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『シン・ゴジラ』で登場した「オペレーションルーム」のロケ地は真の防災拠点だった

エキサイト Bit のロゴ エキサイト Bit 2016/10/28 ちぷたそ

2016年7月26日に公開後快進撃を続けている映画『シン・ゴジラ』。

10月11日からは北米で1週間限定で公開され、公開館数も全米で488館(初日)と小規模ながら公開初日は全米興行収入ランキングで10位に食い込むという快挙を果たしました。『シン・ゴジラ』すごい!

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さて、筆者もそんな『シン・ゴジラ』に魅せられた観客のひとりとなりますが、今回、『シン・ゴジラ』のロケ地として使われた「オペレーションルーム」に入ることができる「緊急災害現地対策本部見学ツアー」の開催を知り参加することにしました。こちら、普段は一般人が決して入ることができない場所なのです。

さて、そんなオペレーションルームが所在するのは東京臨海広域防災公園にある「そなエリア東京」の中。

東京臨海広域防災公園の役目とは

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東京臨海広域防災公園とは、国の災害応急対策の拠点として整備された6.7haの国営公園、6.5haの都立公園の計13.2haの広域防災公園で、その中に防災体験学習施設「そなエリア東京」はあります。

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オペレーションルームがある建物は、北側の半分を内閣府が管理する防災施設、南側の半分を国土交通省が管理する防災体験施設、という2つの省庁の施設がひとつになっています。

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なので、建物の中でも「内閣府」「国土交通省」と表記が異なる備品を見つけることができ、備品の棚卸、大変だろうなあ……と余計な心配をしてしまいました。

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修学旅行でも全国から小・中学生が訪れる東京都臨海広域防災公園では、ツアー当日も小学生がピクニックをしている姿を多く見かけました。こちらにはバーベキューを楽しむことができるエリアもあります。

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こんな平和な光景も、いざ災害が発生すると一変します。こちらに現地対策本部ができますので、発災時に園内にいる人は一時滞在施設のほうに誘導され、東京臨海広域防災公園は出入り禁止に。防災の拠点となるのです。

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陸・空・海すべてのアクセスを考えて場所の選定が行われたというこちらには、自衛隊が所有する1番大きなヘリでも駐留できるヘリポートもあります。

施設には、200名の本部要員が休養できるようなスペース、ロッカールームにシャワー室、仮眠室も整備されております。当然人が来れば食料が必要になるので、200名分の食糧と水を1週間分備蓄しています。

今年初めてオペレーションルームに入れるようになった見学ツアー

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「緊急災害現地対策本部見学ツアー」ではそうした施設の説明など国土交通省の担当者の方からご説明があってから、メインのオペレーションルームに向かいます。

ちなみに、今回のツアー参加者は40人ほどでしたがシン・ゴジラの影響で来たという方はそのうち1/3程度いました。実はこちらのツアー、毎年行っているようなのですが例年に増して、倍以上もの応募があったそうです。しかも去年まではオペレーションルーム入り口周辺までだったそうなのですが、今年は奥まで入れるようになったというプレミア感。嬉しい!

しかし、オペレーションルームの中の撮影は禁止なので、後ほど2階の見学窓から撮った写真のみお載せします。ちなみに2階からの窓越し見学は予約などする必要もなく見ることができます。

先だって、実際に劇中でオペレーションルームが使われたシーンをご紹介します(予告編動画0:22~0:24)。

長谷川博己さんや高良健吾さんも来たオペレーションルームに、ついに入ることができる……!

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それでは……いざ扉の向こうへ。

災害発生時は30分で撤収という条件だった『シン・ゴジラ』の撮影

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『シン・ゴジラ』で見たそのままの光景が目の前に広がることへの喜びがすごい……! 「オペレーションルームは本当に存在したんだ!」という、雲の向こうに空中に浮かぶ城を見つけた時のような驚きです。

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あと「空調が涼しい……」という点。たくさんのモニターもそうだし、それぞれの机に配備されたパソコンに、島ごとに置かれた複数のプリンター。大量の機械があるので涼しめな設定になっているのかな、というのは私の推測でしかないのですが。

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『シン・ゴジラ』を収録の際はこの部屋に長谷川博己さんをはじめ300人ほどのキャストがこちらに来たのだとか。

そして、こちらを使用するにあたって、「地震などの災害が発生した場合には、30分で撤収する」という条件がありました。300人で30分。そして撮影用の小物や機材なども持ち込んでの撮影だったため、すごく大変だったのだそうです。

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ツアーの際に『シン・ゴジラ』に関して東京臨海広域防災公園管理センターの職員の方と内閣府の方にお話を伺うことができたのですが、お二人が言うことには「劇中ではすごく細かいところまで再現されてているので、つい部屋の感じや小物や衣装など、そっくりなポイントを探してしまった」ということでした。

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もしかしたら『シン・ゴジラ』は、「内閣府あるある」な映画なのかもしれません。

オペレーションルームだけじゃない! 防災体験ゾーンもすごい

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ツアーの後、1階防災体験ゾーンの「東京直下72h TOUR」を体験しましたが、これがすごかった。

震災発生後、行政は人命救助をまず優先します。なので生き残ることができた人たちは、国や自治体などの支援体制が十分に整うまで自力で生き伸びなければなりません。その目安となる時間が3日間、72時間と言われています。

「東京直下72h TOUR」は、マグニチュード7.3、最大震度7の首都直下地震の発生から避難までを体験し、タブレット端末を使ったクイズに答えながら生き抜く知恵を学ぶ防災体験学習ツアーなのです。

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今回は、外出先で震災にあった場合を選択しました。まずはエレベーターに搭乗するのですが……。

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エレベーターに乗っている途中で衝撃とともに停電。近くの階に降ろされ、デパートの従業員通路のような場所を通り、外を目指します。

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「被災地」エリアに到着します。ディティールが、リアルなんですよねえ……。このリアルさに泣いちゃうお子さんもいると聞きます。

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この被災地の中でタブレットに示された場所へ向かい、クイズに答えて進みます。

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道中、ラーメン屋の店内では炎が上がり、

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コンビニでは商品の陳列が崩れています。

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また、モニターでは地震の中継風の映像が流れており、東日本大震災の時の記憶を呼び起こされました……。

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そうこうしてるうちに朝6時の避難場所・避難所を再現したエリアに到着することができ、72時間なんとか生き延びることができました。よかった。

「防災を考える」を楽しく学べる

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このほか、防災をゲームで遊んで学べるコーナーがあったり(これがまた奥が深い)、防災のことを楽しく考えることができるエリアが充実していました。

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また、映像ホールでは2009年にフジテレビほかで放送されたアニメ「東京マグニチュード8.0」をこの施設用に再構成した「東京マグニチュード8.0~東京直下72h TOUR~」を見ることができます。いざ被災してしまったら……と考えさせられるアニメで正直いい大人でもちょっと泣きました。

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「ラップを食器にかぶせれば水を使わず再利用できる」といった震災ライフハックも楽しく学べます。被災地再現のディティールといい、震災を遊んで学べるカードゲームなど、「防災を考える」というともすれば重くなりがちなテーマをポップなデザインで楽しく学べるという点にすごくこだわりを感じました。

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東京臨海広域防災公園職員の三坂さんは「防災について興味がなかった人が、興味を持つきっかけになるのであれば……というのがこちらの施設のスタンスです。遊びを通して楽しみながら防災に興味を持ってもらう防災の導入としてうちを使ってもらえれば、という思いがあります」

なので、今回そうした施設訪問のきっかけになった『シン・ゴジラ』については、「防災に興味がない人に、うちのような施設に来たくなるように呼びかけるのは難しい。だからこうしてきっかけ作ってくれたことは本当にありがたい」と話していただきました。

今回のツアーが非常に好評だったので、「もしかしたらまたやるかもしれません」とのこと。今回参加できなかった方も、イベントの開催などの情報は東京臨海広域防災公園のホームページにあがるそうなのでチェックしてみてください。なお、「東京直下72h TOUR」については予約なしで、体験にかかる料金も無料で参加できます。ぜひ東京臨海広域防災公園で防災について考えてみてください。

(ちぷたそ)

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