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「飲酒事故もう二度と…」遺族が会見

毎日新聞 のロゴ 毎日新聞 2014/05/01 22:34 毎日新聞

 小樽商科大(北海道小樽市)で2012年5月、アメリカンフットボール部の男子学生(当時19歳)が急性アルコール中毒で死亡した事故で、大学と当時の上級生9人との裁判外の和解が成立したことを受け、男子学生の両親が1日、札幌市内で記者会見した。母親は「息子のような飲酒死亡事故が二度と起きないようにしてほしい」と訴えた。

 大学側と第三者委員会の事故調査では「飲酒の強要はなかった」としていたが、両親は「息子は勝手に酒を飲んで死んだわけではない」と主張。3者間で代理人を通して協議を重ねた結果「心理的な飲酒強要があった」と認められた。また大学についても、飲酒を見過ごし適切な対応ができなかったとした。

 母親は「息子の名誉が守られてよかった」と話したが、一方で「毎朝私が作ったお弁当を持ってうれしそうに練習に向かっていた。息子はもう戻ってこないと考えると本当につらい」と涙を流した。父親は「酒をたくさん飲ませるような伝統はなくしてください」と訴えた。

 NPO法人「アルコール薬物問題全国市民協会(ASK)」(東京)によると、小樽商大の事故後も大学生の飲酒死亡事故は全国で7件起きている。両親の会見に同席した今成知美代表は「大学生の飲酒事故では、お酒を断れない状況が必ずある。今回『心理的な飲酒強要』が文書に記された意味は大きい。大学側は飲酒事故防止に責任があることが明確になった」と話した。

 小樽商大の和田健夫学長らも1日、学内で会見し「改めてご冥福を祈るとともに、大学として再発防止に努めたい」と述べた。また、上級生らは「飲酒に対する警戒感を持たず、悲惨な事故を発生させてしまいました。彼のことを一生忘れず、追悼していく所存です」との声明を出した。【遠藤修平】

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