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「らくらくスマートフォン4 F-04J」を30代男性が使ってみた

ITmedia Mobile のロゴ ITmedia Mobile 2017/03/27
「らくらくスマートフォン4 F-04J」を30代男性が使ってみた: 今回筆者が使用した「らくらくスマートフォン4 F-04J」 © ITmedia Mobile 提供 今回筆者が使用した「らくらくスマートフォン4 F-04J」

 NTTドコモの「らくらくスマートフォン」(以下「らくスマ」)シリーズといえば、比較的高年齢層に特化した、個性的なスマホという印象が強い。巨大なタイル状のボタンが画面に表示され、誤入力の可能性を極力排除し、機能も基本的なものに絞って使いやすさを前面に押している――そんな感じだ。

 従来のらくスマでも、ケータイ(フィーチャーフォン)と比べると「LINE」のほぼ全機能を使えたり、タッチ操作ができたり(ケータイでも対応機種はあったが)と、スマホらしい面はあった。しかし、「Google Play」を利用できないため、世に存在するたくさんのアプリを自由にインストールすることはできなかった。もっといえば、Androidで使えるはずの各種Googleアプリも使えなかった。。ある意味で、「アプリによるカスタマイズ」というスマホ最大の醍醐味(だいごみ)を味わえなかったのだ。

 操作しやすさを保ちつつ、世にあるアプリを自由に使えるらくスマが欲しい――ドコモとメーカーの富士通コネクテッドテクノロジーズがその願いに応えて作ったのが、「らくらくスマートフォン4 F-04J」だ。

 F-04Jは、従来のらくスマの使いやすさを継承しつつ、Google Playにも対応。「普通のAndroidスマートフォン」としても使えるようになったのだ。

 これは、従来らくスマがターゲットとしていたシニアだけではなく、もっと若い世代のユーザーでも満足して使えるようになった……はず。そこで、やや強引な展開ながら、一応「スマートフォンに慣れ親しんでいる30代男性」たる筆者が、F-04Jを1週間好き勝手に使ってみることにした。

●まずはカスタマイズせずに使ってみた、が……

 まず、最初はカスタマイズせずにそのまま使ってみることにした。

 最近は、比較的低価格な「格安スマホ」も含めて、Androidスマホはラインアップが多彩だ。それだけに、各機種がそれぞれに個性を訴求している。

 しかし、その中でらくスマほどの“個性派”は筆者の知る限り存在しない。今までも、筆者はらくスマシリーズにそれなりに触れ、予備知識がある。それでも、触るたびに改めてその独自性にハマり、新鮮さを感じてしまうのだ。

 その最新作であるF-04Jも例外ではない。スマホで5型以上の画面サイズが当たり前になり、5.5型画面も珍しくない状況の中、F-04Jの画面サイズは4.5型と小さい。その画面いっぱいに、大きな文字やアイコンが並ぶ。

 これがとっても見やすい。標準のホーム画面の操作は上下スクロールだけで、操作も分かりやすい。

 タッチ操作はすこぶる軽快。スクロールは滑らかだ。出荷時の状態では、誤操作防止対策として「らくらくタッチ」が有効になっている。そのため、画面を軽く押し込まないとタップしたとは見なされないようになっている。

 プリインストールの文字入力ソフト「Super ATOK ULTIAS for らくらく」も、らくらくタッチ対応だ。スマホの文字入力では一般的な「フリック入力」にはあえて対応しておらず、ケータイと同じような「トグル入力」が標準入力スタイルとなる。これも、誤操作防止対策だ。

 丸みを帯びたボディは自然と手にフィットする。握りやすく落としにくい。片手操作も無理なく、最近の四角く、薄めで、大画面な両手操作前提のスマホに不満がある人(筆者も含む)にとっては、「コレだよ、コレ!」と言いたくなるぐらいにピッタリだ。

 標準のホーム画面「らくらくホーム」は、従来のらくスマと同様だが、本体設定でホーム画面を「アプリ追加用ホーム」に変更すると、Google Playでアプリが追加できるようになるほか、「Googleマップ」「Gmail」「Chrome」といったGoogleによるプリインストールアプリを使えるようになる。

 アプリも追加できるようにもうこのままで十分……と思ったのだ、使い始めた当初は……。

●使い込むと見えてくる「不満」は高まった“自由度”で対策

 だが、使い込むと、F-04Jに対する不満点も出てくる。

 まず、文字入力で「軽く押し込む」操作がだんだん面倒になってくる。文字入力をしていると、普段のスマホと同じようなフリック入力をしたくなってくるのだ。

 「押し込む」操作については、らくらくタッチを端末設定で無効にしてしまえば普通のスマホと同じようにできるが、肝心のフリック入力に関する問題は解決しない。Super ATOK ULTIAS for らくらくでは、らくらくタッチを無効にすると「らくらく2タッチ入力」という入力方法を選択できるようになる。

 この入力方法では、五十音の「行」を長押しすると、キーボード上部にその行の音が出てくる。それを選択することで文字入力でボタンを押す回数を減らせる……のだが、抜本的な解決策とはいえない。

 そこで、Google Playからアプリをダウンロードできるという利点を生かして「ATOK for Android」をダウンロードして使うことにした。

 ATOK for Androidを初期設定のまま使うと、4.5型画面ということで、キーボードはとても小さく見える。「これでは誤入力が多いのではないか?」と一見すると思うが、使ってみると全くそうは感じない。タッチの反応がとても優秀で、ボタンサイズが小さくとも思ったように入力できる。ボディーがコンパクトなので、片手でもキーボード全体に余裕で指が届くので「快適」とすら思うほどだ。

 文字入力の問題を解決した次にぶち当たったのが、アプリ追加用ホームに関する不満だ。

 らくスマの標準ホームと同じく、アプリ追加用ホームは横にフリックする操作を排除している。アプリがそれほど多くない時は操作しやすいのだが、Google Playでアプリをいろいろインストールしていくと、上下スクロールだけでは限界があると分かる。

 アプリアイコンの配置は「ホームカスタマイズ」をするとできるのだが、筆者が普段使っているアプリだけでも十数本あるので、整理が面倒な上、画面がやたらと縦長になってしまい、アプリを探すのが面倒なのだ。

 その上、アプリ追加用ホームの最上部にある「電話/電話帳」「メール」「インターネット」は動かせない。確かにこれらの機能も使うが、筆者にとっては最重要ではない。むしろ、Gmail、予定表として使っている「ジョルテ カレンダー」やメモとして使っている「Google Keep」を最上部に置きたくなってしまうのだ。

 そこで、文字入力と同じく、Google Playの力を借りてGoogle純正のホームアプリ「Google Nowランチャー」をインストールして使うことにした。

 インストール後、「ホーム設定」でGoogle Nowランチャーをホーム画面として指定すると、見た目が普通のAndroidスマホに近付く。

 こうなると、画面のパッと見では一般的なAndroidスマホとほとんど変わらなくなる。しかし、ロック画面、ナビゲーションバー(画面最下部の操作キー)や端末設定画面など、細かい部分を見ると「らくスマらしさ」は残っている。

 らくスマらしさといえば、ボタンとして備わるホームキーも忘れてはいけない。位置も押し心地も良好だ。2回連打すると最近起動したアプリ(タスク)が表示されるようになっている。この辺は、iPhone(iOS)と似ている。

 もちろん別のアプリを追加することでロック画面も変更できるのだが「追加アプリのロック」→「らくらくスマートフォン4のロック」と、元のロック画面が残ったまま、ロック画面が連続するだけ。ロック画面のカスタマイズは不要と判断した。

●ゲームや電子書籍を楽しむ

 筆者はもともと、片手操作が容易にできる「小型スマホ派」だ。しかし、最近はコンパクトなスマホの選択肢は少なくなり、仕方なく5型以上のスマホを使うようになってしまった。

 しかし、Google Playに対応したF-04Jを使っていると、そのコンパクトさも相まって「私(筆者)に最適なスマホはこれじゃないか?」と思えるほどに、本当にしっくりくる。

 しかも、Androidスマホとしてミドルレンジのスペックを備えているので、いろいろなアプリを楽しめそうだ。

 まず、任天堂のスマホゲーム「ファイアーエムブレム ヒーローズ」を試しにやってみた。ファイアーエムブレムといえば、筆者が子供の頃にドハマりしたシミュレーションRPG。こだわりは人並み以上である。単に「プレイできる」だけでは満足できそうにない。

 この手のゲームは、キャラクターの駒をマップ上のマスに動かしていく。このアプリではフリックですばやくキャラクターを移動させることもできるが、筆者はそんなことはしない。昔コントローラーで選んだようにキャラクターをしっかりタッチし、移動したいマスをしっかりタッチして移動させる。

 画面が小さいゆえに、このようにプレイすると誤操作が多発……と思ったが、それが全然ない。思ったところにサクッとキャラクターを配置できる。むしろ、小さいマップに少ないキャラクター、という状況では物足りないくらいにサクサク動く。かつてのファイアーエムブレムの広大なマップに多人数キャラクターでも‟かかってこい”という気持ちだ。

 次に、Nianticの位置情報ゲーム「Pokemon GO(ポケモンGO)」はどうか。F-04Jはジャイロセンサーを備えているので、「ARモード」でのモンスターゲットを含めて問題なくプレイできる。画面が小さいので、片手操作でもモンスターボールをしっかりと狙って投げられることは「強み」といえる。

 筆者がよく利用しているAmazonの電子書籍アプリ「Kindle」も、快適に使える。片手操作でページをめくりやすい。電車の中で吊革につかまりながら本を読みたいのなら、紙の本よりも使いやすいくらいだ。文字表示も、特に大きさを変えなくてもしっかり読める。

 ページ数の多い電子書籍を読む際に使う端末は、ページ送りのしやすさや文字の大きさも重要なポイント。F-04Jは、どちらの面でも満足の行く出来といえる。

●テレビ・ラジオや動画を楽しむ

 F-04Jは「ワンセグ」の受信機能も備えている。他の富士通コネクテッドテクノロジーズ製スマホと同じく、ワンセグ用ホイップアンテナも本体に内蔵している。

 今時、ワンセグに注目している人はほとんどいないかもしれない。いわゆる格安スマホは海外メーカー製が多いせいか、ワンセグ自体搭載されていないことが多い上、対応していてもアンテナを別途イヤフォンマイク端子などに装着する必要がある機種が多い。

 しかし、通信が混雑しがちな災害時には、テレビから得られる情報が貴重だ。本体だけでワンセグを受信できるという観点で、F-04Jは万が一の時の安心を提供してくれている。

 ついでに言うと、何かスポーツが盛り上がっている時にもワンセグが役立つ。筆者がF-04Jを試用していた時期は「WBC(World Baseball Classic)」や「春の高校野球」と、野球がホットな時期でもあった。「スポーツ中継を外出先でも見たい」というときも、ワンセグが役に立つはずだ。

 これでさらにFMラジオにでも対応していたら……と思ったが、さすがにそこまでは対応していない。以前は海外メーカーを中心にFMラジオを内蔵するAndroidスマホが複数あったが、最近はそれも減少傾向で仕方ない……と思ったが、F-04JではFMラジオ機能をある意味で代替できる「radiko.jp」アプリがプリインストールされている。個人的には、これは見事な判断だと思う。

 そして、F-04JはIPX5/8等級の防水性能とIP6X等級の防塵(じん)性能を備えている。、さらに、一定の条件はあるもの、メーカー独自の検証で「お風呂防水(高湿度下での利用)」もサポートしている。

 そこで、風呂で動画を楽しんでみることにした。繰り返しだが、F-04JはGoogle Playにも対応しているので、「Google Play ムービー & TV」や「YouTube」はもちろん、アプリをダウンロードして他の動画配信サービスを楽しめる。

 そこで、最近話題の「DAZN(ダ・ゾーン)」アプリをダウンロードしてスポーツ中継を見てみた。快適そのものだ。さらに、DLNAクライアントアプリ「sMedio TV Suite」アプリの「プレミアム機能」(税込900円)を購入してHDDレコーダーに録画したテレビ番組を楽しんでみた。これまた極楽だ。

 それもそのはず。F-04Jはより高速なWi-Fi「IEEE 802.11ac」(最大433Mbps)に対応しているのだ。11ac対応のWi-Fiルーターがあれば、より快適なストリーミングを楽しめるのだ。

 F-04Jは「お風呂の供」として非常に快適な「バスライフ」をもたらしてくれるだろう。

●シンプルなカメラは明るめに撮れる

 スマホの機能の中でも、利用頻度が特に多いのはカメラだろう。F-04Jの標準カメラアプリは、富士通コネクテッドテクノロジーズのarrowsシリーズと同じく極限まで機能をシンプル化している。

 搭載している主立った機能は、「パノラマ」「HDR撮影」「スマイルムービー」くらい。要するに「難しい設定はせずにとにかくオートでサクッと撮る」という方針のカメラだ。もちろん、Google Playから他のカメラアプリを追加してもっと凝った撮影もできるが、今回は本筋ではないので行わない。

 今どきの流行としては自撮りして、Instagramなどに投稿……といった使い方になるのだろうが、筆者の顔を見せても見苦しいだろう、というわけで、伊豆の修善寺温泉(静岡県伊豆市)に遊びに行った際の模様を好き勝手に撮り、その印象を述べてみたい。

 まず、伊豆箱根鉄道の修善寺駅の正面を昼と夜の2回に分けて撮ってみた。天気が良いこともあり、昼の撮影では空の青がきれいに出ている。夜の撮影では、あえてフラッシュ(LEDライト)をオフにしたが、地面が明るく撮れていることが分かる。

 次に、夕焼けの修善寺橋を撮影してみた。ピカピカに光った夕焼け空に浮かぶ雲は、厚みを感じる。そのまま下を流れる狩野川も撮影してみた。雲に微妙に混じる赤みが不穏な感じで、雰囲気が出ている。

 こちらは、きれいに晴れた空の下で撮影した、狩野川にかかる赤い橋(修善寺橋ではないが、名前を失念……)。気持ちいい川面、春の陽光を感じられるのではないだろうか。

 次にマクロ撮影を試すべく、土手に降りて花に近付いて撮影。やや、接写は苦手なように見えるが、自宅へ戻った後にフルーツを接写したところ、こちらはきれいに撮れた。被写体にもよるだろうが、シンプルな静物なら大丈夫そうだ。

●バッテリー持ちは良好 アプリによっては若干の不具合も?

 最後に、こまごまとした気付いた点などをまとめておきたい。

 まず、F-04Jのバッテリー持ちについて。筆者の普通の使い方(ブラウザ、ゲーム、Gmail、Kindle利用が中心)では、満充電にして仕事を始めて、仕事が終わる頃には残量が50%前後、就寝前は残量が40%前後ということが多かった。

 モバイル回線で動画をあまり見ることはなく、SNSの更新を頻繁にチェックすることもないのでのではあるが、パーセンテージ的には普段使っているスマホと比べて10〜20%くらい多く残っている。筆者的には、「バッテリー持ちの良いスマホ」という評価だ。

 ただし、使用している機能やアプリによってバッテリー持ちの評価は変わってくるだろう。

 画面の明るさ調整が4段階でしかできないことも気になった。別途Google Playから細かく調整できるユーティリティーアプリを調達すれば良いのだが、もう少し細かく調整できると、バッテリーの節約面でも画面の見やすさの調整の面でもありがたかった。

 通信面では、NTTドコモのLTE-Advancedサービス「PREMIUM 4G」に対応していないことが気になった。

 PREMIUM 4Gというと「通信の高速化」に目が行きがちだが、「混雑時における通信の安定性向上」という点にこそ、真価がある。

 混雑していない時間帯や場所では、PREMIUM 4G非対応であることは大して気にならない。サクサク通信できる。しかし、地下鉄や都市部の駅周辺といった通信が混雑しやすいエリアで使っていると、なかなかWebページが表示されないことがあったのだ。

 また、Wi-Fiをオンにしたままだと、品質の良くない公衆Wi-Fiスポットと接続してしまい、かえって通信速度が遅くなることもあった。最近のarrowsでは、Wi-Fiアクセスポイントの通信品質に応じて自動的にLTE/3Gの通信に切り替える「マルチコネクション」に対応しているが、残念ながらF-04Jでは対応していない。恐らく、本来のターゲット層のことを考えてだと思うが、今後のモデルでうまくマルチコネクションを取り入れると、もっと快適に使えるようになるだろう。

 また、F-04Jで足りないアプリをどんどんインストールしていくと、内蔵ストレージが若干心もとなく感じた。今回は最終的に内蔵ストレージに4GBほど空き容量ができたが、ヘビーにデータをガンガン保存するとあっという間にストレージ不足になるかもしれない。ただし、microSDを装着すれば、ある程度のデータはそちらに待避できる。使い方次第ではmicroSDの購入も検討すると良いだろう。

●まとめ

 カスタマイズし、アプリを追加して「俺仕様」にした「らくらくスマートフォン4 F-04J」は、予想以上に快適だった。

 たとえらくスマの良さを理解していても、やはりそれは「中高年」や「初心者」向けであって、初期設定のままではスマホ慣れしている人にはストレスが溜まってくる。

 しかし、ホームアプリなどでユーザーインタフェース(UI)を変え、いつものアプリを使うようになると、操作性がなかなか良いことに気付く。ボディーデザインの良さはもちろん、実は低くないスペック、多機能さなど、従来のらくスマに対する先入観を持っていると、F-04Jの真価は見えてこない。「小型スマホの名機」の1つであると言っても過言ではない。

 実はいろいろな人に「ハマる」スマホ、それがF-04Jだ。「高スペックなだけ」「価格だけ」というスマホに飽きた皆さん、F-04Jを使ってみてはどうだろうか? 思いのほか結構ハマると思う。

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