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アングル:中国企業の「国進民退」鮮明に、株価にも反映

Reuters のロゴ Reuters 2017/09/01

[上海 31日 ロイター] - 中国では経済改革の取り組みが広がる中で、国有企業が民間企業を犠牲にする形で力強く成長する、いわゆる「国進民退」の流れが鮮明だ。今年の株式市場でも、国有企業の値動きが民間企業を圧倒している。

上場国有企業で構成する株価指数(.CSI000926)の年初来上昇率は約12%、工商銀行(ICBC)(601398.SS)や長江電力(600900.SS)などを含むトップ100銘柄の指数(.CSI000927)は16%超に達する。

対照的に民間企業で構成する指数(.CSI000938)は5%近い下げを記録している。

投資家によると、こうした格差には相応の理由がある。国有企業は原材料やエネルギーといった上流産業を支配しており、政府が進めている過剰設備を削減する「サプライサイド」改革と、それに伴うコモディティ価格上昇の恩恵を受けている。

また政府のインフラ支出拡大に際して、主要プロジェクトの契約受注や銀行融資の面で、国有企業は民間企業よりもなお有利なことも大きい。

上海ウィズダム・インベストメントのゼネラルマネジャー、デービッド・ダイ氏は、上場国有企業はバリュエーションが比較的安い半面、石炭や鉄鋼などのセクターの力強い回復を目にしているので、投資家に好まれていると説明した。

ただし国有企業優遇にはだれにも分かるリスクが存在する。民間資本のクラウディングアウトや、資源配分の失敗、不公平な競争条件がもたらす非効率性などで、いずれも政策担当者が広範な改革を通じて是正したいと考えている要素だ。

交銀国際(BOCOMインターナショナル)のチーフストラテジスト、ホン・ハオ氏は「上流部門の強力な回復にばかりとらわれるのは、経済運営にとって危険だ」と語り、国有企業が支配する上流産業の強さが、他のセクターの利益を蚕食しかねないと警告した。

<対照的な収益>

それでも当面は国有企業の優位が続くように思われる。中国では債務を抱えた国有企業の再編資金を提供し、いわゆる混合所有改革を後押しする政府肝いりのファンドが設立され、中国聯合網絡通信(中国聯通、チャイナ・ユニコム)(600050.SS)をはじめとする多くの国有企業が資金を調達するとみられる。

しかし民間企業の資金調達や投資に対する当局の監視は厳しさを増している。中国の銀行監督当局は今年、海航集団(HNAグループ)や大連万達集団、安邦保険といった企業の海外買収について、銀行が審査を強化するよう命令した。

アングル:民間企業への締め付け厳しい中国、投資は国有が有利 © REUTERS アングル:民間企業への締め付け厳しい中国、投資は国有が有利

国有企業の立場の良さは、収益にも表れている。国有製造業の1─7月利益は44.2%増だったが、民間企業の増益率は14.2%とずっと鈍い。

1年前は国有企業が6.1%の減益で、民間は8.7%の増益。そこからの急回復ぶりが、国有企業の株価が大きく伸びてもなお株価収益率(PER)が約15倍とそこそこの水準にとどまっている理由の1つと言える。逆に利益が伸び悩んだ民間企業のPERは34倍と割高感が強まった。

CEBMグループのエコノミスト、Zhong Zhengsheng氏は、中国の最近の景気回復において「上流部門の国有企業が最も利益を獲得したが、中流部門の民間企業は大してもうからず、中には赤字だった会社もあった」と述べ、国有企業だけが投資を増やし、他の企業は一様に縮小に動いていると付け加えた。

(Samuel Shen、John Ruwitch記者)

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