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大阪・富田林の廿山南古墳から出土「重層ガラス玉」、西〜中央アジア産か 古代の交易ルート解明の貴重な資料に

産経新聞 のロゴ 産経新聞 2017/11/14
大阪・富田林の廿山南古墳から出土「重層ガラス玉」、西〜中央アジア産か 古代の交易ルート解明の貴重な資料に: 廿山南古墳から出土した重層ガラス玉。「7連」の玉は国内でほかに出土例がないという(富田林市教育委員会提供) © 産経新聞 提供 廿山南古墳から出土した重層ガラス玉。「7連」の玉は国内でほかに出土例がないという(富田林市教育委員会提供)

 大阪府富田林市教育委員会は14日、同市の廿山南(つづやまみなみ)古墳(6世紀前半、開発により消滅)から出土した副葬品の「重層ガラス玉」が、西アジアから中央アジアで生産された可能性が高いと発表した。奈良文化財研究所(奈文研)と共同で実施した成分分析で判明。奈文研によると、国内でも科学分析された重層ガラス玉は30例ほどで珍しく、古代の交易ルートの解明に役立つ貴重な資料になるとみられる。

 重層ガラス玉は直径約3ミリで、平成13年に出土し、市教委と奈文研が昨年から18点を調査した。1点は7つのガラス玉がつながったような「7連」(長さ約11ミリ)。国内で発見された重層ガラス玉では最多になる。

 ガラス玉内にある金属箔(はく)については、出土時から銀箔(ぎんぱく)の可能性が指摘されていたが、今回の成分分析で改めて銀の成分を確認したという。

 ガラスについては、ガラス製品を生産していたササン朝ペルシアの中心部があった現・イラクや周辺での出土品と比べ、酸化マグネシウムより酸化カリウムを多く含むことがわかった。このため、産地について市教委は、現在のトルクメニスタンやパキスタンなど「『西アジアでもやや東』の地域から中央アジアの可能性が高い」と分析した。

 奈文研の田村朋美研究員は「データが蓄積されれば、生産地をより絞り込める。陸路のシルクロードではなく、海路で伝わった可能性が出るかもしれない」としている。

 調査された重層ガラス玉は、28日から来年2月28日まで府立近つ飛鳥博物館(河南町)で展示する。

 また今月18日午後2時から、富田林市常盤町の「市きらめき創造館」で、調査にあたった市教委職員による報告会が行われるが、「重層ガラス玉」の展示はない。定員120人。無料で、事前申し込み不要。問い合わせは市教委文化財課((電)0721・25・1000、市役所代表)。

 【重層ガラス玉】 ガラスとガラスの間に金属箔を挟み込んで装飾効果を高めたガラス玉。黒海沿岸や西アジアで多く出土。日本国内での生産は不可能だったとされる。奈文研によると、国内での発見例は数百点程度。

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