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「怒りさえ感じた」の声も……『ひよっこ』評価が急降下中! NHK朝ドラ“魔のラスト1カ月”とは

サイゾー のロゴ サイゾー 2017/09/26
© Cyzo 提供

「中盤までと、後半の、劇的に変わってしまったドラマ作り」「突然歌いだしたり踊りだしたりと、どんなに不自然でもヒロインさえ可愛く見えればファンは満足~の昭和のアイドル映画のようだ。昨日のみね子のカメラ目線、どアップの『大好き』の馬鹿馬鹿しさには軽く怒りさえ感じた」「突然のみね子とヒデくんのダンス(?)に唖然。こんな能天気なシーンに時間を使うなら、最終回まで時間がないのだから、もっときちんと描かないといけない話がたくさんあるでしょう?と言いたくなりました」「あまりにも後半戦がひどすぎる」

 第15週以降、ずっと20%以上をキープし、終盤にさらに視聴率を上げている朝ドラ『ひよっこ』。しかし、数字の好調さとは裏腹に、最後の1カ月となった9月から、ファンの間では評価が低下し、ネット上には冒頭のような書き込みが多数見られるようになっている。

 物語の大きな軸となってきた、失踪中の父・実とヒロイン・みね子が再会を果たしたのが、7月末。そこから母・美代子が実に会うために上京し、再会。やがて父が記憶を失ったままに故郷へ戻ってからは、積年の課題が解決し、動きがなくなってしまった。

 9月に入ってからは周囲のキャラの小さな物語が積み重ねられてきたが、たいていは「女子が集まってキャピキャピ」といった会話のシーンで進んでいく。そのために、最近ではネットの掲示板上で「つまらなくなった」「明らかに失速」という評価が多く、「何も動きがなから、ずっと菅野美穂(女優・世津子役)の胸ばかり見てた」なんて書き込みも出てきている。

 中盤までの丁寧な描き方から、別の物語になってしまったかのような粗さへの変化に「何かあったのではないか」という不安の声もあるほどだ。

 終盤の失速ぶりの理由は、何なのか?

 あるテレビ誌記者は言う。「『ひよっこ』の場合、序盤で一人一人のキャラクターや世界観をじっくり丁寧に描いてきた分、大きな問題が解決した後にいまひとつ盛り上がりがなくなってしまうのは、ある程度仕方のないことだと思います。それに、終盤のキャピキャピ感、女性同士で延々繰り広げるお花畑のような会話は、ある意味、『ちゅらさん』『おひさま』から続く岡田惠和さんワールドだと思いますよ」

 また、朝ドラ好きの編集者は言う。「朝ドラには『魔のラスト1カ月』があると思っています。どんなに評判の良い朝ドラでも、たいていやってくるのが『最後の1カ月だけ蛇足になる』というパターン。近年では、朝ドラ復活のきっかけになった『ゲゲゲの女房』も終盤は失速しましたし、熱狂的ファンを獲得した『ちりとてちん』も、やはりヒロインが落語家一門のおかみさんになっていく終盤でトーンダウンしていきました。ヒロインの死後を描いた後に冒頭につながる感動の最終回を描いた『カーネーション』ですら、終盤のグレたお孫ちゃんの話は正直、蛇足に見えました。『あさが来た』もまた、教え子たちの話はちょっと盛り上がりに欠けました」

 例外は、地域と人々の「復興」を描くことで、最後まで気が抜けなかった『あまちゃん』くらいではないかとも言う。

 では、なぜラスト1カ月が蛇足になるのか?

「ラスト1カ月が蛇足になりがち現象は、特に2010年以降に目立つ傾向の気がします。一つには、女性の生き方の多様化を肯定することから、ヒロインだけでなく、さまざまな生き方をラストに示すようになっていること。また、『ひよっこ』に象徴されるように、一人一人のキャラを愛情持って描いていることの弊害が、終盤のまだるっこしさにつながっているところもあると思います。近年の漫画などにもありがちな傾向ですが、メインキャラだけでなく、サブキャラを丁寧に描くこと自体はいいものの、サブキャラ一人一人の成長や変化・その後を描くことにもメインキャラ同様の尺をとってしまい、どうしても間延びした感じになってしまうところがあるのだと思います」

 愛着を持って見守ってきたキャラの「その後」を知りたいと思うのは、自然な心理。しかし、本筋が片付いた後に、サブキャラにかなりのボリュームを割くのは、まるで一つ一つがスピンオフのようで、確かに「蛇足」感が否めない。『ドラゴンクエスト』のように、エンドロールでサブキャラの「その後」をサラリと一気に見せたりするほうがスマートな気もするが、いかがなものだろうか……。

※画像=連続テレビ小説『ひよっこ』番組公式サイトより

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