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うまい棒が40年もの間、人々に愛され続けるワケ

エキサイト Bit のロゴ エキサイト Bit 2017/06/17 08:00 五反田マモル
© Excite Bit 提供

うまい棒の販売メーカーである「やおきん」が気になって取材を申込み、前回お届けした記事がこちらだ。

やおきんが自社工場を持たない、いわゆる「ファブレス企業」のような側面を持っていたことに驚いた。菓子メーカーとしては珍しい形態と言えるのではないか。だが彼らは、駄菓子が後世に受け継がれるために非常に大きな役割を担っているのだ。

やおきん取材の後編である今回は、駄菓子のスーパーヒーローともいえる「うまい棒」をはじめ、さまざまな駄菓子が世に送り出される背景について、営業企画部の田中さんに聞いてみた。

約40年も続いているうまい棒 世に残り続けるワケ

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――やおきんさんのテーマとして、ひとりひとりの記憶や思い出にいつまでも残るような商品を世に送り出す、というのがあるんですね?

「はい。どうやって多くの人に覚えていていただくかというと、小さいときから駄菓子を食べていて、自分が大人になって子どもができたときにも一緒に食べて。『自分も子どものときに食べたなぁ』というような、実体験の連鎖なんですよね。

また、今回の取材のようにメディアで取り上げていただき、『そういう商品があったね、懐かしいね』で終わるのではなく、『今はこうなっているんだ!』と懐かしさだけではない、今は今なりの“ニューウェーブの駄菓子”もあることも、ぜひ知っていただきたいです。またそれが、今のお子さんが成長したときに『あ、懐かしいね!』と、後世まで繋がっていくのかなと」

――自分が子どものころに食べていて、今も同じ商品があり続けるというのは、冷静に考えるとスゴイことですよね。

「うまい棒に関しては、1979年から38年続いています。その間いろんな味が出たり、消えたりというのはあったのですが、現在でも定番の味は15種類ラインナップされています。

秋冬限定のチョコレート味というのもありまして、そのほかにプレミアムうまい棒というのも3種類あります」

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――うまい棒は、常時それぐらいの種類を用意しているんですね。

「いわゆる定番の味以外に、『こんな味あるんだ』というようなマニアック(キワモノ)の味というのもありまして、そのへんは、やっぱり全部が全部ありきたりの味だとつまらないと思っているんです。今後も新しくて珍しい味が出たり、一回おやすみする味もあったりと入れ替わっていくと思います。

お子さんだと、ちょっと背伸びしたがったりする子もいると思うのですが、キワモノの味を選ぶことで、ほかの子から注目されたりしますよね (笑)」

――私も実際、納豆味を平然と友人が食べていて、衝撃を受けたのを今でも鮮明に覚えていますね(笑)

「『俺はこのマニアックな味が好きなんだ!』と本人や周りの子どもたちの記憶に残って、大人になったときに『こんな味あったよね』と印象に残っていたりするのだと思います」

美味しさだけでなく、子どもが「駄菓子を選んでいて楽しい!」という体験の提供

――つまり、味が売れるか売れないかということだけでなく、ある種それ自体がうまい棒というエンターテイメントであるということですよね。

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「そうですね! 当然、美味しくないと売れないですし、一方で実際は美味しくても売れない味というのもあるんです。でも、味に対してのこだわりとしては、『何味』といった場合にそれがハッキリとイメージできて、なおかつそれが美味しいと。そこを大切にしています。そうやって少しでも多くの方の記憶に残っていただければ、と考えていますね」

――エンターテイメント的なことと、味に関しての美味しさ、そしてなおかつ売れるというところのちょうど良いバランスを探しながら、商品をクリエイションしているということですね。

「そうですね。ある意味、選ぶ楽しさもエンターテイメントになりますからね。10円という低価格でも美味しいというのももちろんなのですが、いろんな味があったり、カラフルなキャラクターがいたり」

――子どもたちにとっては、お菓子を買うということはサッカーや野球、ゲームなどと同じで遊びの延長ですもんね。

「今のお子さんの遠足のおやつの金額がいくらなのかわかりませんが、昔でいったらたとえば200円まで、300円までという制限の中で、いろんなお菓子を買って交換したりしましたよね。『このお菓子どこに売ってたの?』『3丁目の〜だよ』というふうに、コミュニケーションのツールにもなったり。

また大人になったときにも、上司の方と部下の方が20歳ぐらい歳が離れていたとしても、駄菓子があることでパッと心が通じ合えるような部分もあると思います。やおきんは、商品のそうした役割をこれからも大切にしたいと考えています」

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(五反田マモル)

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