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強制不妊手術で一斉提訴=3地裁、人権侵害と救済訴え

時事通信 のロゴ時事通信 2018/05/17 11:53 時事通信社
強制不妊手術をめぐる提訴のため、東京地裁に向かう原告男性の弁護団ら=17日午前、東京・霞が関 © 時事通信社 強制不妊手術をめぐる提訴のため、東京地裁に向かう原告男性の弁護団ら=17日午前、東京・霞が関

 旧優生保護法に基づき、障害者らが不妊手術を強制された問題で、同意のない不妊手術で人権を侵害されたとして、男女計3人が17日、国に計約7900万円の損害賠償を求め、札幌、仙台、東京の3地裁に提訴した。訴えたのは、実名を公表した札幌市在住の小島喜久夫さん(76)、宮城県の70代女性、東京都の男性(75)。

 訴状によると、3人はいずれも10代の頃、精神科病院などで、本人の同意がないまま不妊手術を受けさせられた。東京の男性は、障害者と診断されたこともないという。

 原告側は、子供をつくる自由を奪われたことで、憲法が保障する自己決定権を侵害され身体的、精神的苦痛を受けたと指摘。国は救済措置を怠っており、立法不作為の過失があったなどと主張し、1人当たり1100万~3850万円の支払いを求めた。

 不妊手術強制をめぐっては、宮城県の60代女性が国を提訴し、仙台地裁で審理が始まっている。

 この女性と異なり、今回の3人は手術の記録が、行政機関が保管していなかったなどの理由で見つかっていない。代理人弁護士らは、手術痕のほか、本人や親族、医師らの証言などに基づき、手術を受けたことを立証する。 

 優生保護法は1948年に制定され、96年に差別的な規定を廃止した母体保護法に改正されたが、厚生労働省によると、この間に全国で約1万6500人が本人の同意なく不妊手術を受けた。

 27日に全国弁護団の結成が予定され、21日には弁護士が電話などによる被害相談を受け付ける。(了)

強制不妊手術をめぐる提訴後の記者会見で、涙を拭う宮城県の70代女性=17日午前、仙台市 © 時事通信社 強制不妊手術をめぐる提訴後の記者会見で、涙を拭う宮城県の70代女性=17日午前、仙台市
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