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その症状、もしかして大人の発達障害かも?

All About のロゴ All About 2017/06/27

場の空気を読むことが苦手で、コミュニケーション上のトラブルが多く、孤立しやすい場合、性格の問題だけではなく「発達障害」の可能性もあるのかもしれません。 © AllAboutMedical 提供 場の空気を読むことが苦手で、コミュニケーション上のトラブルが多く、孤立しやすい場合、性格の問題だけではなく「発達障害」の可能性もあるのかもしれません。

「空気を読む」ことを求められる社会生活

とかく人間関係や社会生活では、その場の雰囲気や状況を察知、つまり、「空気」を読んで、やるべきことや必要とされることを理解し、人や場所に配慮をした行動をとることが求められることが多いもの。

しかし、それがなかなかうまくできず、人間関係に困難を抱えてしまう人も少なくありません。その人の個性であることも多いと思いますが、まれに脳の機能障害が原因として潜んでいることがあります。たとえば、次のような状況で困った経験や、人から非難された経験はないでしょうか? 当てはまるものをチェックしてみましょう。

・趣味などの好きな話をしているだけなのに、気がつけば

嫌がられたり、人が離れていったりする

・「気持ちを想像して」「周りに合わせて」「顔色を見て判断して」と言われても、うまくできない

友だちができにくい、またはできても関係がなかなか続かない

・相手に対する自分の考えを言っただけなのに、よく

怒られたり嫌われたりする

・具体的に明示されず、「ルールやマナー、TPO、常識を守って」などとあいまいに言われると理解が難しい

・思ってもいないのに、人をほめたり、同意したりすることは難しい

・何かを言われて「冗談だよ」と笑われても、意味がよく分からないことが多い

・宗教やキャッチセールスの勧誘を信じ、身内から怒られることがよくある

・「たとえ話」で説明をされても、意味が分からないことが多い

・やり方が決まっていない作業や仕事を、自分で判断してやるのは苦手

人混みうるさい場所が苦痛で、我慢してその場にいつづけることが難しい

・まじめにやっているが、「作業や仕事が進んでいない」と言われることが多い

もし上の項目の多くに心あたりがあるなら、うまくいかないのは性格の問題とは限らず、脳の機能障害が関係している可能性もあります。

「アスペルガー症候群」を知っていますか?

アスペルガー症候群とは、知能や言葉の発達に遅れはないものの、場の状況や文脈、人の気持ちを察知するのが難しく、コミュニケーションや社会適応に困難が生じやすい自閉的な特徴を持った「発達障害」(広汎性発達障害)のことを指します。原因は特定されていませんが、生まれつき脳の機能に何らかの障害があることによって、こうした行動が生じると考えられています。

アスペルガー症候群は、「自閉症」との連続体。つまり、アスペルガーと自閉症のどちらにも自閉的な行動は見られるのですが、知的レベルが低く、言葉の発達にも遅れがある場合にはより「自閉症」に近く、知的レベルが高く、言葉が発達している場合には、より「アスペルガー症候群」に近くなると考えられます。

自閉症は幼い頃に診断がつきやすいため、小学生などの早いうちから医療やさまざまな支援を受けやすく、家族もその子なりの発達と社会への適応を予測しながら見守ることができます。

ところが、アスペルガー症候群の場合は知能も高く、言葉も達者であるため、学業は問題なくクリアできることがあります。本人も家族もその障害に気づかず、「ちょっと変わった子だけど、成績も悪くないから」などと言われながら、大人になっていくケースもたくさんあります。

そのため、アスペルガー症候群の場合は、大学生や社会人になってから気づき、診断につながることも少なくありません。なぜなら、大学や社会では、必ずしも明確な決まりにのっとったカリキュラムやシステムがあるわけではないため、やりにくさに悩むことが多いからです。

たとえば、場合に応じて臨機応変に対応し、学んできたことを応用する思考も求められますし、人間関係の広がりも増えていきます。つまり、成長するほどに、自閉的な傾向を持つ人が苦手とする行動を求められることが多くなり、症状に気づきやすくなるのです。

まずは情報を集め、支援の窓口を探してみよう!

「自分は発達障害かもしれない」と思った場合には、まず情報を集めてみることをお勧めします。

最近では、大人の発達障害に特化した書籍もたくさん発行されていますし、またインターネット上には大人の発達障害を理解するためのサイトがたくさん公開されています。当事者が開設するサイトやブログも多く、書物などでは見られない当事者の本音を理解することもできます。

さらに、非常に困難を抱えている場合には、大人の発達障害を専門とする医療機関を受診して、専門医に診てもらうことをお勧めします。医療機関とつながることによって、社会生活に困難を感じる自分に必要な支援がわかりやすくなります。

また、各都道府県には、発達障害を持つ人を支援する「発達障害者支援センター」があります。個人面談や情報提供、他の支援機関や利用できるサービスの案内を求められるので、一度は連絡をとってみることをお勧めします。

ちなみに、国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害情報センター」のホームページでは、発達障害を総合的に理解するための情報が公開され、最寄りの相談機関(発達障害者支援センター)を探すこともできます。

人の気持ちやその場の雰囲気を想像、理解して行動すること、つまり「空気を読む」ことができないと、社会でも人間関係においても孤立しやすく、他人や社会に対して不安や苛立ち、恐怖を感じがちです。また、自分自身を理解されない苦しみから、うつ病などの二次障害を発症し、ますます苦しみを深めてしまうことも少なくありません。

大人の発達障害への支援はまだ始まったばかりではありますが、自治体等による公的な支援や、NPO、市民グループ等による個別相談やグループワークなどの支援も年々増え続けています。相談できる場所は必ずありますので、ぜひ情報を集めてみてください。

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