古いバージョンのブラウザーを使用しています。MSN を最適にご利用いただくために、サポートされているバージョンをご使用ください。

「宇宙服内トイレ」アイデアコンペSpace Poop Challenge結果発表。最優秀賞は空軍大佐が30分で考案

Engadget 日本版 のロゴ Engadget 日本版 2017/02/16

© Engadget 日本版 提供

(お食事中の方はそれがお済みになってからお読みください)

NASAとHeroXが、宇宙服を着たまま排泄を自動処理する画期的な方法を一般から募集していた「Space Poop Challenge」の結果を発表しました。最優秀賞を射止めたのは、米空軍医学グループに所属するドクターのThatcher R. Cardon大佐が考案したM-PATSシステムです。

賞金総額3万ドル(約340万円)というSpace Poop Challengeの目的は、将来の火星探査などで予想される最長6日間もの宇宙服着用状態での活動において不可避な「ウンチョスの襲来(原田宗典式表現)」をいかにしてやりすごすかということ。火星の重力は地球より小さいため、下手をすれば宇宙服内に充満、ヘルメットにまで侵入してくるかもしれません。長期間の訓練を経て宇宙に飛び出す誇り高き宇宙飛行士の立場としては、それだけは絶対に避けたいわけです。

チャレンジには個人・チームあわせて約5000もの応募があり、そのなかから賞金1万5000ドル(約170万円)の最優秀賞を獲得したのは、Thatcher R. Cardon大佐がたった30分で考案したという画期的システムMACES Perineal Access & Toileting System (M-PATS)でした。

M-PATSは、下着のデリケートゾーン付近に設けた「会陰アクセスポート」に取り付けた筒状のイントロデューサーからが排尿用サクションチューブおよび簡易枕を応用した膨張式ベッドパンに接続しており、選択して使うことができます。サクションを得るための動力はリチウム電池を利用し、6日間の連続使用という条件もクリアしました。また用が済めば前後とサクションチューブ内を清掃する仕組みまで備えているとのこと。

Cardon大佐は、M-PATSシステムがチャレンジの最優秀賞を受賞したことについて「私としては、新しい量子理論かなにかを発明したとかいうことならともかく、別に排泄方法の開発で表舞台に出たかったわけではありません。血の滲むような努力をしてクールな成果を得たわけではないので、正直言って恥ずかしいです」と小声でコメントしました。ただ、システムの特許はしっかり取得済とのこと。

火星で実際に6日間も続けて活動するかもしれない将来の宇宙飛行士にとっては、現状のおむつ方式にかわる衛生的システムの登場は歓迎されるものであることに違いありません。また、NASAが宇宙飛行士の衛生面のために成した多くの発明は、介護医療などの分野に応用されており、もしかするとわれわれもいずれ介護を受ける立場になった頃にM-PATSのお世話になるかもしれません。

ちなみに、NASAとともにSpace Poop Challengeを実施したHeroXとは、民間による宇宙機開発や月探査などをコンペ形式で行い、技術開発促進を目指すXPRIZE財団の活動からスピンオフした団体。XPRIZEが高度で壮大なテーマを扱うのに対し、HeroXは誰でも参加できる技術アイデアコンペを通して技術革新を起こしていくのを目的としています。

Engadgetの関連記事

image beaconimage beaconimage beacon