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墓石撤去、特例で不要に 「無縁墓」対策で兵庫・明石市

神戸新聞NEXT のロゴ 神戸新聞NEXT 2017/11/22

 兵庫県明石市が石ケ谷墓園(大久保町松陰)の一般墓地について、墓石撤去などの「原状回復」を行わなくても使用区画を返還できる期間限定の特例を設けている。他地域の公共墓園では、先祖代々の墓を継承する「墓守」が不在となり、放置される「無縁墓」が社会問題化。同墓園で顕在化する前に先手を打つとともに、一般墓地に申し込みが殺到しており、使用区画の確保も図る。

 少子高齢化や核家族化、転居などで墓守の確保が難しくなる中、「子や孫の世代に墓の継承で迷惑を掛けたくない」と考える高齢者が増加。法要などを行って墓石を撤去し、寺院などに永代供養を委ねる「墓じまい」が全国的にも広がっている。

 一方で、墓じまいの費用は「石ケ谷墓園の一番多い4平方メートルの区画で、墓石撤去だけで20万~30万円」(市担当者)で、「閉眼供養」など法要の費用も必要。多額の費用で墓じまいをためらう人もおり、墓守がいなくなった結果、草や木が生い茂るなど荒れ放題となる墓地もあるという。

 石ケ谷墓園は1968年開園。現在は1万区画の一般墓地があるが、ほぼ全ての区画が埋まっており、敷地の問題で拡張も難しい。一方で、公共墓園の人気の高まりやニュータウン地区など墓を持たない世帯の申し込みなどで、ここ数年は空き区画の募集倍率が7倍以上となることもあったことから、今年4月から特例を導入。期間は2019年度までとし、閉眼供養などの費用は必要だが、原状回復義務を免除する。市によると、県内では例がない取り組みという。

原状回復義務を免除し、市が墓石などの撤去を進める一般墓地の区画=明石市、石ケ谷墓園 © 神戸新聞NEXT/神戸新聞社 原状回復義務を免除し、市が墓石などの撤去を進める一般墓地の区画=明石市、石ケ谷墓園

 同市は、一つの墓に多くの遺骨を共同安置する「合葬式墓地」も同墓園に整備。市緑化公園課の担当者は「弔い方は時代によって変化しており、市民のニーズに応えられるような墓園にしたい」と話している。同課TEL078・918・5265

(藤井伸哉)

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