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「NetSuiteは完璧な補完」とOracle CEO、さらなる投資を約束

ITmedia エンタープライズ のロゴ ITmedia エンタープライズ 2017/10/05
「NetSuiteは完璧な補完」とOracle CEO、さらなる投資を約束: NetSuiteの創業者、エバン・ゴールドバーク氏 © ITmedia エンタープライズ 提供 NetSuiteの創業者、エバン・ゴールドバーク氏

 米国時間の10月4日、「Oracle OpenWorld San Francisco 2017」は最終日を迎えた。午前の基調講演は「SuiteConnect」と銘打たれ、昨年秋の買収によってOracle傘下に入ったNetSuiteの創業者、エバン・ゴールドバーグ氏が登場した。引き続き、エグゼクティブバイスプレジデント(EVP)としてNetSuiteの開発をリードする彼は、これまでの同社のプライベートカンファレンスではジーンズ姿がほとんどだったが、この日のステージでは細身のスーツを身にまとい、Oracle NetSuite部門のEVPとしてしっかりとホスト役を務めた。

 もともとOracleの技術者だったゴールドバーグ氏が、総帥ラリー・エリソン氏の出資を得てNetSuiteを創業したのは、もう20年近く前の1998年のこと。

 「ラリーと議論し、Webブラウザで企業を運営できるアプリケーションを開発しようと考えた」とゴールドバーグ氏。当時、「クラウド」という言葉はまだなかったが、「新しいコンピューティングモデルは1000年続く」という強い信念に裏打ちされた起業だった。

 NetSuiteのSaaSは、企業のERP/財務会計および顧客管理、e-コマースなど、業務全体を単一の統合されたクラウドスイートでカバーしようという野心的なもの。総勘定元帳を単にコンピュータシステムに載せ換えるという発想ではなく、顧客レコードにひも付けて全ての情報を一元管理することで、営業、サポート、財務会計、配送、請求書など、さまざまな業務を継ぎ目なく進めることができるほか、ビジネスインテリジェンス機能とダッシュボードを併せて提供し、経営の「見える化」はもちろん、プロセスの自動化まで視野に入れているのが大きな特徴だ。今やその顧客企業は4万社を超えており、特にシリコンバレーの新興企業では標準となりつつある。

●Oracle傘下でグローバル化やマイクロバーティカル化を加速

 Oracleの傘下に入ったことで、同社はグローバル化や、新たな人事管理アプリケーション「SuitePeople」の投入、そしてすぐに使える業界別ソリューションなど、顧客はより多くの恩恵が得られるようになるという。

 マーク・ハードCEOも「NetSuiteはもともと素晴らしいパートナーだった。企業向けソフトウェアの2大カテゴリーはデータベースとERPであり、NetSuiteは新興企業や中堅企業を中心に最も成功しているクラウドERP。完璧な補完だ」と買収を振り返る。

 海外の売り上げが実に65%も占めているOracleは、NetSuiteにとって強力なディストリビューションチャネルとなる。「世界各国に潜在力を秘めた新興企業がたくさんある。ローカライズも含め、NetSuiteのグローバル化を後押ししていく」とハード氏は約束する。

 ハード氏は、NetSuiteが数年前から着手した「SuiteSuccess」の取り組みも高く評価する。ERPは顧客企業のビジネスを支える最も核となるソフトウェアだ。業界の専門知識、短期導入、拡張性などの点でまだまだ課題があることは、Oracle自身がよく理解している。

 SuiteSuccessは、金融、製造、小売り、サービス、ソフトウェアといった業界ごとに開発したエディションを提供、さらに業界ごとのセールスやデリバリー、サポートの手法をとりまとめたものだ。おおまかな業界ごとのベストプラクティスだけでなく、例えば、小売りのエディションであればさらに「アパレル」や「書店」といった粒度で差分も開発し、エディションを細分化していくという。クラウドなのにぴったりとフィットする、すぐに使えるERPが狙いだ。

 「既に630社がこのアプローチで導入したが、変更要求があったのはわずか3%に過ぎない。これまでに比べ平均60%も導入期間を短縮でき、実装のコストも18%節約できた」とゴールドバーグ氏。

 ハード氏は、「マイクロバーティカルの取り組みは素晴らしい。新興や中堅・中小の企業にとって導入のしやすさはとても重要だ。われわれはNetSuiteにもっと投資していき、成長を加速させたい。それはNetSuiteがOracleの一部だからできることだ」と話す。

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