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【@深層】消費増税1カ月 反動減回復 ひしひし

DO_NOT_USE_産経新聞 のロゴ DO_NOT_USE_産経新聞 2014/05/01 産経新聞

 ■価格二極化/こだわり品は需要変動なし

 消費税率が5%から8%に引き上げられてから、1日で1カ月を迎えた。関西の消費の現場でも増税前の駆け込み需要の反動減がみられるが、商品の売れ行きは想定したほど落ち込んではおらず、「思ったより早く消費は回復しそう」(大手スーパー関係者)との声も聞かれる。とはいえ、各業界では気を緩めず、キャンペーンの強化や品ぞろえの拡充など、あの手この手の集客策を打ち出している。

 大型連休の谷間の1日午前、スーパー大手「イオン野田阪神店」(大阪市福島区)は買い物客でにぎわっていた。同市西淀川区の会社員、松下艶子さん(63)が「この1カ月で消費のスタイルは特に変わっていない」と話すように増税の影響をあまり感じさせない一方、「家で飲む機会が増え、少し安いお酒を選ぶ」という同市福島区の無職、中山博幸さん(63)のように節約志向もうかがえる。

 イオンの担当者によると「増税の影響もあり、4月の売り上げは前年同月比で約1割減」。同社では「(低価格と高価格の)消費の二極化が進んでいる」とみて、今年度はプライベートブランド(自主企画商品)で低価格と高価格の品目をそれぞれ1・5倍以上に増やすなど、メリハリのある品ぞろえで反動減からの早期回復を目指す。

 「4月は前年より約6%落ち込んだが、下旬に入り消費が元に戻りつつある」と話すのは、関西スーパーマーケットの井上保社長。2千円分の買い物で3千円の買い物券が当たるキャンペーンを実施中で、買い物客のつなぎ留めを図る。

 ◆百貨店も攻勢へ

 大丸梅田店(大阪市北区)は「万年筆や高級布団といった価値のある商品にはお金を出す動きがある」(担当者)といい、カード会員向けにこだわりの商品を提案する考え。パナソニックも年配の女性に人気の紙パック式でデザインにもこだわった掃除機を6月に投入するなどの攻勢をかけ、売り上げ減を最小限に抑える戦略だ。

 ヨドバシカメラマルチメディア梅田(大阪市北区)ではテレビなどで駆け込み後の反動減の影響が出ており、4月は店全体の販売台数ベースで前月比10%減。「思ったほど売り上げは下がっていない」として、品ぞろえの強化に努める。

 ◆「悲壮感はない」

 一方、住宅業界では、消費者が昨年9月までに住宅購入を契約すれば、引き渡しが今年4月以降でも税率5%で買えたため、すでに昨年10月から反動減に苦しむ。ただ、「前回の消費税増税時のような悲壮感はない」(積水ハウス)といい、各社は従来よりも大きめの太陽光パネルを屋根に備えたスマートハウス(環境配慮型住宅)などの新商品投入で受注回復を模索する。

 全体的に消費は想定したほど落ち込んでいないようだが、ある流通業界の関係者は「反動減をどう抑えるかという意味で、他社との競合はあり、まったく油断はしていない」と強調。今後も消費の本格回復に向けた知恵比べが続きそうだ。

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