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なぜ今、企業は「API」を活用すべきなのか

ITmedia エンタープライズ のロゴ ITmedia エンタープライズ 2017/08/21 11:00
なぜ今、企業は「API」を活用すべきなのか: 会見に臨む日本オラクルの佐藤裕之クラウド・テクノロジー事業統括Cloud Platformビジネス推進本部長 © ITmedia エンタープライズ 提供 会見に臨む日本オラクルの佐藤裕之クラウド・テクノロジー事業統括Cloud Platformビジネス推進本部長

 日本オラクルが先頃、API(Application Programming Interface)」をクラウド上で管理するサービス「Oracle API Platform Cloud Service」の提供を開始すると発表した。

 新サービスは、「OracleCloud」や他社クラウド、オンプレミス環境上にAPIゲートウェイを配置可能にし、APIの設計・開発・テスト・利用・運用といったライフサイクル全体を画面操作で実行する環境を一元的に提供するものだという。

 その詳しい内容については発表資料をご覧いただくとして、ここではAPIそのものに注目したい。というのは、企業がデジタルビジネスを展開するうえで、その重要性が非常に高まってきているからだ。

 なぜ、企業はAPIを活用すべきなのか。日本オラクルが新サービスの発表会見で、その点について解説していたので、それをもとに考察してみたい。

 APIは一言でいうと「ソフトウェアの機能を共有する仕掛け」だが、日本オラクルの佐藤裕之クラウド・テクノロジー事業統括Cloud Platformビジネス推進本部長は、「デジタルビジネスにおけるデータの価値を顧客に対してソーシャルやモバイル、IoT(Internet of Things)などを活用して迅速かつ適切に届ける仕組み」と表現した。

 以下に、佐藤氏のAPIに関する解説を記しておこう。まず、企業がデジタルの世界で成功するための要件について、同氏はビジネス視点で「顧客の要求への迅速な対応」および「イノベーション創出の推進」を挙げ、それを支えるためのITアーキテクチャとして「SaaS」「API」「マイクロサービス」が非常に重要になると語った。

 では、企業がAPIを活用する目的は何か。佐藤氏は、「顧客満足度の向上」「ビジネスの拡大」「パートナーエコシステムの確立」「業務の効率化」の4つを挙げた。これらがすなわち、なぜ企業はAPIを活用すべきなのか、との問いに対する回答でもある。

 また、APIを効果的に活用するためにきちんと管理することも重要だ。同氏はその必要性について、「消費者のニーズに迅速に応えるためにAPIを効率的に開発/公開するため」など、3つのポイントを挙げた。

●マネジメント層に理解を広げたいAPI活用

 「デジタルビジネスの進展に伴って注目度が高まっているAPIの活用だが、企業にとってのユースケースは2つのパターンがある」―― 佐藤氏がこう話す2つのパターンとは、「社内API開発基盤」、そして「社外API連携基盤」である。

 社内API開発基盤が求められるのは、迅速かつ効率的なクラウドベースのアプリケーション開発を加速させるためだ。また、APIを開発に活用することで、フロントエンドとバックエンドのライフサイクルの違いを吸収し、効率的な開発を実現したいというニーズも高いという。

 一方、社外API連携基盤が求められるのは、デジタルへの対応やエコシステムの構築など、新たなシステム間連携のニーズを満たすためだ。自社に閉じず、パートナーや開発者などネットワークドメインを跨いだシステム連携をWeb APIによって実現したいとのニーズが高まっているという。

 今回、API管理サービスの提供を始めた日本オラクルだが、日本市場における企業のAPI活用の用途についてはどのように見ているのか。佐藤氏が業種別に次のような見方を示した。

 「最近話題になりがちなところでは、金融分野におけるFinTechやバンキングAPIへの対応があるが、サービス分野ではデジタルを活用した新規事業が続々と立ち上がっており、通信・公益分野ではサービスプラットフォームの構築、公共分野ではオープンデータの活用が進みつつあり、製造業でもグローバル連携やサービスへの事業転換に向けた動きが活発化してきている」

 こう聞くと、APIの活用は業種を問わず、大きなインパクトがあることが分かる。そこでITベンダーに訴求しておきたいのは、API活用の話を「ユーザー企業に対して、IT部門だけでなくマネジメント層やビジネスパーソンにも分かるように説明する努力を続けてほしい」ということである。

 なぜか。佐藤氏が先に述べた「企業がAPIを活用する4つの目的」は、マネジメント層やビジネスパーソンがその意味を理解しないと実現できないと考えるからだ。デジタル時代に向けてAPIがビジネスに直結することを、IT業界を挙げてしっかりと発信していきたいものである。

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