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社員運動会が続々復活!? イマドキの「社内イベント」事情とは 松宮洋昌(イベント・レンジャーズ代表取締役)

ZUU Online のロゴ ZUU Online 2019/02/12 20:00
社員運動会が続々復活!? イマドキの「社内イベント」事情とは 松宮洋昌(イベント・レンジャーズ代表取締役)(画像=THE21オンライン) © 社内イベント,松宮洋昌 社員運動会が続々復活!? イマドキの「社内イベント」事情とは 松宮洋昌(イベント・レンジャーズ代表取締役)(画像=THE21オンライン)

■コミュニケーションの活発化によるイノベーションに期待

社内イベントというと、「昭和の日本企業」を思い浮かべる人もいれば、「最先端のIT企業」を思い浮かべる人もいるだろう。クライアント企業の社内イベントの企画を手がける〔株〕イベント・レンジャーズ代表取締役の松宮洋昌氏によれば、平成不況の中でコストカットの対象とされたケースも多い社内イベントだが、近年、開催する企業が増えてきているという。なんのために、どんなイベントが開催されているのか、話を聞いた。

■パーティ・懇親会よりも「運動会」がトレンド

少し前は、社内イベントというと、期初のキックオフイベントや表彰イベント、あるいは、そこから発展して、トップセールスのノウハウなどの事例共有会が行なわれたりするケースが多かったのですが、ここ数年は、社員同士のつながりを強化し、コミュニケーションを活発化させることを目的とした社内イベントが増えています。

その背景の一つは、若手の採用難と離職率の高さです。社内イベントによって若手の離職を防ごうと考える企業が増えているのです。中には、入社前の内定者も参加する社内イベントを開催している企業もあります。

もう一つは、イノベーションが求められるようになっていることです。世の中ではオープンイノベーションが盛んになっていますが、会社の中でも、部署の壁を超えたコミュニケーションが活発になることで、それぞれが持っている知見が組み合わされ、イノベーションが起こることを期待している経営者が多くいます。

具体的な形としては、以前多かったパーティや懇親会よりも、スポーツ系のイベントが多くなっているように感じています。フットサル大会やバスケットボール大会などの他、大縄跳びや大玉転がし、玉入れ、障害物競走、リレー、ドッヂビー(布製のフリスビーを使ったドッジボールのような競技)など、様々な種目の競技を行なう運動会も盛んです。

スポーツ系のイベントの良いところは、まず、チーム対抗戦にできること。部署対抗であったり、部署をまたいでチームを作ったりと、やり方は色々ありますが、チームの中で職場とは違った人間関係が生まれます。例えば、職場では職位の低い若い社員が大活躍して、称賛を集めたりするわけです。

運動会であれば、誰がどの種目に出場するのかを決める話し合いも行なわれます。当社が企画するフットサル大会では、男女が一緒にプレーできるように、「女性がゴールすると3点」というルールにしているのですが、そうすると「ゴール前に女性を配置しよう」などと作戦の話し合いも活発になります。大縄跳びなどでは事前に練習をするケースも多く、そこでも普段の職場とは違うコミュニケーションが生まれます。

また、社員の家族が参加できるのも、スポーツ系のイベントの大きなメリットです。競技に参加しなくても、周りで応援することができますし、お弁当を一緒に食べたりもできます。

ちなみに、社員の家族に会社のファンになってもらうために、家族参加型の社内イベントを開催する企業は増えていて、スポーツの他、社員の家族を招いての夏祭りや、職業体験もできる職場見学会を行なっているところもあります。

最近は、IT企業のSEなどで、外国人社員も増えてきています。スポーツ系のイベントは、外国人社員と共通の話題を作るうえでも役立っています。

もちろん、スポーツ以外にも、様々な社内イベントが行なわれています。一風変わったものでは、当社が企画したものですが、研修旅行の中で、チーム対抗の創作カレーコンテストを行なった企業もあります。カレーはほとんどの人が好きですし、欧風カレーもあればインドカレーも、タイカレーもあり、具材も様々で、バリエーションの幅が広い。そのため、どんなカレーを作るかの話し合いは盛り上がりやすく、コミュニケーションを活発化させるのにとてもいいのです。

社食やオープンスペースなど、社内の場所を使って、ヨガをしたり、スイーツを食べたりするイベントを、定期的に開催している企業もあります。

社員旅行も復活しつつあります。ただ、昔の慰安旅行とは違って、オフサイトミーティングや研修を目的としているケースが多いです。例えば、リノベーションのベンチャー企業が廃校を改装した施設で今後の事業を語り合ったり、サービス業の社員が旅館に泊まってホスピタリティや外国人客への対応を学んだり、といったものです。

■「誰が推進するか」が社内イベント成功のカギ

「最近の若者は職場の飲み会にも参加しないのに、社内イベントになんか参加するのか?」と思う人もいるでしょう。

社内イベントを成功させるポイントはいくつかありますが、中でも大きな要因は、「誰が推進するか」です。

「離職率を下げたい」「イノベーションを起こしたい」というような経営者の目的があっても、トップダウンで推進されると強制感が生まれて、盛り上がりません。また、人事部や総務部が担当すると、いつもと代わり映えのしない、マンネリ感のあるイベントになることが多い。イベントの目的をどこに設定するかにもよりますが、新入社員に任せて自由に発想させるなど、思い切ったことをすると、参加者の満足度が高いイベントになりやすいです。

せっかく社内にイベントができるスペースを作ったのに、あまり活用されないケースもあります。そうならないためには、社内イベントの担当者が率先して、例えば、スポーツ中継を観戦するイベントを開催したりするといいでしょう。お酒を持ち込んでもいいかもしれません。小さな会社ではしばしば自然発生的に起こるイベントですが、会社によっては「そんなことしていいんだ!」という驚きをもって捉えられて、その後もイベントが続きやすくなります。

私の感覚では、研修に組み入れられたりしていない、自由参加の社内イベントの参加率は、5割もあればかなりいいと思います。内容の違うイベントを開催すると参加者が入れ替わりますから、いくつかの種類のイベントを定期的に開催して、トータルで社員の多くが社内イベントに参加する状態にすることを考えるのがいいでしょう。

中小企業だと、スポーツ系のイベントを開催したくても、人数が足りなくてできないことがあります。そこで当社では、今年から、10社前後の中小企業を集めた会社対抗の合同スポーツ大会「会社対抗スポーツフェスティバル」を企画しています。会社ごとにチームウェアを作ったりするので、社員同士の結束も強まりますね。

これからは、サバゲー(サバイバルゲーム)などの企画もしていきたいと思っています。迷彩服がインスタ映えするということで、女性の間でも人気が高くなっています。

また、スポーツが体力的に厳しい年代の方の気軽に参加できる、チャリティーなどのCSRのイベントにも力を入れていきたいと思っています。

松宮洋昌(まつみや・ひろまさ)〔株〕イベント・レンジャーズ代表取締役

1969年、東京都生まれ。93年、専修大学経営学部卒業と同時に、総合法令〔株〕に入社。94年、携帯電話プロモーション会社へ転職。95年、イベント企画会社へ転職。97年、〔有〕クラフトワンを設立し、代表に就任。2006年、クラフトワンの1事業部を分社し、〔有〕オールインワンを設立、代表に就任。13年、〔株〕イベント・レンジャーズに改組し、代表に就任。15年、「元気な会社をつくるプロジェクト」スタート。17年、プロジェクトの一環として、「会社対抗スポーツフェスティバル」を開催し、運動会やフットサル大会などを実施。(『THE21オンライン』2018年12月06日 公開)

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