会社の顧問として、トヨタ式の実践現場や、大野耐一氏直系のトヨタマンを幅広く取材、トヨタ式の書籍やテキストなどの制作を主導した。一方でスティーブ・ジョブズやジェフ・ベゾス、イーロン・マスクなどの起業家や、ウォーレン・バフェットなどの投資家、本田宗一郎や松下幸之助など成功した経営者の研究をライフワークとし、人材育成から成功法まで鋭い発信を続けている。著書に『スティーブ・ジョブズ名語録』(PHP研究所)、『トヨタ式「すぐやる人」になれる8つのすごい!仕事術』(笠倉出版社)、『ウォーレン・バフェットの「仕事と人生を豊かにする8つの哲学」』(KADOKAWA)、『逆境を乗り越える渋沢栄一の言葉』(リベラル社)、『1分間アドラー』(SBクリエイティブ)、『amazonの哲学』(大和文庫)、『イーロン・マスクの言葉』(きずな出版)などがある。

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