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『君の名は。』新海誠監督トークショー もう一度観る時に注目してほしいポイントを明かす

エキサイト Bit のロゴ エキサイト Bit 2017/01/25 寺西ジャジューカ

昨日(1月24日)、六本木ヒルズ展望台 東京シティビューにて、大ヒット上映中の映画『君の名は。』の新海誠監督と、AR三兄弟・川田十夢氏によるトークショーが開催されました。

映画のワンシーンが夜空のシアターで鑑賞できるイベント『HUAWEI presents 星空のイルミネーション』の入場者数が15 万人を突破したことを記念して行われた今回のトークショー。

川田氏はスマホで夜空を操るイルミネーション「星にタッチパネル劇場」を手掛けた開発者であり、また新海監督の大学の後輩だそうです。

というわけで、新海監督と川田十夢氏が登場!

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どこか、新海監督の格好がいつもと違うと思いませんか? なんと、珍しくネクタイをしているのです。

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「映画祭とかでもできればネクタイとかしないでやっていきたいと思ってるんですけど、先日ここで打ち合わせした時に、十夢くんがこれをプレゼントしてくださって(笑)。これはもう、『今日は着けてこい』ということかと(笑)。ちょっとお恥ずかしいんですけど、今日はネクタイでお話ができればと思います」(新海監督)

どうして六本木ヒルズがデートの場所なのか?

まずは『君の名は。』でヒルズを舞台にしたシーンを、展望台の窓16面に映し出します。

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「ヒルズにヒルズが映し出されるのは不思議ですね」(新海監督)

ところで、なぜデートの場に六本木ヒルズが選ばれたのか? 新海監督は“高校生にとって敷居が高い場所”を意識したと語ります。

「瀧くんは奥寺先輩にかつて憧れていて、映画の時間軸中にちょっとずつ三葉さんに惹かれていくんですけど、ここはちょうど三葉さんの方に気持ちが傾いている辺りのデートなんです。年上の先輩とデートする時にとにかくうまくいかなくて、うまくいかなかった展開が『俺はもしかして三葉さんのことが少し……』と彼の気付きみたいなものに繋がっていくような展開にしたいなと思った時に『一番ハードルが高いデートはどこかな?』と考えて『森ビルって入りにくいんじゃないか?』って(笑)(新海監督)

ちなみに六本木ヒルズそのままの建物にはしておらず、一部、ミッドタウンとミックスしたりしているそうです。

『君の名は。』は三幕構成を想定していた

新海監督は、『君の名は。』を三幕構成にしようと想定していたと言います。

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「例えば、『千と千尋の神隠し』ってハリウッドの三幕構成とは違うんですけど、パートで観ると全部ワクワクする何かがあるんですよね。小さな物語の集積になっていて、一個一個の密度が強くて。小っちゃいシーンがあって、『どうなるんだろう?』と思わせて、次のシーンがあって……っていうのの塊で3つのブロックを作るというのをすごく意識したんですね」(新海監督)

しかも新海監督、観客の感情がどのように変化するかグラフで描いていたと言います。「ジェットコースターにどのように乗せようか」と、緻密に計算されている作品です。

また、一つ一つのブロックの色合いも意識したとのこと。

「網膜の刺激もすごくウケる作品にしたいと。ですから糸守町は本当に緑が鮮やかなものにして、ヒルズが出てきたシーンではライティングを他とは変えたりして。細かなブロックは全部ライティングを変えるし、話は有機的に繋がるようにということをひたすら考えました」(新海監督)

曲作りでRADWIMPSとぶつかり合うことも

『君の名は。』を振り返るにあたり、音楽のことは聞いておきたい。RADWIMPSとのやり取りについても、新海監督は触れてくれました。

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新海監督とRADWIMPS、プロフェッショナル同士の仕事なのでぶつかり合う瞬間も当然生まれます。

「オープニングで一回、『Lights go out』っていう英語の曲を上げてきてくださったことがあったんですよ。すごくカッコ良くていいなと思ったんですけど、でも英語歌詞だったんですよね。高校生中学生くらいにまず観てもらおうと思ってる映画では、どうしても英語じゃないほうがいいと。だから『この英語を日本語に直してくれたらいいですよ』みたいなことを(野田)洋次郎さんに言って。すごい無神経な言い方だったと思うんですけど、洋次郎さんはすごく丁寧に『僕の作る音楽は、言葉とメロディは切り離せない』『自分の子どものように両方一緒に出てくるものだったりするから、申し訳ないですけどその言われ方は自分にとってはキツいです』と言われました。ここまでかもしれない、もう書いてくれないかもしれないと思いましたね……」(新海監督)

『君の名は。』をもう一度観る時に注目してほしいポイント

ここからは、お客さんが登壇者に直接質問をぶつけるコーナーに突入です。

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●どういう時に、どうやってストーリーが思い浮かぶんでしょうか?

「まさに今、次回作の企画書を出さなければいけないんですよ。今迷ってて、まだ白紙なんです(苦笑)。今、いろんな小説であったり民俗学の本であったりとかをたくさん読んでます。映画を観たり漫画を読んだりもしています。その中で自分の気持ちとリンクする何かヒントがないかなと探して、あるいはそういうのをヒントにしなくても目をつむった時に思い浮かんだ何かを探そうともしていますし、毎回そういう手探りの時期がしばらくあるんですね。『君の名は。』の時もありました。なのでノウハウも特になく……どうすればいいんでしょうか?」(新海監督)

●『君の名は。』を2回、3回と観るにあたって、ここは改めて観てほしいなという見どころだったり、作中の裏話があったら教えてください。

「パッと思い浮かぶことだと、一番最初に勅使河原とさやかが出てくる自転車のシーンがありますよね。2人乗りしてるじゃないですか? そのカットの中で『みつはー!』ってサヤちんが言うんですよ。その時に、さりげなく胸を勅使河原に押し付けてるんです」

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「サヤちんは、勅使河原が好きなんですよ。勅使河原に関しては『もしかして三葉が好きなんだ』ってわかってて、どこか対抗意識もあると思うんですね。だからボディタッチをして、勅使河原もそこで一瞬ピクってするんです。そういう顔を入れてるんです。本当に一瞬なんですけど。もう一回観る時は、そこを(笑)」(新海監督)

「こういうのを観たかった!」と思ってもらえるものを作る自信だけはある

そんなこんなでトークショーは終了。最後に、新海監督からメッセージです。

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「この映画、東宝がいつまでやるつもりかわかりませんが(笑)。もしかしたら、4月に『名探偵コナン』が始まりますけど(笑)。去年のコナンで予告編かけたのにとか思いながら(笑)。でも、歴史的にあまりないことが起こってるというのも、ずっと観続けてくださった皆さんのおかげだと思います。そろそろ企画書を出さなければいけないタイミングなんですが、皆さんが観た後に『こういうのを観たかった!』と思っていただけるものができるような自信だけは今あるんですね。その自信は、今回の映画の結果によっていただけたものだと思いますので、本当に皆さんには心よりお礼申し上げます」

(寺西ジャジューカ)

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