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「リゼウォーク」CMを見て幼児が踊り出すのはなぜ?

エキサイト Bit のロゴ エキサイト Bit 2017/09/03 石原亜香利
© Excite Bit 提供

医療脱毛の専門院であるリゼクリニックのCMがSNS上で話題になっている。CMを見た幼児たちが踊り出したり、泣き止んだりするというのだ。その様子を撮影した写真や動画が投稿されている。

かつてタケモトピアノのCMで子どもが泣き止むことが話題になったが、この「リゼウォーク」という両手を上げながらウォーキングするCMとは似て非なるものである。

なぜ幼児の反応がいいのか、その理由を子どもの発達に詳しい理学療法士に聞いてみた。

SNS上でリゼウォークCMを見て踊り出す幼児が続出

話題のリゼクリニックのCMとは、「リゼウォーク」と呼ばれるウォーキングをする人物たちが次々と登場するものだ。いくつかパターンはあるが、いずれも共通しているのは、両手を高くまっすぐに上げたまま、颯爽とウォーキングをする人物がカメラに向かってずんずんと行進してくることだ。

リゼクリニックの公式サイトによると、リゼウォークとはウォーキングエクササイズでおなじみのデューク更家氏が監修した歩き方だという。両手をまっすぐと上げながら歩くことで、自信をアピールすることができるのだそうだ。

このリゼウォークのCMを見て、幼児たちにある現象が起こっているという。それに気づいた母親たちが、Instagramに次々と写真や動画を投稿しているのだ。

Ayasa Kajiさん(@ayasa_kaji)がシェアした投稿 - 2016 9月 15 5:59午前 PDT

noriko♡さん(@ar78nori)がシェアした投稿 - 2016 8月 17 6:54午前 PDT

サイケンちゃんさん(@psychenchan)がシェアした投稿 - 2017 7月 30 1:56午前 PDT

なぜリゼウォークのCMを見ると幼児が踊り出したり、泣き止んだりするのか?

Instagramの投稿では、真似をして踊り出す幼児もいれば、急に泣き止む幼児もいて、不思議なもの。なぜリゼウォークのCMは幼児の反応がいいのか。体の発達の専門家で、理学療法士の西村猛さんに考えられる理由を聞いてみた。

●理由1:乳幼児は真似をすることで、からだやことばを発達させていくため

「人の脳の中には、モノマネ細胞(ミラーニューロン)と呼ばれる神経細胞があります。この細胞は、自分以外の人の動きを見ているだけなのに、まるで自分も同じ動きをしているかのように、その人と同じ部分の脳が活動するという特徴があります。

特に乳幼児は身近な人、例えば親や先生の真似をすることでからだやことばを発達させていきます。これを『まねぶ』といい、『学ぶ』は『まねぶ』に由来するといわれています。CMの動きを見て真似することは、幼児にとってそれほど特別なことではありません」

理由2:リゼウォークの動きは分かりやすく真似しやすい・しやすい動作のため

「幼児にとっては、分かりやすい動きであるほうが、真似がしやすいです。このCMのように、腕をまっすぐ上に挙げて歩く、という動きは、左右対称で、幼児にとって理解しやすく、真似しやすい動きです。

赤ちゃんが歩き始めるときは、大人のように腕を振って歩くことはなく、手を体の前やバンザイの状態にして歩くことが多いため、バンザイは子どもにとって『し慣れている動作』の一つでもあります。子どもは自分ができること、自信があることを繰り返し行います。

泣いていることも忘れて見入ってしまうのは、し慣れている、真似しやすい動きをしているところに惹かれているということもあるのではないでしょうか」

理由3:成功体験・自己肯定感を求めている

「小さな頃からバンザイをして『上手にできたね』と褒められたり、ママやパパがニッコリ笑ってくれたりする経験を持っていると、『またバンザイしてママに笑ってほしい』という気持ちや『また褒めてほしい』と思います。だからこそ、CMが流れるたびに繰り返しバンザイしながら歩く真似をするのかもしれません。

この褒められ体験が、子どもにとって『成功体験』や『自分は愛されている、認められているという自己肯定感』につながっていきます。CMの真似をしている子どもに対して、『上手にできるね』や『可愛いね』と声をかけてあげることで、子ども自身の『成功体験』や『自己肯定感を高める』ことにつながると考えられます」

他にも理由はあるかもしれないが、これらの子どもの発達の面からこのような理由があったとは納得。それにしてもこのバンザイしながらのウォーキングが、歩きはじめの動きと同じだったとは…。実は大人にとっても原点回帰の動きだったリゼウォーク。恐るべしである。

(石原亜香利)

取材協力

西村猛さん

体の発達の専門家・理学療法士

子どもと姿勢研究所代表を務め、公式サイトでは子どもの姿勢や体作りについて分かりやすく解説。2017年8月より子どもの言葉と体の発達不安に対する相談室「神戸ことばとからだの発達相談室【ゆず】」を兵庫県神戸市に開設し代表を務める。その他Latte Column専門家コラムニストとして執筆活動も行っている。

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