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「wena wrist」のバンドでお気に入りの腕時計をスマートウォッチ化させてみた

ITmedia Mobile のロゴ ITmedia Mobile 2017/09/06 14:21
「wena wrist」のバンドでお気に入りの腕時計をスマートウォッチ化させてみた: 時計部分は「MONDAIN」、ベルトは「wena wrist」。全く違和感がない © ITmedia Mobile 提供 時計部分は「MONDAIN」、ベルトは「wena wrist」。全く違和感がない

 以前からひそかに気になっていた製品を試す機会を得られました。それがソニーの「wena wrist ステンレスバンド」です。wenaとは「wear electronics naturally」 の略。「人々にもっと自然に、違和感なく、ウェアラブルデバイスを身に付けてほしい」という思いを込められて誕生しました。

 これまで発売されてきた一般的なスマートウォッチは、時計部分が本体で、ディスプレイを備え、タッチでメニューを操作するというスタイル。ウォッチフェースは自由に切り替えられ、さまざまな通知を表示。センサー類も内蔵し、活動量や心拍数などの測定も可能。さらに電話がかけられるものや、電子マネーの決済機能を持つものもあります。

 便利な反面、課題もありました。機能的に興味はあるけれど、ヘッドのデザインが自分の趣味に合わないというもの。既に愛用している腕時計があるのにもう1つ付けるのはイヤだ、という方も。また、そんなに機能はいらないと考える方もいます。電話の着信さえ分かればいいと言い切る方もいるほどです。

 従来の時計に通知機能だけを加えた製品もありますが、結局時計のデザインの好みは千差万別。あらゆる腕時計に通知機能が入るくらいでないと、自分が一番好きなスマートウォッチは手に入らない……そんなときに登場したのが、このステンレスバンドでした。

●主役は時計じゃなくて「バンド」

 wena wristは、スマートウォッチの機能がバンドに集約された、世界でも類を見ないユニークな製品です。2016年4月にヘッド(時計)付きの製品が発売され、2017年7月にはステンレスバンド単品も発売されました。バンドの価格(ソニーストア、税別)はシルバーが3万3880円、ブラックが3万6800円。

 発売当初はオリジナルのヘッドも付いていたので、どうしても視線はそちらに行ってしまいました。しかし主役はあくまでもバンド部分。なぜなら、wena wristではバンドの中にFeliCaを搭載し電子マネー機能をサポート。さらに白、赤、青、緑、紫、黄、水色の計7色のLEDとバイブレーションによるスマートフォンの通知機能や、歩数、消費カロリー、移動距離、通知や電子マネーの利用履歴などの活動ログ機能が入っているからです。

 バッテリーはリチウムイオン電池で、クリップ式の専用充電器で充電します。約1.5時間のフル充電で、通常使用なら約1週間は利用できます。防水機能はIPX5/7をサポートしています。

 電子マネー機能は、楽天Edy、iD、ANA Skipサービス、dポイントカード、ヨドバシカメラゴールドポイントカード、QUICPayに対応しています。楽天Edyの利用履歴は自動収集されて、wenaアプリ上でも確認できます。通知機能は、アプリで必要なものを選んで、LEDの色を割り当てることもできます。活動ログ機能で残せる身体記録は歩数と消費カロリーのみ。睡眠は測れません。

 バンドの幅は22mmで、ラグ幅が18、20、22mmのヘッドに取り付けられます。ただし、ラグ幅18mm/20mmの腕時計に取り付けるには、別売のエンドピースが必要とのことです。

 いきなりバンド部分だけ発売しても理解されないかもしれないという懸念から、当初は周知のためにヘッドとセットで売られました。しかし今はスマートウォッチがだいぶ知られているので、コンセプトを変更。バンド単体での販売がスタートしています。

 確かにバンドだけ見せられて「スマートウォッチです」といわれても「どこがウォッチ?」となってしまいます。しかし逆にデザイン要素が強いものが付いていると、どうしてもそれを基準に自分の好き嫌いが発動してしまいますから、難しいところです。

 でも、実はwena wrist最大の特徴であり、魅力は、いろいろな時計に付けられること。

 あくまでもバンドが交換できる仕様であることが前提ですが、自分の好きな時計のバンドにwena wristを使うことで、100年前のクラシックなアナログ時計でも、着信やメッセージの通知が受けられて、電子マネーで決済できるようになります。時計のデザインとしてはうーん? と思っていた方でも、自分がずっと愛用している思い出深い腕時計にスマートな機能をプラスでき、そのまま使い続けられます。

 現在ではbeamsやWIREDとのコラボモデルも登場しています。どんな腕時計でも、シンプルなスマートウォッチに変えられる。それがwena wristというわけです。

●振動とLEDの通知でも十分だった!

 実際にアナログ時計に付けて1週間ほど使ってみましたが、確かにこれはいい。腕時計として違和感なく身に付けていられるうえに、しっかり通知も受け取れます。ディスプレイを持ったスマートウォッチのように、誰からどんな内容というところまでは分かりませんが、自分の場合、電話は白、LINEは緑、Facebook Messengerは青と割り当てているので、それぞれの色が振動とともに点滅。「お。誰かLINEを送ってきた」「Messengerってことは仕事がらみかな。誰だろう」と分かりました。

 確かにディスプレイがあって、そこでメッセージ内容が見られるのは便利です。しかし、どのみちスマートフォンを取り出して見ることを考えると、何の通知かが分かるだけでも十分でした。逆に振動するだけ、LEDが1色点滅するだけという通知の場合、常にブルブルぴかぴかしているだけになって、うっとうしく感じてしまったでしょう。

 実は時計の通知をじっくり見るデメリットというのもあります。打ち合わせのときにスマートウォッチに届いた速報が気になって、つい見てしまったことがありました。すると「あ、お時間ないですよね、申し訳ありません」と言われてしまったのです。相手には時間を気にしている人に見えてしまったと思います。ちょっと失礼なことをしてしまいました。

 wena wristの本体はちょうど手首の下側です。机の上に自然に腕を置いた状態で点滅を確認できます。しかも相手には見えません。緊急の通知を受けたときだけスマートフォンを手に取ればいいので安心です。

●電子マネーを使えるようにしておくと安心

 冒頭でも紹介していますが、wena wristにはFeliCaチップが内蔵されており、楽天Edy、iD、ANA Skipサービス、dポイントカード、ヨドバシカメラゴールドポイントカード、QUICPayが使えるようになります。

 今回は「おサイフ」アプリをiPhoneにインストールして、楽天Edyを使えるようにしてみました。メニューから「楽天Edy」を選択して、後は指示に従って操作していくだけです。

 初めて利用する場合はユーザー登録と初期設定が必要です。またチャージ用のクレジットカード番号を登録すると、利用できるようになるのが翌日正午からなので、多少時間はかかりました。

 しかし、最近のレジではどこでも対応サービスとして見かける「楽天Edy」なので、使えるようにしておいて損はありません。

 これで手首をかざすだけで、支払いができるようになります。電車には乗れませんが、お金の受け渡しに時間を取られません。小銭でポケットが膨らむこともありません。

 何より荷物が多いときの支払いがラクです。スマートウォッチでの支払いといえばApple Watchがありますが、あれは手首をひねってからかざします。「wena wrist」は手を伸ばしてかざすだけ。1アクション少なくて済みます。

 電子マネーを使えばお財布を探さなくてもいいのですが、そこそこチャージしておくと、万が一お財布をなくしたときにもなんとか過ごせる可能性は大。しかも、wena wristは手首にしっかり巻き付けてあるので、仮に泥酔してもwena wristそのものを紛失する可能性は少ないでしょう(誰が見ても欲しくなるような高級時計につけていた場合は分かりませんが)。体1つになってしまったとき、手首の電子マネーに助けられるかもしれません。

●アプリで活動量をチェック

 wena wristは、通知機能や電子マネー機能のほかに、活動ログの記録機能があります。活動ログは歩数、消費カロリー、距離の3つだけですが、受信した通知の記録と楽天Edyの利用記録もみられます。

 アプリ「wena」では、「アクティビティ」「ダッシュボード」「通知」の2つのタブがあります。ダッシュボードを開けば、Edyの残額、歩数、バッテリー残量、通知タイミングの全てをチェックできるようになっています。

 活動量計としては、専用デバイスとアプリのようなガイドなどはありませんし、眠りの状態も分かりません。しかし、歩数計機能があれば十分という方には申し分ないはずです。時間ごとの歩数や長期の活動量を見ながら、今の自分をアクティブにするという目的は十分果たせるので、活動量計も使ってみたかったという方にぴったりでしょう。

 自分の睡眠について知りたくなったら、スマートフォンの目覚まし時計を兼ねた睡眠系アプリを使うか、寝るときだけ使う専用のデバイスを活用するという手もあります。

●好きな腕時計をスマートウォッチとして使ってみよう

 スマートウォッチに憧れはあるけれど、やっぱり自分の使っている腕時計が一番だと思っている方は、ラグ幅を確認してみてください。もし18、20、22mmならwena wristが使えます。交換したその日から、あなたの腕時計はスマートウォッチです。

 ちなみに、wena wristにはステンレス素材「SUS316L」が使われており、やや厚めのステンレスベルトになっています。装着すると本体とバックル部分が重なる状態になり、手首の下側になります。筆者が使っている限りでは、タイピングで不快に感じることはありませんでした(重量感はあります)。しかしたまにぶつかってしまうことがあり、当たりやすい部分に傷が付いてしまいました。

 wena wristは完全に停止した状態になると、自動的に歩数計機能の消費電力を最小限に抑えます。デスクワーク時は手首から外すなどすれば、1週間以上のバッテリー持ちが期待できます。さらにおサイフ機能と通知機能のみを使用する場合は2週間、おサイフ機能のみでは約1カ月までバッテリー持ちを延長できます。

 タイピング時に気になる方は、むしろ積極的に外しておくことで充電の手間が省けるかもしれません。

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