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「きょうだい」の葛藤が「私」の性格を決める訳

All About のロゴ All About 2017/05/28

毎日何気なく一緒に過ごしている「きょうだい」は、その関係の中でたくさんの葛藤を抱えています。「きょうだいらしさ」の呪縛から自由になるヒントをお伝えします。 © AllAboutMedical 提供 毎日何気なく一緒に過ごしている「きょうだい」は、その関係の中でたくさんの葛藤を抱えています。「きょうだいらしさ」の呪縛から自由になるヒントをお伝えします。

「しっかりキャラ」の兄姉VS「頼りないキャラ」の弟妹

幼い頃から「きょうだいなのに全然似てないね」と言われて育ってきた人は、多いもの。器用に何でもこなせる兄や姉に対し、何をやっても不器用でのろまな弟や妹。落ち着きのある兄や姉に対し、子どもっぽく甘えん坊な弟や妹。きょうだいは大方こんなキャラクターに分かれているものです。

生来の気質にもよるため、すべてがこのパターンとは言えませんが、カウンセリングを通じて出会う人達も、私の友だちを見まわしてみても、多くがこの構成です。ドジな兄姉としっかり者の弟妹、というパターンも見られますが、いずれにしてもきょうだいは正反対のキャラクターになるケースが多いものです。

一般に、兄姉が「しっかりキャラ」でいるのは、幼児期に弟妹が生まれ、「赤ちゃんにお母さんを奪われる」という危機感の中で育つから。さらには、下の子の世話に追われる親が、「もう一人で遊べるでしょ」「さすが、お兄ちゃん(お姉ちゃん)ね」などと言いながら、「しっかりキャラ」にさせてしまう面もあります。本人も、「模範的な行動」(ご飯を残さずに食べる、弟妹の面倒を見る、など)をすれば、親が注目しほめてくれるので、ますます頑張ります。こうして、親の期待の期待に応えた「しっかりキャラ」を身につけていくのが、兄姉の王道です。

一方、弟妹が「頼りないキャラ」になるのは、「しっかり者」の兄姉が「何でもやってくれる」からでしょう。さらには、「上の子を早く成長させた分、下の子は甘えさせてもいいかな」という親の気持ちも影響しています。何かをやろうとすると、兄姉がすぐに助けてくれますし、親からは「お兄ちゃん(お姉ちゃん)に任せておけばいいのよ」と言われるので、弟妹は、安きに流されがちです。そのおかげで、のんびりと大らかに育ちますが、「怖いけど一歩進んでチャレンジしよう」「人に頼らず自分でやってみよう」という勇気は育ちにくくなってしまうものです。

兄姉と弟妹の間で繰り広げられる葛藤、ジェラシー

また、きょうだい間では「親の愛」を巡ってさまざまな「葛藤」が生まれるものです。幼い頃から「しっかりキャラ」を期待されて育ってきた兄姉は、「お兄ちゃん(お姉ちゃん)はさすがね」と言われて優越感と有能感を感じる一方で、「幼い」ということだけでかわいがられ、親を独占している弟妹に対して、ジェラシーも感じているものです。

対して弟妹は、親から注目される自分の立場に陶酔しつつも、何でも器用にそつなくこなす兄姉に、たまらなく劣等感を感じたりもしています。とはいえ、「兄姉のようにカッコよくやってみたい」と何かにトライしてみたところで、失敗ばかりですし、「まだ小さいんだからやっちゃダメ」「ほらやっぱり失敗した」などと言われがちで、自信がなかなか育ちにくいもの。幼さを理由に甘やかされてきたせいか、中途半端なところであきらめやすく、そんな自分にふがいなさも感じていたりするものです。

大人になっても続くきょうだいのキャラクター

このような「兄姉らしさ」「弟妹らしさ」のキャラクターは、大人になっても引きずっていることが少なくありません。

気がつけばいつもリーダーシップをとり、友人間でも職場でも相変わらず優等生をやっていたりするのが、兄や姉。わがままを言わずそつなくこなすため、周りからは一目置かれますが、手を抜くことや適当にダラけることができず、いつも気持ちに余裕を持てなかったりします。反対に、面倒なことは兄姉タイプの人にお願いし、手を抜けるポジションを確保することには長けている弟や妹は、「お得」な立ち位置をやめられない一方で、リーダーシップ経験、チャレンジ経験に乏しい自分に劣等感を感じたりしています。

3つ子の魂100まで」と言われるように、幼い頃に家族との関係性の中で決めた生き方への姿勢は、大人になっても続いていくもの。とはいえ、そんな自分が苦しいなら、いつでも変えていくことはできます。

未解決のまま心に潜む子どもの頃からの感情に気づく

「兄姉らしさ」を続けていると、「泣きごとを言いたい気持ち」「甘えたい気持ち」を認めてあげることができず、いつもどこか息苦しいのではないでしょうか? そんな自分に対して、「いつも頑張らなくてもいいんだよ」「泣きごとを言ったり、甘えたいときもあるよね。そんな自分を出してもいいんじゃない?」と自分にアロワー(認める、許す)なメッセージを送ってみましょう。

「弟妹らしさ」を続けていると、自分の中の「自らの力で何かを成し遂げたい気持ち」「あきらめずにやり抜きたい気持ち」がいつも欲求不満になっているのではないでしょうか? そんな自分に対しては、「一歩踏み出さないと、何も始まらないよ」「思い切ってやってごらん、何かが変わるから」と自分に語りかけ、自分自身の背中を押してあげましょう。

このように、きょうだい間の葛藤の中で生きてきた人には、いつまでも未解決のままになっている子どもの頃からの感情があるはずです。まずは、兄姉として、弟妹としてふさわしい振る舞いをし続けているうちに、心の中に置き去りにしてきた感情に気づくこと。その感情に焦点を当て、自分自身を慰め、勇気づけ、行動で満たしてあげましょう。それが、「兄姉らしさ」「弟妹らしさ」の囚われから自由になるための第一歩になります。

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