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「公害の原点」…58年迎えた鎮魂の日

毎日新聞 のロゴ 毎日新聞 2014/05/01 毎日新聞

 「公害の原点」とされる水俣病は1日、1956年の公式確認から58年を迎えた。熊本県水俣市の水俣湾埋め立て地にある慰霊碑前では同日午後、市と患者団体などで作る実行委員会主催の犠牲者慰霊式が営まれる。半世紀以上を経てなお認定基準を巡る混迷が続く中での鎮魂の日となった。

 慰霊式では、この1年間に亡くなった認定患者の名簿が奉納され、患者・遺族代表の川本愛一郎さん(56)や石原伸晃環境相、蒲島郁夫熊本県知事、原因企業・チッソの森田美智男社長らが「祈りの言葉」を述べる。実行委には今年から最大の未認定患者団体「水俣病不知火患者会」(同市)も加わった。

 水俣病の認定を巡っては、昨年4月の最高裁判決が感覚障害のみでも水俣病と認めたことで、主要な複数症状の組み合わせを求めた現行の認定基準(77年通知)が事実上崩れた。これを受け環境省は今年3月、感覚障害のみの申請者に対応する新指針を提示。しかし、水銀摂取の証拠となる客観的資料の提出を申請者に求めており、被害者団体は「患者を切り捨てようとしている」と反発している。

 また、最高裁判決後に関係各県などの認定審査業務も機能停止状態となった。熊本県の蒲島知事が「国の考え方が整理されていない」と業務返上を表明。国が審査を代行する臨時水俣病認定審査会が4月26日、12年ぶりに再開されたが、約600人が申請中の県審査からの移行は2人にとどまっている。【笠井光俊】

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