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ゾウがいなくなった部屋、手書きの思い出話でいっぱいに その数40枚以上、15年担当した飼育員に聞いた

withnews のロゴ withnews 2018/10/11 07:01 withnews

 今年1月にアジアゾウのラニー博子(メス、推定48歳)が死んで、ゾウがいなくなった大阪市の天王寺動物園。空になったゾウの部屋に、飼育員が書いた思い出話がたくさん飾られた様子が、ネット上で注目を集めています。そのほとんどを書いたという飼育員に話を聞きました。

「シャレにならんので埋め戻しました」

 床にテープで貼り付けたれた説明書き。そこにはこんな文章が書かれています。

 「この部屋にいたラニー博子が後ろあしに巻かれたチェーンを使ってコンクリート床に穴を掘りました。シャレにならんので埋め戻しました」

 何度も壊されたというワイヤーの固定金具には、こんな貼り紙が。

 「ここにいた『春子』は力で物をこわすタイプではなく、ものの構造を理解し、分解して器用にこわすタイプのゾウでした」

 いずれもゾウを飼育していたころの出来事を、飼育員が思い出しながら書いたもので、全部で40以上あります。

 その一部がツイッターで紹介されると、「最善を尽くして接しているのが伝わって来ますね」「こんなん泣くやん」といったコメントが寄せられ、話題になっています。

飼育員に聞きました

 これらの説明書きをほぼひとりで手がけたのが、15年近くゾウの世話をしてきた飼育員の西村慶太さん(50)です。

 「ゾウの飼育は日々驚きの連続でした。当時を思い出しながら書いたのですが、チームのメンバーも何か思い出す度に追加しているので、どんどん増えています」

 普段は入れないゾウの部屋ですが、10月の土・日・祝日に開催しているイベント「ナイトZOO」の中で、「ゾウのお宅公開」と題して17時30分から19時30分の2時間だけ公開。

 自由に出入りしてもらうため、口頭の解説ではなく説明書きにしたそうです。

 「実は、苦し紛れでの企画でもあるんです」と西村さん。

 ナイトZOOに向けて各チームごとに企画を考えることになりましたが、西村さんのチームはゾウと鳥類の担当。現在ゾウはいない上に、鳥類は基本的に夜は休ませる必要があります。

 企画に困った末に出てきたのが、ゾウの寝室の説明書きだったそうです。

今年1月に死んだアジアゾウのラニー博子。メスで推定48歳でした=朝日新聞、2016年3月撮影 © withnews 今年1月に死んだアジアゾウのラニー博子。メスで推定48歳でした=朝日新聞、2016年3月撮影

思い出深い説明書きは

 一番思い出深い説明書きについて尋ねると、こんな答えが帰ってきました。

 「力強さや器用さなど、本当にすべてが驚きの連続で、どれか一つを挙げることなんて出来ません」

 話題になったことについては、こう話します。

 「そんな騒ぎになるとは思いませんでした。何を感じるかは人によって違うと思うので、ぜひ見に来てください」

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