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「LINEモバイル」が初登場にしてトップレベル――「格安SIM」19サービスの実効速度を比較(ドコモ回線10月編)

ITmedia Mobile のロゴ ITmedia Mobile 2016/11/10
「LINEモバイル」が初登場にしてトップレベル――「格安SIM」19サービスの実効速度を比較(ドコモ回線10月編): 画像:ITmedia © ITmedia Mobile 提供 画像:ITmedia

 MVNOが提供している「格安SIM」を選ぶうえで、料金はもちろんだが、「通信速度」も重要な決め手になる。料金は各社のWebサイトやカタログに表示されていて比較しやすいが、通信速度は各社一律「下り最大225Mbps」「下り最大375Mbps」などと表記されており、実際のところどれだけの速度が出るのかが分からない。

 そこで、2015年7月から各社が提供している格安SIMの“実効速度”を毎月調査し、その結果を横並びで紹介している。今回は2016年9月編として、先月のドコモ系MVNOサービス(格安SIM)の通信速度をリポートしたい。au系MVNOサービスやY!mobileについても同時に調査したので、別途記事化する。本企画が格安SIMを選択する際の一助になると幸いだ。

●通信速度の調査方法

 今回、テストを行ったのは以下の19サービス。

・IIJmio

・OCN モバイル ONE

・BIGLOBE LTE・3G

・b-mobile(おかわりSIM)

・LINEモバイル

・楽天モバイル

・NifMo

・ロケットモバイル

・U-mobile PREMIUM

・DMM mobile

・Wonderlink(LTE Iシリーズ)

・mineo(Dプラン)

・Wonderlink(LTE Fシリーズ)

・0 SIM

・DTI SIM

・イオンモバイル

・エキサイトモバイル

・ドコモ(mopera U)

 ドコモ純正回線用の接続サービス「mopera U」を除いたMVNOサービスは計18。いずれのSIMもLTEの高速通信に対応したものを使っている。10月の計測からは、一部で話題となっている「LINEモバイル」が加わった。その他の調査条件は以下の通り。

・計測端末:ZenFone 2×2台

・計測アプリ:RBB TODAY SPEEDTEST

・計測時間帯:平日午前(8時50分〜)、午後(12時20分〜)、夕方(18時〜)の3時間帯・計測場所:JR横浜駅西口(午前、午後、夕方)

・計測回数:各時間帯・場所で1サービス、上下3回ずつ(平均値を掲載)

 8月、9月と東京都千代田区のアイティメディア社内で測定していたが、10月からは再び横浜駅前で計測する。アイティメディア社内も横浜駅西口も、人口の多い都市部ゆえに通信が混雑しやすく、測定結果は似た傾向となりやすい。厳しい(かもしれない)環境下での各MVNOサービスのパフォーマンスをぜひ見比べてほしい。

 各サービスの測定を開始した時刻は、以降の各時間帯の表を見てほしい。通信測定のエラー、明らかにありえない速度(理論値超え)が表示された場合は再度測定している。人力のテストなので、全てのサービスを同時に測定しているわけではないことはご理解いただきたい。

 本企画で紹介する通信速度は、時間帯や場所によって大きく変化するので、記事で紹介されている数値を100%うのみにせず、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

●平日午前:LINEモバイルが30Mbps超でいきなりトップ

 今回の測定は10月27日(木)に行った。当日の天候は秋晴れ。横浜駅前はいつも通り、多くの通勤通学の人であふれている。足音が響き、9時をピークに通勤ラッシュの時間帯だ。この日は、測定場所の近くに飲食店がオープンしたようで、呼び子さんがいるなど、周辺はいつもより人が多い印象を受けた。そんな午前中の測定結果やいかに。

 下り平均速度の1位は、今回初参加の「LINEモバイル」が獲得した。それも、平均35.8Mbpsという目を見張る速度だ。前月の計測ではトップが平均15.41Mbps、7月の横浜駅西口でも平均20Mbps程度だったことを考えると「驚きのデビュー」といえるだろう。

 横浜駅西口の通信環境が改善されたのか、他のサービスの下り平均速度も好調だ。2位の「イオンモバイル」が平均34.72Mbps、3位の「U-mobile PREMIUM」が平均32.43Mbpsと、2サービスが30Mbps台を記録。また、それに続いて「mineo(Dプラン)」「BIGLOBE LTE・3G」「Wonderlink(LTE I)」「NifMo」「エキサイトモバイル」「OCN モバイル ONE」が平均20Mbps台となった。下り平均10Mbps以上のサービスも6つあり、全体的にいい感じだ。

 だが、多くのサービスが良好な結果を残す中、ワースト1の「DTI SIM」は下り平均0.84Mbpsと好調の外にいるようだ。8月・9月の都内での測定結果も同水準であることを踏まえると、DTI SIMの朝の弱さが非常に気になる。ワースト2の「0SIM」は下り平均2.81Mbpsで、朝から1Mbps未満だった7月・8月と比べると速度は改善している。ワースト3の「Wonderlink(LTE F)」は、下り平均3.04Mbpsで前月とあまり変わらない結果となった。

 上りの平均速度のトップは、下りでワースト3だった「Wonderlink(LTE F)」で、上り平均15.4Mbpsを記録した。ワーストの「ロケットモバイル」でも、上り平均4.21Mbpsと、そこそこの速度を確保している。どのサービスも、上り通信は快適といえるだろう。

●平日午後:「LINEモバイル」が純正超えの下り平均36Mbpsでトップに

 12時20分からの測定では、天候が「くもり」に変化し、やや肌寒くなった。とはいえ外出する人が減った印象は無く、ランチタイムらしい混雑っぷりだ。トラフィック(通信量)も急増する時間帯で、通信速度が落ち、毎回1Mbps未満が続出するのだが……。

 下り平均速度では、平均36.16Mbpsで「LINEモバイル」が引き続きトップを走る。しかも、混雑しやすいランチタイムにもかかわらず午前中より速度がアップしている。上り平均速度も21.73Mbpsでトップとなった。昼間にここまで速度が出るとは、とてつもないMVNOサービスが現れたかもしれない。

 いつもは混雑時にトップを取るドコモ純正の「mopera U」は、2位となった。2位とはいえ、平均34.33Mbpsと十分すぎるほどの速度が出ている。mopera Uは上り平均速度でも2位となっている。

 3位には「FREETEL SIM」が下り平均12.05Mbpsでランクイン。十分な速度が出ている。8・9月のアイティメディアでの計測ではいまひとつ伸び悩んでいたFREETEL SIMだが、7月までの横浜駅西口と同水準の速度となっている。

 あとのサービスは下り平均10Mbps未満となった。4位のWonderlink(LTE F)は平均3.66Mbps、5位「楽天モバイル」は平均3.6Mbpsだったが、計測開始時に計測エラーが続いて最後に再測定を行った結果を掲載している。

 6位の「ロケットモバイル」から1Mbps台となり、DTI SIM、「b-mobile(おかわりSIM)」までが1Mbps以上を確保した。

 残る11サービスは、残念ながら下り平均1Mbps未満となった。ワースト1は「0SIM」で平均0.21Mbps。ワースト2の「NifMo」も平均0.24Mbpsとつらい結果だ。ワースト3は「U-mobile PREMIUM」の平均0.4Mbpsとなった。もっとも、MVNOサービスでは「ランチタイムは1Mbps未満」が多数派なのだが……。

 一方、上りの平均速度は各サービスともに問題はない。ワースト1の「エキサイトモバイル」でも平均5.79Mbpsと、十分に実用的な速度が出ている。

●平日夕方:「FREETEL SIM」が本領発揮 「LINEモバイル」も2位に

 夕方の測定を行う18時前後は、横浜駅西口周辺においては一番人でにぎわう時間帯だ。帰宅する人、買い物する人、アフターファイブを楽しむ人など、いろいろな人が集まる。当然、携帯電話のネットワークも混雑するが、ランチタイムよりは通信速度は出る傾向にある。さて、結果はいかに。

 下り平均速度の1位は、FREETEL SIMで平均21.17Mbpsとなった。この連載では混雑時に定評のあるFREETEL SIMだが、夕方の測定では唯一の20Mbps超えとなった。

 朝・昼と首位を獲得してきたLINEモバイルは、平均14.45Mbpsで2位となった。「全時間帯1位」とはならなかったが、3位のmopera U(平均13Mbps)を抑えていることを考えると、見事なデビューを飾ったといえるだろう。

 4位は楽天モバイルの平均5.63Mbps、5位はロケットモバイルの平均3.82Mbpsとなった。そこからわずか0.01Mbps差で6位にWonderlink(LTE F)が付けた。

 下り平均速度で1Mbps未満となったのは、3サービス。ワースト1は「DTI SIM」の平均0.39Mbps、ワースト2は「0SIM」の平均0.66Mbps、ワースト3はOCN モバイル ONEの平均0.98Mbpsとなった。

 ただし、OCN モバイル ONEの上り平均速度は良好で、上り平均速度トップの「BIGLOBE LTE・3G」(平均14.59Mbps)に続く2位(12.43Mbps)となった。ワースト1は意外なことにmopera Uだが、3.43Mbpsとそれなりの速度は保っている。

●まとめ:いきなりトップレベルの「LINEモバイル」 今後も勢いは続くのか?

 10月の測定では、LINEモバイルが圧倒的な速度で素晴らしいデビューを果たした。今回は久しぶりに横浜駅西口周辺で測定したせいか、全体的に速度が上がっている。そんな中でも、ランチタイムに下り平均36Mbpsという速度は“すごい”としか言いようがない。ただ、まだ始まったばかりのサービスなので利用者が少ないから速度が出ているだけかもしれない。今後もこの速度を維持できるのか、非常に気になるところだ。

 そんなLINEモバイルの派手さにかすんだもののFREETEL SIMも変わらず安定して速い。こちらはすでに実績もあり、この連載で常に1、2位を争うMVNOサービスだ。今後の展開次第では、LINEモバイルとの首位争いが日常になるかもしれない。

 FREETEL SIMほど高速ではないものの、ロケットモバイル、楽天モバイル、Wonderlink(LTE F)あたりは、常に安定してそこそこ実用的な速度を確保しているという観点では安心して使えそうなサービスといえる。

 各サービスの傾向をまとめると以下の通り。

・IIJmio……午前と夕方に期待

・OCN モバイル ONE……午前と上りに期待

・BIGLOBE LTE・3G……午前と夕方に期待

・b-mobile(おかわりSIM)……底堅い

・LINEモバイル……常に圧倒的な速度

・楽天モバイル……常に3Mbps以上

・NifMo……午前と夕方に期待

・FREETEL SIM……常に10Mbps以上

・ロケットモバイル……底堅い

・U-mobile PREMIUM……午前中は圧倒的

・DMM mobile……午前と夕方に期待

・Wonderlink(LTE Iシリーズ)……午前と夕方に期待

・mineo(Dプラン)……午前と夕方に期待

・Wonderlink(LTE Fシリーズ)……常に3Mbps以上

・0 SIM……下り低調上りに期待

・DTI SIM……下り低調上りに期待

・イオンモバイル……午前中は圧倒的

・エキサイトモバイル……午前と夕方に期待

・ドコモ(mopera U)……常に10Mbps以上

 「0SIM」と「DTI SIM」は、下り速度においてあまり期待できない状況が続いている。どちらも過去好調だった時期があっただけに、何とか復活してほしいところである。

 また「午前と夕方に期待」としているサービスも、夕方は実用ギリギリの通信速度といった印象で危うさを抱えている。終日安定した速度で使えそうなMVNOサービスは7つほど。それが今後も続くかどうかが見ものである。

 今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。

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