古いバージョンのブラウザーを使用しています。MSN を最適にご利用いただくために、サポートされているバージョンをご使用ください。

ヤマト新社長の“先送り宣言”で引っ越し難民増加 レオパレス21が窮地

文春オンライン のロゴ 文春オンライン 2019/03/04 07:00 森岡 英樹
集団訴訟も抱えるレオパレス21・深山社長 ©共同通信社 © 文春オンライン 集団訴訟も抱えるレオパレス21・深山社長 ©共同通信社

 今年で創業100周年を迎えた宅配最大手のヤマトホールディングス。2月21日、傘下のヤマト運輸の長尾裕社長(53)が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。

「17年に200億円超の未払い残業代問題が起きたヤマトですが、昨年7月には子会社『ヤマトホームコンビニエンス(YHC)』の引っ越し代過大請求が発覚。昨年夏から個人・法人とも引っ越しサービスの新規受注を停止していましたが、繁忙期の3月を前に業務再開が取り沙汰されていました」(ヤマト関係者)

 ところが、長尾氏は就任会見で「商品見直しなど、向こう1、2カ月間やるべきことが残っている。3月中の再開は難しい」と発言。これに頭を抱えているというのが、

「違法建築問題に揺れているレオパレス21の深山英世社長です」(同社関係者)

 レオパレスは天井の耐火性能に不備がある641棟の入居者7782人に対し、費用を全額負担した上で、早期転居を促している。

「すでに補修工事費用など累計430億円の特別損失を計上しましたが、全棟調査は継続中。損失がどこまで膨らむか見通せません」(同前)

 そこを直撃したのが、新入生、新社会人などの転居が集中する3月のYHCの業務停止継続だ。

ふくらむ引っ越し費用

「ただでさえ、人手不足から“引っ越し難民”が社会問題化し、料金は高止まりしている。加えて、3月転居希望の入居者の引っ越しが4月、5月と先延ばしになれば、さらに追加で引っ越し費用は膨らんでいきます」(同前)

 もともとレオパレスは、家賃保証を謳い文句に地主にアパート経営を勧める「一括借り上げシステム」で急成長してきた会社だ。

「そのレオパレスに在籍し、高い営業成績を上げていた大地則幸氏がスピンアウトして社長に就任したのが、先ごろ破綻したスマートデイズ。同社に融資したスルガ銀行も経営危機に陥っています」(同前)

 昨年末時点で現預金892億円、自己資本1069億円を保有するレオパレスだが、「いずれ債務超過も覚悟しなければならないだろう」と取引銀行幹部は顔を曇らす。

 ヤマト新社長の“先送り宣言”によって、また一つレオパレスが築いたビジネスモデルの綻びが広がっている。

(森岡 英樹/週刊文春 2019年3月7日号)

【よく読まれています】
「裏切者」文大統領に大ブーメラン
障がい者の兄隠し続けたうしろめたさ 
北朝鮮は落胆、ボルトン補佐官明かす
「回転しない寿司」で思い知ったこと 
倒産危機を救った行員、左遷された訳

MSNホームぺージへ戻る

文春オンラインの関連記事

文春オンライン
文春オンライン
image beaconimage beaconimage beacon